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007話 昇格試験、試験官を踏み台に

エスティライド生活3日目の朝だ。

 もはや、日課となった朝風呂、カイゼルさんのおいしいご飯、メイシャさんの見送りで、宿をあとにした後、村の西の入り口から外へと出る。


「カナタおはよう、今日も狩りか?」


「テッドおはよう、そんなところだよ」

 挨拶を交わししばらく行き、森に入ったところで隠蔽系スキルを発動させ、ワープで一気に森を抜ける。するとそこには、スリーピングワープシープが、また16匹湧いていた。


 ワープと魔法を使って一気に殲滅すると、また、もと来た道をワープを使って帰って行った。薬草類は採取しなかった。まだ成熟していないし、考えもある。


 村の西の入り口に着く。

「カナタ、今日は狩りやめたのか?」


「いいや、終わったよ」

 不思議そうな顔をする、テッドを横目に村の中へ入っていく。


 今日は村の散策と買い物をするのだ。まずは武具屋を覗く。鉄製のものが最高でゴブリンから手に入れた鋼の武具の方がましだ。


「お兄さん、武具はここに有るだけかい?」


「ここに有るだけだな、いいのが欲しけりゃ2日後に来る隊商から買いな」


「そうか、ところで、武具の買い取りは行ってるか?」


「あんまり状態が悪いのは買い取らないぞ」


 状態はすべていいのでどんどん机の上に並べていく。

「わあ、ちょっと待った、いったいいくつ持ってるんだ。さすがにこの量は買い取り切れないよ」


「わかった、じゃあこれだけにする」

 スチール製の短剣、剣、槍、メイス、斧を3振り、盾を3つずつ置いた。


「これならまあ、あとはギルドで買い取ってもらいな」

「剣と槍が一振り2000他がひとつ1500で全部で30,000ガルだ」

3金貨を受け取る。


「鎧のサイズ調整出来ますか?」

 そういって鋼の鎧を出す。


「いいもの貰ったからな、500ガルでやろう、夕方までには仕上げておく。採寸だけさせてくれ」

 採寸を受ける。


「ではよろしくお願いします」


 武具屋をあとにし、魔導具屋へと向かう。ここにも、めぼしいものは無い。一応、店主に聞いてみる。

「時計は扱ってませんか?」


「すまないが扱っておらんな、2日後に来る隊商が扱ってるかもな」


「そうですか、ありがとうございました」


 小さな村だから仕方ないか。

ギルドの素材カウンターに向かうか。


「…全部で561,750ガルだ」

 ジーベックさんから56金貨と17銀貨と50銅貨を受け取る。ゴブリンの装備売った方が、儲かってるのは気のせいだろうか。ついでに、魔法の訓練が出来るところが無いか聞いてみる。ギルドの奥にまんま訓練室が有るそうだ。


 中途半端な時間なので、昼食を食べてからにしよう。8ガル払って、カイゼルさんの食事を食べる。こんな小さな村に置いておくのは、もったいない腕である。食べ終わったら訓練室に向かう。


「すみません、訓練室使いたいのですが?」


「1時間当たり100ガルとなっております。どれくらい使われますか?」


「6時間でお願いします」

 そういいながら6銀貨を渡す。


 訓練室に入り好きなだけ魔法の練習をする。6時間後すべての属性魔法がレベル7に達していた。


 武具屋に行き5銀貨を払い、鎧を受け取る。サイズはぴったりだ問題ない。お礼をいい店を出る。


 白猫亭に戻り、ご飯、お風呂をいただいて、麻痺耐性、睡眠耐性、麻痺攻撃、睡眠攻撃のレベルを10まで上げて眠りについた。


 こうして、エスティライド生活の3日目が終わった。


 そして、エスティライド生活4日目だ。

昨日と同じようにスリーピングワープシープのところに行き15匹を殲滅した。今日は薬草類の収穫も行う。自動収集で収穫したところ、何本か残っている。鑑定すると月見草だ。月の光を浴びて一部の薬草が変質したのだろう。パターンを登録し自動収集の対象にする。ワープしながら草原を狩り尽くした結果。回復草1168本、吸魔草930本、毒消し草140本、月見草128本、復活草13本、毒草179本、痺れ草125本、睡眠草112本だった。


 ワープで一気に戻り、アイシャさんのところに依頼の完了報告に行く。

「アイシャさんスリーピングワープシープの討伐依頼完了しました」

 46匹分の角とギルドカードを渡す。


「46,000ガルと貢献度が100ptを超えましたので、中級ランク昇格試験を受けてもらいます。日程はいつがいいですか?早ければ、今日の午後から受けられますが」


「では、今日の午後からで、お願いします」

 4金貨と60銀貨を受け取りながら答える。


「分かりました、今日の午後からという事で、13時までにここにお越し下さい」


「はい、わかりました、お願いします」


 素材カウンターに行き羊の肉と毛皮を売る。

「全部で138,000ガルだ」

 ジーベックさんから13金貨と80銀貨を受け取る。


 カイゼルさんのおいしい昼食を食べてから、またギルドへと向かった。


「アイシャさん、試験受けに来ました」


「ちょっと待ってくださいね、まだ試験官の方が来てませんから」

「来るまでの間に試験の説明をしますね。試験はCランク冒険者との模擬戦です。勝つか、相手に認められれば合格となります」

「あ、対戦相手の方来ましたね」

 重装備の戦士の男がやって来た。


「カナタ ミサキFランクです、よろしくお願いします」


「エイザス=ランスフォードCランクだ。よろしく」

 握手しながら鑑定を行う。


エイザス=ランスフォード

種族:人間(貴族)

