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筆置き、またゆっくり歩みを進めて?私は信じてるよ……(話數版)  作者: 小説が書けない初心者
第五章-遺跡を踏み出して

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第五章51:真剣勝負

  勉勉:『無意の発動だったのか……まあいい!どうあれ、今日はここでお前たちを葬る!』


  その言葉に、詩钦は雪鱗を支え起こした……


  「ちょうどいい、君を頼りに強くなりたいからね!手加減、頼むよ!」


  ******************************


  〈詩钦視点〉


  そう言った直後、仮面をかぶった勉勉が突然目の前に突進してきて、剣を振り下ろしてきた!


  避けようとしたその時――背後から冷たい気配を感じた!


  そう、今、俺は肉体と透明の本体に挟まれているのだ!


  勉勉:『乄・双吟悯宁!』


  次の瞬間、勉勉の肉体と透明の本体の攻撃がぶつかり合う!


  『ドン!!』


  「やばい!」


  その衝突により空間がねじれ、なんとブラックホールが生まれ、周囲のすべてを貪欲に吸い込み始めた!


  『ゴォオオオオオオオ!!!!!』


  暴風と豪雨が雪鱗の意識を削っていく……


  希望さえも、乄の前では、粉々に砕かれていくかのようだった……


  この夸張された乄は……


  二十秒以上も続いた……


  天地の異象も、ブラックホールが消えるまで……


  収まらなかった……


  ……


  ******************************


  〈雪鱗視点〉


  雪鱗:「詩钦!」


  彼女は消えた詩钦を見て、恐怖と焦りが胸を襲った!


  何故なら、彼女たちは一度も勉勉の乄を見たことがなかったから、詩钦がこれほど近い距離で回避できるはずがなかったのだ!


  そして今、確かに彼女は消えたのだ!


  どこにも見つからない!


  雪鱗:「まさか……」


  この乄が生み出したブラックホールに……


  詩钦が吸い込まれたのでは?!


  勉勉:『久々にこの乄を使ったが……もう数年前の全盛の力はないか……』


  雪鱗:「詩钦をどこへやったの!」


  勉勉はその言葉を聞き、なぜか呆然と雪鱗を見つめ――


  勉勉:『俺が知ってるとでも思ったのか?』


  雪鱗:「……」


  ……


  ******************************


  〈詩钦視点〉


  Hi!


  雪鱗が私を見た……


  ゆっくり歩いて……


  ゆっくり……


  よし……


  勉勉に最も近づいた位置へ……


  少し力を溜めて……


  一気に――


  『ドン!』


  私は奇襲で、勉勉の腰を思いっきり蹴飛ばした!


  勉勉:『なっっっっ!!!!!』


  次の瞬間、彼は豪快に吹き飛ばされる!


  『ドン!ドン!ドン!ドン!!!!』


  木を三本ぶち壊し、さらに大岩をひしゃげさせて――


  ……


  「ふぅ、危なかった~!」


  あのブラックホールが皆の視線を乱している間に、岩の後ろに隠れていたのだ!


  雪鱗:「詩钦、大丈夫だったの!」


  「うん、でも君の太刀が……」


  あぁ、僕のせいで……


  大事にしていた太刀が……


  壊れてしまった……


  ……


  雪鱗:「太刀?ここにあるよ?」


  その言葉に、声のする方を向くと……


  ……


  「え?さっき折れてなかったか?!」


  なんで、あの太刀が元通りに?!


  職人が直してくれた……ってわけないよな?


  雪鱗:「ちょっとした傷なら、太刀は自動で修復されるよ」


  「……」


  雪鱗:「君の剣はしないの?」


  「What??」


  表情が「???」で固まる俺……


  その時――声が響いた……


  太刀の残魂:『お前バカか?太刀が自動修復なんかするわけねーだろ!』


  雪鱗:「まだいたんだ」


  太刀の残魂:『当たり前だ!俺がいたからこそだよ!でなきゃお前の太刀、もうバラバラだったわ!ってか……おいおい……あの無罪の主宰、無視していいのかよ?』


  「ん?」


  『ドン……』


  『ドン!!!』


  勉勉が石の破片の中から立ち上がる!


  勉勉:『ゴホッ……神造者……お前、何をした?なぜあんな破壊力が?』


  「ん~?」


  「教えなーい♪」


  勉勉:『貴様ーーーっ!!』


  俺の体はデータではない。だからこの世界の酸素は吸えない。吸えるのは「濁気」だけ……


  そして魔法も修仙も符文も使えない。


  だが、別の道がある……


  乄以外にも、


  俺には「武学」がある!


  武学は肉体の強化であり、修仙のような外力とは違う。


  俺がさっき使ったのは《蓄力訣》。


  溜めれば溜めるほど、次の一撃の威力が上がる!


  でもこれは残巻で、品階は不明……


  ただ、普通よりはるかに上だとは確かだ。


  ……


  勉勉:『ならばこれも受けてみろ!!』


  魔化雪鱗:『詩钦、時間を稼ぐよ/この子、ほんと自分の体を気にしないなぁ!』


  さすが雪鱗、俺の武学の仕組みを一目で理解した……


  いいぞ、期待に応えなきゃな!


  蓄力中は、心の波を静め、敵の防御の隙を探れる。


  そして、隙を突いて――一撃必殺!


  逃げるにも、技を避けるにも蓄力は有効!


  数秒溜めれば、それで十分だ。


  まだ考えている途中――


  勉勉が怒りに任せて雪鱗を斬り飛ばす!攻勢を完全に制圧!


  勉勉:『どけ!!』


  『ドン!ドン!ドン!ドン!!!』


  雪鱗、再び吹き飛ばされる!


  だが、俺はその隙に――乄・独占を放つ!


  勉勉:『なにっ!』


  独占に加え、7秒以上の蓄力……


  その威力、まるで別物!


  その一撃により、勉勉はなんと――3秒も硬直した!


  そして、その間に雪鱗は神言を詠唱し始める!


  魔化雪鱗:『逝者は灰となり、生者は俗界に入り、世は常なり、』


  神言と魔化による斬撃が決まれば――


  勉勉にも大打撃のはず!


  勉勉:『もういい……』


  次の瞬間、勉勉はその場で舌を噛み――昏倒!!


  「えっ?!」


  その後……


  それきり……


  数分が経っても、彼の肉体は現れなかった……


  ……


  俺は乄を収めた。


  「逃げたのか?」


  雪鱗も神言の詠唱を止め、魔化を解除した。


  けれど、俺は警戒を解かず、蓄力を続けていた……


  雪鱗:「でも、彼にはまだ切り札があるみたい……」


  太刀の残魂:『そりゃそうだ、あいつは救援を呼びに行ったんだよ!普通の無罪の主宰ってのは信者に守られてんのさ!』


  「つまり、助けを?」


  太刀の残魂:『話しかけんな、頼むから。』


  「???」


  雪鱗:「ごめんね、なんでそんなに詩钦を怖がるんだろ……」


  太刀の残魂:『お前……何言ってんだ……俺はな、俺は会いたいんだよ……』


  !!!!!!!!!!!!


  太刀の残魂:『避けろっ!!』


  『ドン!!!!!!』


  次の瞬間、俺と雪鱗はとっさに飛びのいた!


  そして、二人の間の草地が、目に見えない何かで大きく切り裂かれた!


  「まさか……」


  太刀の残魂:『やれやれ……今度は透明な本体で戦ってきたな。もう、あいつは見えないぞ!』



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