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東京PMC’s  作者: 青空鰹
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紫音と遊びに行くコニー

演習を見た紫音達。放課後になりアルバイト先の真理亜の元へ行こうとするのだが・・・・・・。

こうして自分が思った事を書いた感想文を出した後に授業を続け、コニーさんも放課後になる頃には落ち着きを取り戻していた。


「さてと、真奈美さん」


「はい」


「また後で会いましょう」


「ええ、もちろん。お父上もアナタが来る事を楽しみにしておりますよ」


「アハハッ、そうですか」


好かれているのは知っているけど、そっちの意味でじゃないよね?


「シオン、マナミのおウチへ行くのですか?」


「ああ、うん。真奈美さんのお父さんにバイトとして雇って貰っているからね」


「じゃあワタシもマナミのお家に行きまぁ〜す」


「いや、それはちょっとぉ・・・・・・」


「ダメなのですか?」


いや、だってさ。あのジャージ姿と〜っス! って言う口癖を聞いたら、きっと驚くだろうし。


「あ! ほら。僕は一旦家に帰って荷物を置いてから行くんだ。それに真奈美さんのお家だから、真奈美さんの許可を得た方がいいと思うよ」


「マナミ、アナタのおウチに行ってもいい?」


「構いませんよ」


「えっ!? 本当にいいの?」


「ええ、彼女はいずれ私のお店に来ると思いますから」


まぁ確かにコニーさんはPMCなのだから、情報屋の真理亜さんの事を知っていて損はなさそう。


「と言う訳で、私のお家に来る前に、一旦お家に帰ってからサラさんに話を通して下さいね」


「わかりましたぁ! オネエちゃんに話を通してから向かいます!」


「と言う事で、帰りましょうか」


「あ、うん」


「オオーッ!?」


コニーさん大丈夫かなぁ〜? と思いながら下校をする僕であった。


「ただ今戻りましたぁ〜!」


「シオンくんお帰りぃ!」


あれ? 天野さんとリトアさんの靴がない。


「リュークさん、リトアさんと天野さんはどうしたんですか?」


「ああ、あの2人はPMC本部に呼ばれてね。つい先ほど出掛けたから、帰って来るのはもうちょっと先になるかも」


「そうなんですか」


2人で行くって事は、本部が天野さんに任せたいからかな?


