三角関係
私は知らない。いつ私が石井と付き合ってるなんて言ったのだろう。とにかく、私たちは付き合ってません!ちゃんとノリがいるし。石井だってわかってたはず。なのに、なぜ私に告白したのだろう。
バスケの見学に行った日、私と石井は途中で帰ることにした。そしたら突然、石井が校門の前で、告白してきた。
「近藤、お前がノリと付き合ってるのは知ってる」
「はぁ」
「でもこれだけは言わせてほしい...」
「ん?」
「...俺と付き合う気はないか?」
「え?」
「だから...」
「いや、石井が言ったことは分かったよ。でも、なんで石井が?」
「まぁ、色々とあって」
「石井が私とノリが上手くいくようにしてくれたんじゃん」
「まぁ。俺も実はお前のことが好きでね。でも、お前はノリと仲がよかった。で、俺がずっと焼きもちをやいていた。俺はお前のことを忘れようと思って、お前とノリをカレカノにした。そしたら俺は恋をしなくてすむって思ってね。でも、そう上手くはいかなかった。お前ってやつは...」
「...」
「...本当に、誰にでも愛されるんだな」
石井っていいこと言うじゃん。
でも、やっぱりノリが最初だった。ノリにオッケーしている。ノリが私の彼氏だ。ノリを裏切る訳にはいかない。石井は...やっぱり友達だね。
で、今日、ノリから連絡が来た。
"お前、石井のことどう思ってるんだ?"
"友達。親友。スポーツマン。頼れる存在。"
"俺は?"
"ドジ。けん玉好き。"
"それだけ?"
"うん"
"はぁ..."
この日からなんかノリとよく喋んなくなったなぁ。部活違うから?私に他に友達が沢山できたから?なんでだろ。