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神官カインとリリスの共通点
「ど、どういうこと…」沈黙を破り、フレアはそう呟いた。
それもそうだろう。なんせ今まで戦ってきた仲間が急に魔族に近い姿になったのだから。『そのままの意味。俺は本当は人間じゃない。混沌の守護者と呼ばれる世界の守護者だ。』俺の思わぬ発言に全員、呆然としていた。それに加えて更なる事実を伝える。『ちなみに、俺がこのパーティーに加わったのは九割九分九厘リリスに対する一目惚れだけど、一厘ほど同族の血を受け継いだ存在に興味を持ったからなんだ。』「同族?」リリスが尋ねる。『ああ、リリスには俺とは違う混沌の守護者の血が流れている。その頭の片方の角はその証拠だ。』そう言われ、リリスは頭の上の角に触れる。『まあ、とりあえずこの国から出るとしますか!』そう言うと俺はリリスを抱きかかえ空に飛び立った。『さて、あとは…』俺は空を飛びながら考え、そして神々に命じた。『全ての神々に告ぐ、人間どもから全ての加護を外せ!』その命令により人間は魔法などを使えなくなった。
『さあ!人間ども後悔しな!』