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炎の背番号

作者: 楊泰隆Jr.

実際のこととは関係ありません。似ている場面を思いついたとしても気のせいです。似ている選手を思いついても気のせいです。これは私の妄想です。

 背番号は時にそれだけで特別な意味を持つ。

 ジャイアンツの55。

 スワローズの27。

 カープの1。

 オリックスの51。

 イーグルスの18。

 ファイターズの11。

 など、永久欠番ではないが未だに空席だったり、長い間、空席だった背番号が存在する。


 その背番号を付けるだけで「○○○のような活躍を!」と言われてしまう。活躍しなければ、「背番号が泣いている!」などと罵倒されることもある。

 ここに一人、重い背番号を背負った選手がいた。


「どうも始めまして、あなたの背番号は今、僕が付けています。あなたに憧れてこの背番号は付けましたけど、正直、重いですね。僕の姿を見て、あなたと比較する人がいますけど、比べられること自体、恐ろしい」

 男は大きく呼吸をした。

「でも、いつまでもこれじゃ駄目ですね。だって、これはもう僕の背番号だ。この背番号を見て、僕じゃなくて、あなたが思い浮かんでちゃいけない。この背番号で出てくるのは僕じゃないといけない。僕は今年、それぐらいの活躍しないといけない。止まっているわけにはいかない。チームの為、自分の為、そして偉大な先代であるあなたのような人の為にもこの背番号はチームの柱にならないといけない。シーズンが終わったら、また来ますね。この背番号は僕のだと胸を張れる成績を報告しに。それでは失礼します」

 男は語りかけていた同じ背番号の先代の選手に一礼した。

 返答はない。

 男の決意のシーズンが始まる。

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