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魔法少女は闇が深い  作者: アリス
魔法少女は闇が深い ~樋本華蓮編~
81/200

ミラージュサイドの一幕

「……京香さん! 京香さん!」


 慌てたような声で京香の名前を呼ぶ少女。

 まん丸のボブカットで、前髪をぱっつんに切りそろえた勤勉そうな雰囲気。

 雷の魔法少女――安曇瑠奈である。


「ん~……? どしたの、るなち?」


 それとは対照的に、眠そうな甘い声。

 派手な見た目に、明るい茶髪。

 鏡の魔法少女であり、ミラージュの盟主――紅京香だ。


「魔王と樋本華蓮が……! アストラルホールに来ました!」

「……!」


 京香の目が、僅かに見開いた。


「……あらら。思ったより全然早かったねえ。モストのやつ、しくったんじゃないの?」


 まだ扱い慣れてないのに、と京香は不満を漏らした。


「ど、どうします? あのふたりを相手にするのは、我々では……」


 明らかな狼狽の色を示す瑠奈。

 そんな姿を見て、京香はにこりと笑った。


「大丈夫大丈夫。作戦に変更なし。予定どおり、るなちは炎の相手を頼んだよ」

「は、はい……でも、ほんとに京香さんは平気なんですか? 相手はあの、魔王なんですよ?」


 今にも泣きそうな瑠奈の頭を手でポンポンしながら、京香は言った。


「だーいじょうぶだって。『2VS2』なら……絶対に勝てるから」

「……! は、はい! ありがとうございます!」


 京香の言葉に心打たれたのか、瑠奈の顔は輝いた。


「それじゃ、早速みんなにも声をかけますね!」


 そう言うと、瑠奈は勢いよく駆け出して行った。

 そんな瑠奈の後ろ姿を見送るように、モストは突然姿を現した。


「全く……京香殿も意地が悪い。本当に、そう思っているのですか?」

「……モストぉ。人聞きが悪いなあ、嘘は言ってないよ?」


 京香は不敵な笑みを浮かべて、言った。


「ウチの想定してる『2VS2』なら……だけどね」

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― 新着の感想 ―
[良い点] 意味ありげに京香の言った2対2とはどのメンバーなのか気になります。華奏や麻子がどういう立ち位置になるのかや、モアは何処に行ったのかなど気になることが山積していて気になります。 [気になる点…
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