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SCR -Specific mutant Cells organism Rangers-   作者: none
#15 Before the flame
225/231

#15-1 消えないトラウマ

 


 あの時、もっと素直になれたなら。


 *****



 #15 Before the flame



 *****


 タクシーから飛び降りた。

 走って、走って、走って。


 連絡に気づいてから1時間。時刻は午前2時すぎ。

 なんで気づかなかった馬鹿者。でもそんな後悔は今はどうでもいいから。


 連絡のあった病院に駆け込んだ。すぐに話が通って、案内されるがままについていく。


「こちらです。」


「あ………………」


「午前1時32分、死亡を確認しました」


「あぁ……ぁぁああ……!!!」


 案内された部屋は寒かった。ベッドに寝かされている彼女は何も言わなかった。事故は凄惨なもので、ガソリンに引火して爆発を起こしたと聞いた。彼女の顔は煤で汚れている。




 間に合わなかった。




「とー、さん?」


 めちゃくちゃになった感情を叫びだしかけたその時、後ろから声がかかる。


 振り返れば、見覚えのない服に身を包んだ息子がいた。彼女よりはマシだが顔が煤で汚れてしまっている。感情が抜け落ちてしまったような表情で、虚ろな目に一切の光がない。


 あぁ、そうか。


 ふらふらとした覚束ない足取りで近づいて、徐に抱きしめる。あまりに冷え切った体で、人形を抱きしめているかのように何も反応はなかった。



 そうか。優也はずっと、ここに独りで。



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