「それよりもシオンくん。真理亜さんのところへ行かないのかい?」


「あ! そうだった!?」


紫音はそう言うと、部屋に急いで向かい服を着替えて玄関へと戻って来る。


「それじゃあ、行って来ます!」


「真理亜さんによろしくね!」


リュークさんのその声を背に受けながら、真理亜さんのお店へと向かう。


「またあの人に絡まれないよね?」


帰って来る時は気にしなかったけど、また絡まれるような事があれば通学路を考えないと・・・・・・。


「って、あれ?」


車庫に車がない。って事は今は出掛けているんだ。


「よかったぁ〜。今回は絡まれずに済みそう」


紫音はそう言って見崎の自宅を通り過ぎてからすぐの事だった。見崎本人が車の助手席から降りて来たのだ。


「ただ今ぁ〜! 僕のGTぃ〜〜〜・・・・・・あーるぅ・・・・・・・・・・・・ちゃん?」


見崎は車庫を見つめて固まっていた。


「あれ? 社長、確かGTRを車庫に入れてなかったッスか?」


「う、うん・・・・・・確かにその通りだよ。ああ、わかったぁ!」


「何がわかったんスか?」


「きっと僕が乗ってあげなかったから、拗ねて隠れちゃったんだよぉ〜! お〜い、GTRちゃぁ〜ん! 出ておいでぇ〜! もう他の車になんて浮気はしないからさぁ〜!!」


彼はそう言いながら車庫の隅々まで探す中、部下である田嶋は顔を青ざめさせていた。


「しゃ、社長・・・・・・車が隠れんぼする訳がないじゃないッスか。社長のGTRはもう・・・・・・」


「まだ決め付けちゃダメッ!? 絶対、ぜぇぇぇえええええええっっったいにぃ!! ここにいるんだからぁっ!!?」


「社長、現実を見て下さい。GTRはもう盗まれたッス」


「絶対違うんだからああああああああああああっ!? GTRちゃんはここの何処かで隠れてるんだからああああああああああああああああああああっ!!?」


その後、警察官の手によって見崎のGTRは盗難にあったと認定されたのであった。


「・・・・・・ん? 今叫び声が聞こえて来た気がするけど。まぁいっか」


あの叫び声なら誰かが気になって来ると思うし。


そして紫音は見崎の不幸に気付かずに、真理亜の店に向かって行く。


「ただ今来ました」


「待っていたわよ紫音ちゃぁん! 早速段ボールの中身を開いてちょうだぁ〜い!」


「わかりました。すぐに仕事に取り掛かりますね」


そう言ってから段ボールに入っている品物を、真理亜さんに渡す作業に取り掛かる。


「あっ! そういえばコニーさんがこちらに来ましたか?」


「コニーちゃぁんなら、ついさっき来たわよぉ〜! 今は真奈美ちゃぁんと楽しくお喋りしてるわよぉ〜!」


真奈美さんと楽しくお喋りしているかぁ〜。女の子同士だから話が弾むのかなぁ〜?


「ならここで待っていれば来そうですね」


「そうねぇ〜。それよりも真奈美ちゃぁん達から聞いたわよ! アナタ達、入浜警察予備高校の理事長に絡まれたんですってぇ?」


「えっ、ええ・・・・・・まぁ」


「もぉ〜、一介の教師が生徒に絡むなんて信じられないわねぇ〜! アタシ怒っちゃうわぁ〜!」


「アハハ。怒って貰えるのは有り難いんですが、本人がいる目の前で怒らないで下さいよ。何かこっちが言い返したりすると、向こうもムキになるタイプみたいですから」


「そうねぇ〜。流石厄介払いされただけの事はあるわねぇ〜」


厄介払い?


「真理亜さん、あの理事長の事を知っているんですか?」


「ええ、情報屋だから知っているわよぉ〜。話して欲しいかしらぁ?」


「お金が発生しない範囲でお願いします。あ、コニーさん達にも話して下さい。どうやら降りて来るみたいなので」


そう言ったら、カウンターの奥からジャージ姿の真奈美さんとコニーが現れた。


「紫音くん、もう来てたんスねぇ〜!」


「私のホウが早かったですねぇ〜!」


「そうだね」


コニーさんが僕より早く来るって事は、コニーさんの方が近いのかな?


「さて、みんな揃ったところで話してあげましょう」


「何をデスか?」


「アナタ達に突っ掛かって来た理事長の事よぉ〜」


「父上、話していいんスか?」


「料金が発生しない範囲で話すだけだからぁ〜、心配いらないわよ真奈美ちゃぁん」


真理亜さんのその言葉を聞いた真奈美さんは、安堵した顔をさせた。


「阿佐間 美代子はね、元々は婦警だったのよぉ〜。それで歳も歳だから理事長に選ばれたのよぉ〜」


「婦警引退と共に、理事長に就任したって事ですか?」


「その通りよ紫音ちゃぁん。でもね、それには裏話があるのよぉ〜」


「「裏話?」」


僕とコニーさんが首を傾げながら、そう言うと真理亜さんは頷いた。


「つまり、アサマの理事長就任に、何か隠された意味があるってコトですかぁ?」


「その通りよ。彼女は婦警の中でも評判が悪い人だったのよぉ〜」


「評判が悪い? 何で評判が悪い人を理事長にさせたんですか?」


僕だったら優秀で人当たりがいい人を選んでいる。


「本当に色々な意味があるのよ。自分達で調べてみればわかると思うわよぉ〜」


ああ、ここからは有料って言いたいんですね。


「ムゥ〜、気になります! マリア、教えて下さい!」


「情報料はぁ〜・・・・・・12万円になりまぁ〜す」


「高いですよぉ!」


「いやコニーさん。阿佐間さんの情報には、それだけの価値があるって事だよ。だから諦めよう。もし気になるんだったら、お金を用意するべきだよ」


「うう〜・・・・・・シオン、アマノみたいな事を言いますね」


えっ! 嘘ぉ!? 天野さんみたいな事を言ってたのぉ!!


「嫌だよぉ〜! 天野さんみたいな非道根暗人間になりたくないよぉ〜」


『非道根暗人間で悪かったなぁ』


え? 幻聴? 今天野さんの声が聞こえて来たようなぁ〜・・・・・・。


そう思っていると、いつものように面倒くさい顔させた天野さんがお店の中に入って来たのだ。


「まぁいい。紫音、それからコニー。今度の土曜日、お前達に任務が言い渡された。入浜警察予備高校からな」


天野さんのその言葉に、僕を含めた全員が驚いた表情をさせていた。

こうして新たな仕事が出来たのだが、その任務は一体どんな任務なのか? 次回をお楽しみに。

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