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SCR -Specific mutant Cells organism Rangers-   作者: none
#3 シャーク・ガール
13/30

#3-2 高校潜入作戦

「高校に潜入、ですか。」


「あぁ」



 1週間前──SCR本部司令室



「えー何それ!めっちゃ面白そう!」


「龍斗さん。作戦ですよ」


 わかってるよ〜と口を尖らせる龍斗さん。にやけ顔が治ってないのは自覚あるのかな。

 ジトーっと見つめていると白夜長官の咳払いで話が戻る。


斗或トアル高校という学校に特異生物が出現したらしい。フレイムは生徒、ストームは臨時教師として潜入しろ。手配は済んでいる。事情を知っているのは校長のみ。気をつけろ」


 なるほど……ん?


「あの、ツッコミどころが多いんですけど」


「っくくく……優也、生徒役なの……くく…」


 イラつきで手が滑り龍斗さんのうなじに強い手刀が下る。「ぃだっ」という声と共にその場にしゃがみ込んで動かなくなった。


「まず、高校を休校にして俺たちだけで行った方がいいんじゃないですか?潜入なんて、もし変身することになったら見られる可能性が高いじゃないですか」


「今回の特異生物は恐らく人間に対して目に見えにくい被害を出している可能性が高い。狛坂」


 狛坂さんがタブレットを持って説明し始める。


「はい。最近その学校では貧血になる学生がやけに多いみたいです。それも元々貧血気味という学生ではなく、屈強な学生が次々に貧血を訴えるようになり、転倒して怪我をする学生も出ています」


「……吸血をする特異生物の可能性ですか。蚊とかですかね」


「その可能性が高い。しかし学校に多くの人がいる状況下に被害が集中し、人気のない夜に探索しても発見されなかったことから、潜入に踏み切る」


 なるほど。加害の対象である人間がいないと出てこないのであれば仕方ないか。


 狛坂さんにタブレットを見せてもらい学校の詳細を頭にいれていると、横で蹲っていた龍斗さんがうなじを抑えながら立ち上がり、じゃあ、と続ける。


「学校関係者に説明して協力を仰ぐのは?それか学校を休みにして変装した警察とかで人間を傘増しするとか。今回の作戦、なんか子供に危害が及ぶ可能性を全無視してるの気になるんだけど」


 すると狛華さんが、それは私から。と会話に入ってくる


「今回お二人には『絶対に学生に悟られてはいけない』ことを注意して作戦にあたっていただきます。この理由については司令部の特秘事項となるので、作戦中にどうしても必要となるまでは伏せさせていただきます。休みにして学生に特異生物のことを悟られても問題なので、お二人に潜入していただくことになります」


 ほお、と龍斗さんが驚く


 特秘事項。例えばこの本部から外へ出る方法とか、俺たちの監視・緊急時の殺害を兼ねた機械であるミューシスの解除方法など、俺たち特異生物に聞かれるとまずいことを司令部の中で秘密にしている事項のことだ。慣れたものだが、作戦に影響するようなものは結構珍しい。


 特秘事項を守りつつ、


「絶対に悟られないようにですか。なら戦闘は難しいですね。発見したら捕獲か追尾かになるなら、俺の耳だけじゃ追いきれないかもなんでオペレーターのバックアップチームをお願いしたいです」


「それは任せといて。全力でサポートする。それと、今のミューシスは目立つから変身機能と緊急安全装置だけの簡易版も渡すね。これは二の腕のところにつけて半袖でも目立たないようになってるから、安心して」


 狛坂さんがタブレットを持ち直しながら笑う。いつもいつも頼もしくて助かる。それと……


「……あと、何で俺は生徒側なんでしょうか」


 ブフッと龍斗さんが吹き出したのに腹を軽く殴るとゴハッ!?という叫びと共にまた蹲った。狛華さんは苦笑いで、狛坂さんは口元を押さえてプルプルと震えているが、そんな様子など気にも止めず白夜長官が答える。


「生徒側と教師側で動ける範囲が異なるからだ。お前とストームなら、お前の方が無理ないだろう」


「まぁ、そうですけど。でも俺小学校も行ってませんよ?うまくなじめるかどうか」


「……あれ?コトラ事件があったのって10年前くらいじゃ」


 ぼそっと狛華さんが呟く。


「ならばストームが生徒をやるか?この歳で高校生は無理があるだろう」


「ゔ」


 なんか下から聞こえた。


「……わかりました。上手くやります」


 すると腹を抑えながらフラフラ立ち上がった龍斗さんポンと俺の肩に手を乗せてくる。腹パン以上に白夜長官の言葉の方が刺さっているのか、涙目でプルプル震えながらも余裕を見せたいのか笑っている。この人、結構年齢ネタブッ刺さるんだよな。


「優也、ハタチ超えても学生服が似合うのは才能だよほんと。子供っぽいっていうかなんていうか?うん」


「アラサーのキッッッツイ学生コスプレを回避させてあげたことに感謝してほしいですね」


「ゔ」


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