サレンダー
遠くの雷鳴の光がピカリ
サレンダー
コオロギの音色と寂しさをミキシーして
サレンダー
あの星があのひとが最後に笑った光かと
額に手をかざし夜空を見上げる
グンナイと手を振る
サレンダー
音楽に身を刻んでバラバラにして
棺桶の中で聴いているみたいに響かせて
サレンダー 雨にうたれて
サレンダー 雨に運んで
サレンダー 息還らせて
その激しさで
闇に光る骨組み
その骨バチで止まったようなこの心臓を
叩いて響かせて
私は起き上がり棺桶の蓋を開け放つの
空の気色、楽の音色よ
彩り鮮やかに闇に映える真紅を塗って
自由の音色をリズムよく叩いて
サレンダー サレンダー
いっそもう、触れられないのなら
この身が追わぬようにして
僕の心臓をうって
秋を超えて全て凍らせて
…
雪解けの雫
わたしに落ちて
たったひとつの鼓動を掴ませて
たったひとつの鼓動を聴かせて
ひとつひとつと
一歩、一歩と
自由の音をリズムよく奏でて