表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東京PMC’s  作者: 青空鰹
123/130

紫音と緊急の依頼

真理亜のバーで話をしている紫音達。彼らに緊急の仕事が舞い込んで来る。その依頼はと?

下谷さんは出て行ってしまったが、舞ちゃんの方は残ってしまった。


「下谷さんと一緒に行かなくて、よかったんスか?」


「大丈夫です。私からお願いをして連れて来て貰っているので、これ以上迷惑を掛けられません」


「そうなんだ・・・・・・ん?」


「どうしたのシオン?」


「スマホに電話が入って来たみたいです。ちょっと電話に出て来ますね」


「あら、別に他のお客様はいないのだから、ここで電話をしてもいいわよぉ〜」


そう言うので、真理亜さんに頭を下げてから電話に出た。


「もしもし?」


「シオンくん。急で悪いのだけれども、新しい仕事が入ったの」


「仕事? 一体どんな仕事ですか?」


「手短かに話をすると、この間の密輸業者の隠れ家が判明したの。それで今すぐにそいつらを一気に畳み掛けたいから、今動けるメンバーを集めている訳なの」


つまりそのメンバーに参加したって訳ですね。


「コニーちゃんはそこにいるんでしょ? シオンくんの装備と車をお店に持って行くから、そこで待っていて!」


「コニーさんも参加するんですか?」


「本人が嫌って言っても連れて行って。 とサラに命令されたのよ。コニーちゃんの装備関しては、現地で引き渡すからって伝えておいてね。それじゃあ電話を切るわよ!」


コニーさんに拒否権は無いらしい。


「あ、はい。わかりました!」


そう言ってから電話を終えると、コニーさんの方を向く。


「コニーさん、仕事が来たよ」


「本当ですか? 仕事のナイヨウを教えて下さい」


「例の人達の居場所が判明したから、捕まえに行くらしいんだ」


その言葉を聞いたコニーさんは、引き締まった顔で僕を見つめて来る。


「なるほど、わかりました。それでシオンは事務所へイッタン戻るのですか?」


「リトアさん達がこっちに向かっていて、装備も持って来るみたい。コニーさんに関しては、現地で引き渡す予定」


「SCARのゼロインをしておきたかったのですがぁ・・・・・・コンカイの場合は仕方ないですね。諦める事にします」


ゼロインの方は事前にやっていたんだ。


「それまではここでゆっくりしていられそうねぇ〜。ところでマイちゃぁんはこの後どうする予定なのかしらぁ?」


「私は、自宅の方へ帰ります」


「そう、アナタとお話をしたかったのだけれども仕方ないわねぇ。またここに来た時の楽しみにしておきましょうかぁ」


「あ、はい」


舞ちゃんは引き気味に返事をした。


「ところでシオン。まさかと思うけど、彼らは任務に来ないよね?」


「彼ら? ってああ! 安心して、今回は来ない筈だよ」


そう、コニーさんの言う彼らとは入浜警察予備校の人達の事だ。


「そうですよ。私達はこの間の一件でしばらくの間は実銃を使った訓練をしないのと、実戦には出ないって方針になったので安心して下さい」


「ああなったら、そうなるわよねぇ。一応言っておくけど、帰り道には気を付けなさいねぇ。“恐いおじさん達がアナタの事を見張っているから”」


真理亜さんのその言葉に舞ちゃんとコニーさんは訳がわからない様子だったが、僕と真奈美さんは険しい顔をさせる。


「何人ぐらいいそうですか?」


「そうねぇ〜。2人いるわよぉ〜」


「なるほど、2人ですね」


そう言うと僕はポケットからスマホを取り出した。


「シィくん、何をしているの?」


「一応怪しい達っぽいから、警察の方に連絡をしておこうと思ってね」


「ええ〜っ!? 間違いだったら、その人達に迷惑が掛かるんじゃないの?」


「まぁ間違いだったら間違いでした。って事になるっスから、連絡をして損はないっスよ」


「・・・・・・そうかな?」


舞ちゃんは外で待っている2人は、スクープを撮る為に張り込んでいる人達だと気付いていないみたいだ。


