余命メール
失くしたアカウントで深夜テンションでかいた2年前のやつを投稿してみました!
咲の受信ボックスにこんなメールが入っていた。
「あなたの余命は12日です。お疲れ様でした(^^)」
うざ。よっしゃ、絶対に残りの12日楽しんでやる。
1日目:
会社を辞めた。「死ぬんで」って言ったら上司がなぜか泣いた。
なぜ。
3日目:
マッチングアプリで「余命12日の女」として爆バズり。
3万人から「1日だけでいいから会ってください」と殺到。
「今なら“最期に一緒に見る花火”プラン割引中」とか始める自分が怖い。
5日目:
祖母に「実はあと1週間なの」と泣きついたら、「じゃあアンタの口座、わたしが引き継ぐね」って言われた。
おばあちゃん強すぎ。
8日目:
神社で「助けてください」と祈ってたら、神主に言われた。
「死ぬ前に…洗っておけよ。心と…冷蔵庫。」
9日目:
元カレから「今さらだけど結婚しよう」と連絡。
「いや、死ぬんだけど?」
「それがいい」
意味不明すぎて逆にちょっと揺らぐ。
11日目:
あきらめて「余命バーガー」って屋台出したら大行列。
テレビにも出た。
「死ぬ予定の人が作ったハンバーガーって逆に縁起よくないですか?」って客の言葉に、思わず泣いた。
12日目:
目覚める。
生きてる。
もう一度スマホを見ると、新しいメールが。
件名:「再送:余命通知の訂正」
本文:「大変申し訳ありません。“余命”ではなく“予約”でした。
正しくは『美容院の予約があと12日後です』。誤送信により混乱を招いたこと、お詫び申し上げます。」
咲「ちがうだろ!!!!!!!」
その日、咲は怒りにまかせて、推しのアクリルスタンドを地面に叩きつけてしまった。
だがその破片が光を反射し、近くを歩いていた映像プロデューサーの網膜を直撃。
「…君、映画出てみない?」
咲はそこから、**“余命系インフルエンサー女優”**としてデビューし、なぜか映画化・ドラマ化・舞台化・フィギュア化された。
最終的に出版された彼女の著書のタイトルは:
『死ぬつもりだったのに、生きてたから人生バグった件』
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