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魔法少女は闇が深い  作者: アリス
魔法少女は闇が深い ~女神編~
157/201

華蓮の夢

 世界が凍っている。

 海も山も、建物も。

 何もかもが凍り付いて、世界は終焉を迎えていた。

 ……ん? あれ?

 なんだろう。

 デジャブを感じる。

 こんなこと、前にも言っていたような……


『あ、ああ……やっぱりだめだった』


 ……え?

 誰?

 どこからか、誰かの声がする。


『最悪のバッドエンドじゃん! やっぱり予知夢どおりになっちゃったかあ……』


 予知夢……?

 何? 何の話?


『やるしかないよね……『夢魔法』でこの結果を……『夢落ち』に……!』


 夢魔法?

 夢落ち?

 一体なにを……




 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




「……華蓮。この戦い、どうなると思うぽん?」

「…………」

「……華蓮?」

「……………………」

「華蓮!!」

「……えっ? あれ?」


 重たい瞼をゆっくりと持ち上げて、目を覚ます。


「おいおい、どうしたんだぽん? 左腕、そんなに痛むぽんか?」

「……モア。今わたし、寝てた?」

「はあ? 何を言っているんだぽん? たった今、麻子たちを見送ったところだろうぽん」

「……たった今……?」


 言いようのない違和感に襲われて、寒気がする。

 たった今?

 いやいや、そんなはずない。

 女神のところへ向かった麻子たちを見送ってから、一時間は経っていたはずだ。

 それなのに、気が付いたら不思議な光景を見ていたような。

 あれは、そう……

 確か前にも……


「おーい! 聞いているのかぽん!?」

「あ、うん。麻子たちの戦いがどうなるのかって話でしょ。そりゃ、麻子が女神のこと畳んじゃうと……思う……けど……」

「……けど?」

「あ、いや……」


 ……やっぱりおかしい。

 この会話、覚えがある。

 気のせいなんかじゃない。

 確かあのとき、わたしははじまりの魔法少女のことが書いてある本を読み始めて……

 それから……


「……ねえモア。ここに書いてある、魔王は人の心の闇につけ込むって……どういう意味だと思う?」

「……急にどうしたんだぽん? さっきから、華蓮おかしいぽんよ?」

「……いや……これって、思ったよりやばいのかも」

「は、はあ?」


 モアは困惑しているようだったが、わたしは確信していた。


「行かなくちゃ。モア、わたしたちも行くわよ」

「行くって……女神様のところに? いや、でも華蓮はここに残れって麻子が……」

「ううん、だめ。行かないと、取り返しのつかないことになりそうな気がする」

「ど、どういうことだぽん?」

「わからない。けど……」

 

「わたしが見た夢……どうも、ただの夢じゃないみたい」

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― 新着の感想 ―
[良い点] まさかのループなのか・・?起点が華蓮のように見える理由が分かりませんが、ここにきて伏線回収・・どう乗り越えるのか。 [気になる点] 夢魔法・・ここにきて新しい魔法少女!? 夢と光属性は相関…
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