勇者パーティーの神官カイン、本気出す。
「リリス!貴様が協力してくれたおかげで魔王を倒せた事には感謝している。だが!貴様は魔族!いつ人に牙を剥くかもしれない!よって今ここで貴様を神の名の下に断罪する!」「ふざけるな!そんな横暴な事が許されるか!」『…ん?』
俺が気がついたとき目の前で凄まじい言い争いが起こっていた。確か俺達は勇者パーティーとして魔王を倒せたからその報告を王国にしに来て…今に至る。ちなみに、今ここにいるのは、勇者パーティー、国王、国民、俺の上司の教皇で、今絶賛言い争っているのは教皇とパーティーメンバーのリリスさん。…どうしてこうなった?
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登場人物紹介
カイン (種族 混沌の守護者)【Lv.∞】
神々を支配下に置き、世界のバランスを取る守護者。
本来、魔王討伐には関わらないはずだったがリリスに惚れ正体を隠し魔王討伐に神官としてついて行った。
神官としていたときは精々死者蘇生やステータスを千倍にしたり、全ての攻撃を無効化する結界を使う位だったが、
本気を出すと一瞬で世界を破壊し、再生することができて
存在を消し去ることが出来る。
リリス (種族 半混半魔) 【Lv.90】
魔族でありながら勇者パーティーのメンバーとして、
魔王討伐に貢献した。戦闘の際は魔族の優れた身体能力と、強力な魔法を使い戦闘を行う。実は別世界の混沌の守護者の血を受け継いでおり、今はまだ混沌の守護者の力は使いこなせないが力の片鱗として頭の片方に角が生えている。パーティー屈指の実力者でありカインのバフ無しでも彼女一人で魔王討伐を行える。容姿や身長、スタイルに恵まれていて彼女の着替えに偶然鉢合わせたカインは、罪悪感と興奮で激しく動揺してしまい力が暴走仕掛けてしまった。後、この国で一番の巨乳でサイズはメロン並である。
アクラ (種族 人間 剣聖) 【Lv.76】
剣術に優れた剣聖であり、勇者パーティーのメンバー。
見かけは、優しそうな男だが本性は根っからの自分主義者であり、魔族を憎んでいて魔族でありながら勇者パーティーであるリリスを隙を見つけては殺そうとしている。勇者に心酔しており、勇者の命令であれば火山の火口に飛び込む事さえする。
フレア (種族 人間 勇者) 【Lv.83】
王女にして、歴代最強の勇者であり魔王討伐を行った。
欲深く手に入れるには手段を選ばず、かつて彼女が隣国の王女が被っていた冠を手に入れるために隣国を滅ぼした。
強引についてきたカインを受け入れたのは、慈悲でもなく見た目はタイプだったので自分好みに調教しようと思ったからである。アクラの事は中々使える召使いだと思っておりリリスの事はカインが彼女だけに話すため嫌っている。
なお、体型はスレンダーで身長も低く、初対面の人からは
10代前半だと思われるほどでそのコンプレックスも含め、
リリスの事を嫌っている。
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「…え~、とりあえずこの他にも重大な発表がある。」
そう王様はいった。俺は教皇とリリスの方にも意識を向けながら王様の話を聞いていた。何の話かと思っていると、王様は特大の爆弾発言をした。「我が娘であり勇者である、フレアと勇者パーティーの神官であるカインとの婚約を、ここに宣言する!」『ハァァァァ!?』俺は危うく驚いた拍子にこの町を更地にしてしまうかと思った。周りでは祝福の声が飛び交う中俺は混乱していた。そして混乱しながらもようやく落ち着いてきたときにリリスさんの声が響いた。
「ふざけるな!本人の意思も確認しないで勝手に婚約?
ふざけるのも大概にしなさいよ!?」そうしてリリスさんはフレアに詰め寄ろうとした。その瞬間、リリスさんは拘束
されてしまった。「ぐっ!何だこれは、力が抜ける…」その時
「ギャハハハ!!」そう高笑いしながらアクラがリリスさんに寄ってきた。「よぉ、リリス。魔族封じの鎖はどうだい。こいつは魔王クラスでも外すことは無理なんだよぉ!