「とりあえず警察が結果を教えてくれるまで、ここで待っていた方がいいよ」


「そうよぉ〜。シオンちゃぁんの言う通り、ここで待っていなさぁい」


「あ・・・・・・はい。わかりました」


舞ちゃんは真理亜さんに逆らえないと思ったのか、僕達に従ってくれた。その5分後に天野さん達がお店にやって来た。


「紫音、コニー。行くぞ」


「待ってましたよ!」


「了解です!」


「いいか2人共、今回こそは密輸業者達を押さえるぞ」


「「はい!」」


僕はそう返事をすると、タクティカルベストとホルスターとニーパット。それに籠手を受け取り装着する。


「紫音ちゃぁんはプレートキャリアじゃないのね」


「ああ、俺のお下がりを渡したからな」


「ちゃんとしたのを買ってあげたらぁ?」


真理亜さんがそう言うと、天野さんはムッとした顔で返事をする。


「それは自分の給料から出して買うもんだ。俺から買ってやる事しねぇよ」


「あらそう? 冷たいのねぇ」


「冷たいも何も、あれ1つでいくらすると思ってるんだよ」


その後も天野さんがぶつくさ何か言っている間に準備を整えた。


「準備が整いました」


「よし、それじゃあ行くぞ」


素っ気なく店を出て行く天野さんに対して、僕とコニーさんは真理亜さん達の方に身体を向ける。


「それじゃあ、行って来ます」


「行ってキまぁす!」


「行ってらっしゃぁ〜い」


「気を付けて下さいっス!」


「頑張ってね。シィくん」


その後天野さん達が待っているピックアップトラックの方へと向かうのであった。

因みにリュークさんが僕のマスタングを運転していたらしく、運転交代する際も名残惜しそうにしていた。


『紫音、ここで停まれ』


車を走らせて20分。現場の近くにやって来たのか、路肩近くに車を寄せて停める。


『この十字路を右に曲がった先で待ち合わせをしている。そこまで歩くぞ』


『わかりました』


そう返事をすると車から降りた後、周囲を警戒しながら集合場所へと向かう。


「よう、遅くなってすまないな」


「アマノか。ワシらもついさっき来たところじゃから、気にするな」


「オズマさん!」


「おお〜シオンか。久しぶりじゃなぁ」


久しぶりも何も、ついこの間真理亜さんのお店で会ったばかりの筈だよ。


「これ、キミの装備だ」


「ありがとうございます」


あ、リガードさんも来ている。しかもコニーさんの装備を渡しているって事は、装備を預かったのはオズマさん達なのだろうか?


「話は聞いてるぞ紫音。この前は大変だったみたいだな」


「神崎さん」


神崎さんはそう言うと、僕の肩に手を置いてくれた。


「誘拐って訳じゃないから、彼の捜索は警察に任せればいい。それに未だに見つかって無いって事は、生きている可能性が大きいって事。だから彼の彼女にも諦めずに待っていろって伝えておけよ」


「はい」


流石元警察官だけあって説得力がある。


「ところで向こうの様子はどうだ?」


「ああ。他の連中からの連絡によると、廃墟の中で大人しくしているらしいんだ。しかも盗んだGT-Rも外に停めてあるみたいだ」


「ふ〜ん。警察の方は何て言ってるんだ?」


「こっちの頃合いを見て動く。書類仕事の方は任せろ。だそうだ」


つまり、今回の件はPMCに任せるから事実の隠蔽とかは任せて欲しい。って事らしい。


「そうか。とにかくコニーの準備が出来次第、作戦を考えるか」


「コニーは狙撃ね」


「シオンくんは前線で戦って貰うよ」


「はい」


今回はコニーさんの援護じゃないんだ。と思いつつも、H&K UMP45にマガジン差し込み、 S&W M327 R8 のシリンダーに弾を入れる。


「ミナさんお待たせしました!」


「どうやらコニーの準備が出来たみたいだな。よし、作戦会議をするぞ。見張りの方は無線で参加してくれ」


こうして、密輸業者の捕まえる為の作戦会議をするのであった。

こうして紫音達はまた密輸業者達と対峙するのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