性別:男

年齢:25

職業:剣士|重剣士

レベル:35


HP:760/760

MP:220/220

STR:122(152)25%

VIT:122(152)25%

DEX: 78

INT: 44

AGI: 78

LUC: 32


スキル

特殊スキル

《スーパーアーマー》


パッシブスキル

《剣術Lv9》《盾術Lv9》《危険察知Lv5》《剛腕Lv5》


アクティブスキル

《重撃Lv5》《挑発Lv5》《受け流しLv5》《解体Lv3》


称号

なし


 典型的なパワーファイターのようである。

スキル上げの練習台になってもらおう。


「では、お二人こちらにお越し下さい」

 そういって案内されたのは昨日魔法練習で使用した訓練室であった。


「ルールは単純です、木製の武器で戦って、気絶するか降参するまで戦ってもらいます。魔法の使用は禁止です」


「よろしければ武器を選んでいただいて始めたいと思います」


 エイザスは予想通りロングソードタイプの木剣を選んできた。武器レベルを考えるとショートソードが良さそうだが、今後の事を考えロングソードタイプの木剣をこちらも選んだ。


「お互い準備はよろしいようですね、それでは、はじめ!!」


 まずは突撃からの一撃を繰り出す。それは簡単に受け流され、反撃を受ける。僕はステップで回避しながら、無理矢理盾と剣で受け流し、一撃を繰り出すが、またも受け流され反撃を受ける。また同様に、ステップで回避、受け流し、攻撃、受け流され、反撃されの流れを繰り返していく。繰り返していくうちに、まず、受け流されなくなり、次にステップなしで自然と回避出来るようになった。そのうちに回避なしでスムーズに受け流しが出来るようになり、最後はまともに打ち合いが出来るようになった。


 十分スキル上げが行えたので、終わりにしようとする。すると、エイザスは攻撃を体で受け止め重撃を放ってきた。これには一瞬驚いたが、半身になり避け、相手の剣をはじき飛ばし、のど元に切っ先を向け、降参させ、無事模擬戦を勝利で終えた。


 この戦いで《剣術》《盾術》《回避上昇》《受け流し》のスキルはレベル10にそれぞれ上昇した。


「カナタこのやろう、俺を練習台にしやがったな」


「ばれちゃいましたか、すみません」


「俺より強くなりやがって。試験はもちろん合格だ。ランクはCと言いたいところだが、2つ飛ばしは出来ないんで、Dランクだ。アイシャさん、それで構わないな?」


「ええ、構わないわ。ということで、カナタ様のギルドランクは今日からDランクです。エイザス様ありがとうございました。では、お二人とも二階の方へ付いて来てください」


 アイシャさんに付いていき、二階の部屋に通される。


「それではお二人、ギルドカードをお願いします」

 二人ともギルドカードを渡す。


「まずはエイザス様少ないですが報酬1金貨と貢献度10ptを加算します。これで、エイザス様の貢献度は100ptを超えたのですが、あいにく、この村には上級試験を出来る人間がいませんので、どこか別の町で受けていただく事になります。それまでは、Cランクのままで過ごしていただきます。申し訳有りません」

 そういいながら、1金貨と青のギルドカードを返却する。


「カナタ様、先ほど言われた通り一つ飛ばして、Dランクに昇格します。こちらがギルドカードです」

 新しく青になったDランクギルドカードを渡される。


「これで試験は終わりですが、何か質問は有りますか?」


「上級試験が受けられる一番近い町はどこですか?」


「それは、ここから北に2日ほど行った所にある、ランスフォードの町です」


「ランスフォード?」


「エイザス様はランスフォード領主の次男です」


「ええー、エイザスさんそうなんですか?」


「いやまあ、一応そうなるな」


「偉い人だったんですね」


「親父が偉いだけで俺はただの冒険者だぜ」


「ごほん、質問が無ければ終わりにしますが」


「「すみません」」


 僕は時間が余ったのでまた魔法訓練を行う事にした。


「すみません、訓練室3時間借りたいのですが、空いてますか?」


「はい、大丈夫ですよ。300ガルいただきます」

 3銀貨を渡して訓練室に入る。3時間後魔法レベルは9になっていた。ただ、10にはいっこうに上がる様子が無く特別な条件が必要そうだ。


 夕食の時間になったので、食堂へ行きご飯を食べる。幸せな時間だ。その後、もう一つの幸せ、温泉に入り疲れを癒やす。今日はスキル上げ出来るものが無いので、早めの就寝となった。明日は商隊が来る楽しみだ。


 こうして、エスティライド生活の4日目が終わった。

ゴブリンからドロップした武具は天運と不思議なアイテムボックスのお陰で

すべて高品質となっております。


カナタ ミサキ

種族:人間

性別:男

年齢:25

職業:暗殺者

レベル:24


HP:675/675

MP:825/825

STR:130

VIT:135

DEX:135(162)+20%

INT:165

AGI:130(156)+20%

LUC:999


881,776ガル


スキル

特殊スキル

変化なし


パッシブスキル

《剣術Lv10》《盾術Lv10》《回避上昇Lv10》《麻痺耐性Lv10》《睡眠耐性Lv10》

《植物察知Lv5》"up"


アクティブスキル

《受け流しLv10》《麻痺攻撃Lv10》《睡眠攻撃Lv10》《地属性魔法Lv9》

《水属性魔法Lv9》《火属性魔法Lv9》《風属性魔法Lv9》《光属性魔法Lv9》

《闇属性魔法Lv9》"up"


称号

変化なし

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