さて、旅の中ずっと殺そうと思ってたんだがまさかここで叶うとはなぁ。」…何だろう凄く不愉快だ。「まあ、アクラ
少しまて、せっかくだからこいつをもっと絶望させたいと思わないか?」「ん?何だその方法、早く教えろ。」
「なんと、この女カインのことが好きなんだ。」「…!」
…えっ、マジで!?「マジかよこいつ、流石に魔族と結婚するなんて流石のカインでも無理だろ~ギャハハハ!」
「だからこいつの前でカインにキスしたらどんな顔するか気にならないか?」「!」リリスさんは鎖から抜け出そうとするが外れる気配はなかった。そうしてる間に俺は騎士に引かれフレアの側に立たされた。「では、誓いのキスを。」
「フレアァァァァ!」フレアはリリスさんの怒号を聞き、
少し振り返ると馬鹿にした表情を見せ首を戻した。
_馬鹿なやつ、フレアがこちらを見た瞬間3つの音が響いた。
_ドゴッ グチャッ ピシッ
起こったことを説明すると、フレアがこちらを見た瞬間に、俺はフレアを全力で殴り、アクラの股間を蹴り上げて、
リリスに巻き付いた鎖を外した。リリスの顔は涙で濡れていたが俺は綺麗だと思った。俺はリリスの顎を片手で支えリリスの唇に俺の唇を重ねた。
_チュッ
リリスは一瞬驚いたように思えたが抵抗しないで身を委ねてくれた。俺はこの時間がもっと続いて欲しいと思ったが流石に無視できない存在が襲ってきた。
「リリスゥゥゥ!!」俺は名残惜しそうにリリスとのキスを
終えるとその攻撃を防いだ。『何だ、フレア。』そこには怒り狂った表情のフレアがいた。「あんた!よくも私の_」
『は?ふざけんな!俺がいつあんたの物になったんだ!』
フレアは驚いて声も出ないようだ。なんせ勇者パーティーにいたときは、あまり怒ることが無かった上本気で怒ったことはないからな。「それよりも、お前この国で唇にキスをすることの意味分かってんのか!?【私は貴方を一生愛します】って意味だぞ!」『ああ、知ってるよ。』「何なの!?それじゃあ私よりもその魔族が好きだって言うの!?」『ああ!
そうだよ俺はお前何かよりリリスの方が大好きだ!!』
「「「!?」」」その瞬間、全員の視線がこちらに向けられた。
一応、あいつ王女だしまさか告白を断られるなんて思わなかったんだろう。リリスも顔を真っ赤にしていた。
「じゃあ、こいつの好きなところを言ってみなさいよ!」
『いいよ、まず誰に対しても優しいところ、顔とスタイルが超好み、気遣いが出来ること、料理がとても美味しい、
あと_』「もういいわ、じゃあ逆に私の嫌いなところは?」
『金床胸とロリには興味がない、わがまま、リリスさんに対する嫌がらせ、いつもうるさい、金床胸とロリには興味がない、料理が下手、金床胸とロリには興味がない_』
「もう止めて、貴方は何回私の体型を弄る気なの!?それに人と魔族が結婚なんて、許されるわけ_」『だったら、神様に認めさせれば文句ないな、神々ども俺の側に降臨しろ。』その瞬間俺の周りに、世界に存在する神々が側に降臨した。「お久しぶりですカイン様。」神々の中で最高神と呼ばれる神が俺に挨拶した。周りの人は全員ポカンとしていた。
『おい、最高神。俺はこの人と結婚することにした。神々の名の下認めろ。』「わかりました。我々、神々は我が主のカイン様とリリス様の婚姻関係を認める。人間も理解するように。」最高神がそう言うと、周りの人はざわついた。
神々自ら魔族と人間の婚姻関係を認めたからである。
「ふざけないでよ!私はは認めないわよ魔族と人間の婚姻関係なんて!」フレアがそう言うが…『じゃあ、俺は種族的には人間じゃないから問題ないな。』「「「…え」」」フレアは、絶句していた。そして、俺は変身魔法を解除し本来の姿になった。本来の俺の姿は黒と白のツートンカラーの髪に、
頭の両方に生えた黒い角、左右で黒と白に別れている翼。
本来の種族、混沌の守護者に戻ると辺りは唖然としていた。