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人生という恐ろしいもの  作者: オムライス
13/15

中学校生活

「梨央、今日食堂でご飯食べよ」松山玲奈(まつやまれいな)に誘われて、私たちは食堂へ向かう。途中で石井と空と(あの二人、以外と仲いいんだよねぇ)その友達に会い、全員で食堂にいくことになった。

「石井、ノリどこか知ってる?どうせなら誘おうと思ったんだけど」

「ノリは多分裕太と一緒に図書室にいるよ」

「そっかぁ」

「梨央って紀明くんと結構仲いいよね」

「だってずっと一緒だし、家も近いし、仕事仲間だし」

「近藤、お前、彼氏いるのか?」あれ?いたっけ?ヤバい、完璧に忘れてしまった...。なんかいたようないなかったような...。あれ?どうだったっけ?

「えーっとねー...」

「いるの?」

「いない?」

「わかんないの?」

「多分いない」

「うそー!」

「お前なら絶対にいると思ったのに...」

「ちょっ、近藤!」石井に呼ばれて私は席をはずす。


「なに?」

「お前、彼氏いるじゃん」

「え?そうだっけ?なんかいそうでいないような...」

「だからいるって」

「誰?あ、ノリか」

「もう忘れてたのか」

「え、まぁ」

「あきれた」

「なんか覚えておくために工夫しなきゃな」

「ホーム画面お前とノリのツーショットにしたら?」

「あーいいね。沢山あるよ」

「動物園の時のにしたら?」

「あ、これいいんじゃない?後ろにちょうどトラが写ってるし」

「いいじゃん」

「じゃ、戻ろっか」

「あ、待て。お前が彼氏いるってこと、秘密にしておけ。大騒ぎになるぞ」

「はーい」とはいったものの、私また忘れたらどーしよう...。ていうか、なんで石井私のことそんなに詳しいの??


「あ、どこいってたの?」

「えーっとね...」

「何買うか相談してただけ」石井が代わりに応える。

「ふーん」

「で、彼氏いるの?」

「いない」

「本当に?」

「いない」

「じゃぁ男子も早い者勝ちだね!」

「え...?」

「だって、彼氏いないんでしょ?」

「先に告白したほうが勝ちってこと」あれ?ここって優秀学校だよね?頭いい人の集まった学校だよね?本当に頭がいい人ってこんななの?私が石井の方を見る。石井はうなずいた。これでいいってことだよね?


放課後、私は石井とバスケ部を見学に行った。この学校のバスケ部は、男女一緒だ。なのに、女子がなんと一人もいないという悲劇。でも、私は(もし石井が入ってくれるんだったら)石井がいるし、大丈夫だと思って思いきって見学に来た。

「どう?」

「どうって、別に」

「入る気になったってこと」

「まぁ、楽しそうだし」

「じゃぁ私も入る!」

「女子一人だぞ」

「いいの!石井いるし、ノリと空も誘えばいいし」

「ノリは多分野球部行ったよ」

「え?なんで?」

「お前、最初野球部に入るとかいってなかったけ?」

「もやめた。マネージャーしかできないんだもん」

「ノリは来るとおもってんじゃないの?」

「えー...」

「どうすんの」

「でもやっぱり私はバスケ部」

「そう。じゃぁ部活入ろっか」

「なんか急に優しくならなかった?」

「あ?」

「気のせいか」


「裏の顔」って誰にでもあるんだね。例えばノリは表は野球少年だったけど、裏では恋愛とかしてたし、空は表は明るくてテキトーだけど、裏は動物好きだし。で、石井は表ではリーダー的存在で、からかいやすい人だけど、裏では恋も、人生のことも。ちゃんと考えていたんだね。

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