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ゲームマスターさん 2


――幼馴染と会った後、主人公は自分の部屋に戻ってきてた……と思ったら真っ暗な中にいた。




主人公

「あれ? ここって……」




ゲームマスター

「こんにちはぁ」




主人公

「ぎゃああああああああああああああああああ!!!! な、生首ぃ!!!」




ゲームマスター

「なんだいそのリアクションは。まるで僕が生首みたいじゃないか」




主人公

「いや生首だろ! っていうか毎回暗い中から急に出てくるなよ!」




ゲームマスター

「はっはっはっ。元気そうで何よりだよ。どうだい? 美少女たちとのマシュマロライフ

を楽しんでるかい?」




主人公

「いや全然マシュマロじゃないわ。全員頭にマシュマロが詰まってんのかと思ったけども」





ゲームマスター

「でも病室を抜け出してパチンコに繰り出したり、自室で牛を飼ったり、自宅を3回爆発させたりしたわけじゃないんだろう?」




主人公

「あんた全部知ってる上で言ってるだろ! それ全員出て来たよ!」





ゲームマスター

「まあまあ、砂場の砂を貪り食う女の子よりはマシじゃないか」




主人公

「人間と妖怪のボーダーラインを攻めるの止めろ。っていうかこの美少女ゲーム本当に売れるのか? 売れても苦情が殺到しそうなんだが」





ゲームマスター

「ま、売れないだろうねえ」




主人公

「(ゲームマスターのくせに他人事だな)」




ゲームマスター

「さーて、梅野君の元気な顔も見れたことだし、君を元の部屋に戻すとしよう」




主人公

「待ってくれ! 聞きたいことがあるんだ」




ゲームマスター

「僕のスリーサイズかい?」




主人公

「ワンサイズたりとも存在してないだろうが」




ゲームマスター

「はっはっは。それで、聞きたいことって?」




主人公

「『ミッション』について聞きたい」




ゲームマスター

「ん゛ん゛ーーー!!! ん゛ん゛ん゛ーーーっ!!!!!」




主人公

「それパッションだろ!」




ゲームマスター

「そういえばあの人どこ行ったんだろうね」




主人公

「知らんわ! パッションじゃなくてミッションについて知りたいんだよ!」




ゲームマスター

「最初にも言ったけど、これは女の子たちの願いを叶えるゲームだ。このゲームでの『ミッション』はそのまま女の子の『願い』に該当するよん」




主人公

「つまり、ミッションをクリアすれば女の子の願いを叶えたことになるんだな」




ゲームマスター

「女の子によってはミッションの個数が多い場合もあるけどね」




主人公

「(ってことは、春香の願いを叶えるためには絶対剣道の師範を倒さなきゃいけないってことか……)」





ゲームマスター

「そうだ、ついでにこのゲームのルールについて説明しよう」




主人公

「今更ルール!? もうガッツリ五人に会った後だぞ!!」




ゲームマスター

「言っておくがこのルールは重要だよ。破ったら即ゲームオーバーだからね」




主人公

「じゃあ尚更最初に言えや!!」




ゲームマスター

「ルール1。君が現実世界の住人だと知られてはならない」




主人公

「……そういえば女の子たちはみんなゲームの世界の住人なのに、まるで意思があるみたいな受け答えをしてきたな。頭がおかしいことを除けば普通に人と話している感覚と変わらなかったな……」





ゲームマスター

「そう。君が外の人間だとバレると、このゲームの仕組み自体が崩れることになりかねないんだ」




主人公

「他には」




ゲームマスター

「ルール2。選択肢以外の行動をしてはならない。これも破られるとゲームシステムの崩壊に繋がるからね」




主人公

「それならもっとマシな選択肢を出してくれないかな……」




ゲームマスター

「ルール3。ゴミ出しはあなたの役割」




主人公

「いや何の話だよ夫婦か」




ゲームマスター

「ルール4。仕事から帰ったら毎日おかえりのチューをすること」




主人公

「だから夫婦か!!! やるわけねえだろ!」





ゲームマスター

「じゃあ離婚よ!!」




主人公

「結婚してねえよ!!」




ゲームマスター

「それで、他に何か聞きたいことはあるかい? 無いんなら戻すけど」




主人公

「……実は、幼馴染ちゃんのミッションで剣道の師範と戦うことになってしまったんだ……。でも俺、剣道やったこと無いから勝てる気がしなくてさ」




ゲームマスター

「んー。僕は立場上、あまりゲームを進めるヒントは出せないんだけどねえ」




主人公

「そんな!」




ゲームマスター

「でも一つだけアドバイスがあるとすえば、これはあくまで攻略されることを前提とされた『ゲーム』だ。必ずどこかにヒントや必勝法があるはずだよ」




主人公

「どこかって言われても分からないよ!」




ゲームマスター

「んもう、ワガママだなあ。じゃあもう一つだけ。ゲームの中のヒントは、ゲームの中の住人がしゃべるものじゃないかい?」




主人公

「つまり、5人のうち誰かがミッションを達成するためのヒントを知っているってことか?」




ゲームマスター

「ふふっ、それはどうだろうね」




主人公

「(いちいち人をおちょくるような言い方しやがって……。)」





ゲームマスター

「さあ、それじゃあ君の部屋に戻すよ!」





――暗闇の世界は光に包まれ、気がつくと主人公は自分の部屋に立っていた。




おわり


お読みいただきありがとうございました!

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