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フィーラ  作者: タピオカ
46/60

狩り 3

(なんていうか、これじゃだめよ)

 いくら異世界転生に乗り気が無いからと言って、仲間が不潔なのは困る。

 フィーラはカッと目を開いた。

「そうだ、服装を考えましょう」

(考えてみれば、ゲームのアタッチメントやダウンロードコンテンツは見逃さなかった。

 着せ替えができるならガンガンやったし、アクセサリーもつけた。

 現実ではおしゃれのおの字も分からず、ついていけなかったけどここはファンタジーの世界。

 つまり、あたしの感性がまだ通用する可能性がある!?)

幸い、今まで見てきた人たちの服装はこれこそファンタジーというような外国風で、けれど非現実的なものばかり。

(おしゃれかまでは分からないけど、スキルとかが上がりそうな装備は分かる気がする)

 もしかすると、培ってきたくだらない、かつ中途半端なスキルが生かせるかもしれない。

「あ、あの、フィーラ?」

 いきなり険しい顔で固まった妖精に、カルは恐る恐る話しかける。とたんに

「そうよ!気分を上げようと思うなら、まず見た目からよ!」

 服を買うと宣言した女子に

「オレ、臭いかな?」

「さあ…どうなんでしょう」

 男子2人は温度差を感じていた。

「とにかく、今の服が破れたりしたら、不便でしょう。

 次の町で一度装備とか色々そろえましょうよ」

「よく分かんないけど、分かった」

 とりあえず機嫌が良くなった妖精に、カルは反対しない。

 ところが

「すみません。

 問題があります」

 ヒースはペタンコの布袋を取り出した。

「なによ」

「お金がありません」

 彼は布袋を振ってみせた。

 それは、とても頼りない音を立てていた。



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