◎ 「 本作 」と内容が異なる場合があります。
◎ 【 プロローグ的な? 】は、「 こんな感じに書きたいな~~ 」という作者の目標というか願望のようなものです。
とある≪ 街 ≫で何者かに襲われる娼婦の惨殺事件が多発していた。
襲われる被害者は、何故だか決まって娼婦のみで、週1のペースで事件は起きていた。
天候は関係無く、必ず奇数日の夜間に起きる。
被害者の娼婦の死体は、肌が露になる様に、衣服が乱暴に破かれていた。
また、露出している肌は、鋭利な刃物で切り裂かれており、切り口からは臓器が、引き摺り出されていた。
其れ丈では飽き足らないのか、子宮と乳房が全摘されており、両目を抉り取られていた。
くり抜かれた穴の中には、眼球の代わりに、男性の睾丸が入れられていた。
何の娼婦の死体を見ても同様の手口で殺害されていた。
首の動脈には真ん中に穴の空いた細い棒が突き刺されており、穴から血液が流れ出ていた。
見るも無惨で、いたたまれない死体ではある。
死体の乳房があった場所── 切り取られて平たくなっている胸部の上 ──には犯人の手掛かりとなるであろうメッセージカードなる物が必ず添えられている。
犯人からの挑戦状なのだろうか?
其とも宣戦布告なのか、単なる遊び心から来る悪戯なのか────。
メッセージカードの真意は犯人にしか分からないのだろう。
メッセージカードに書かれている文章は、『 I・am・EReFaNNTu・MaNN 』と青色のペンで書かれている。
手掛かりはメッセージカードだけではなく、目撃者も複数存在していた。
目撃者から得た目撃証言は、何れも一致していた。
顔を隠す為なのだろう、象の被り物を頭からスッポリと被り、マントを靡かせて、「 フハハハハハハッ〜〜〜〜 」と阿呆っぽい笑い声を上げながら走り去る奇妙珍妙な男の姿が目撃されている。
笑い声からして、 “ 男性だろう ” と言う判断がされているだけだ。
此の珍妙でキテレツな惨殺事件は、『 エレファント・ザ・リッパー事件 』と命名された。
最初の事件から半年が経つ現在も、週1のペースで奇数日に娼婦が殺害されている。
半年も続く事件を解決させる為に警察官,捜査官が総動員されていた。
然し、手掛かりとなるメッセージカードもあり、象の被り物を被り、マントを靡かせて笑いながら走り去る不審者の姿を目撃している証人も大勢居ると言うのに、一向に犯人は捕まらない。
被害者の娼婦が増えるばかりだ。
優秀で有能な警察官,捜査官が事件を解決させる為に、寝る間も惜しんで捜査をしている。
多くの名探偵も事件を解決させる為に警察官,捜査官に協力して調査しているが、大した進展はしなかった。
警察は “ エレファント・ザ・リッパー事件 ” に対して完全に御手上げ状態となり、事件は迷宮入りになろうとしていた。
そんな時に現れたのは、 “ エレファント・ザ・リッパー事件 ” を何処かで聞き付けたのだろう、 “ 自称 ” 名探偵を名乗る高身長で白髪の超絶美青年と小柄な黒髪の少年だった。
少年は常識人の様だし、確りしている事もあり、信頼は出来そうだったが、超絶美青年の方は何故だか、どうにも胡散臭い感じがした。
“ 自称 ” と言っているのだから、胡散臭さは否めない。
超絶美青年は『 セロッタ・ホームス 』と名乗り、少年は『 マオ・ワトスン 』とセロッタ・ホームスに無理矢理名乗らされていた。
然も、此のセロッタ・ホームスと名乗る胡散臭い “ 自称 ” 名探偵様はと言うと、あろう事か「 ダイニング・メッセージとは何です? 」とふざけた事をほざいてくれる始末だ。