表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/56

006話 スリーピングワープシープの生態

 ギルドをあとにし周りに人気の無い事を確認して僕は、

《気配遮断Lv5》《魔力遮断Lv5》《忍び足Lv10》《隠匿Lv5》を発動した。とたんに僕の気配は薄くなり他人に気付かれないレベルとなった。


 テッドには悪いが実験台になってもらおう。

テッドの横を普通に通り過ぎる。テッドは気付かない、それどころかあくびまでしている。成功だ、これなら行ける。森を抜けた草原の先に着くまででスキルレベルは一つは上がるだろう。

そうなれば、確実に羊を捕らえる事が出来るだろう。


 村の西すぐにある森を北に抜けると草原が有る。

そこがスリーピングワープシープの群生地であり、薬草の群生地でもある。もっとも、明るい時間帯は、夜に羊たちが薬草を食い尽くしているため。薬草の採取は出来ない。


 僕は今、森を抜けている。森の中で出てくるのはミニゴブリンより2まわりほど大きなゴブリンである。レベルは7〜8、武器、盾レベルも3、盾と鎧も装備しておりミニゴブリンより危険な相手であるが、レベルが上がった今ではまともに戦っても余裕であり、現在は隠れた状態で暗殺術を発動出来るので、武器、盾スキルのレベルと攻撃力、守備力上昇と魔法レベル稼ぎのいい相手である。12匹倒したところで、草原に抜けた。

《気配遮断》《魔力遮断》《隠匿》のレベルも予定通り6に上がっていた。


 草原には15匹のスリーピングワープシープがいた。そのうちの一体に鑑定をかけてみる。


 スリーピングワープシープ♂

レベル10

スキル

危険察知レベル5

睡眠耐性レベル5

突撃レベル5

ワープレベル1


 気のせいだろうか睡眠耐性レベル5なんてものを持っている。再度別の個体にも鑑定をかけたが結果は同じであった。つまり、こいつらは気持ち良さそうに寝ているように見えて狸寝入りしてたのか羊のくせに。それもそうだ、完全に寝ていれば危険察知で襲撃に気付いたとしても瞬時にワープで逃げる事は出来ない。だが逃げられるのも今日までだ、このカナタ ミサキが残らず殲滅しよう。


 隠蔽系のスキルを発動した状態で羊に近づく。気付かれてない。ロックニードルを無詠唱で発動させると羊の心臓にめがけて高速回転する石の槍が突き刺さる。倒した羊が光の粒子になって消えようとする時、突き刺さっていた石の槍を霧散させた。もちろん音を立てないようにするためだ。


 脳内に、もはやおなじみとなったアナウンスが流れた。

「危険察知Lv5、睡眠耐性Lv5、突撃Lv5、ワープLv1を獲得しました」


 早速ワープを使って、次の獲物のところに移動した、すると目の前の羊はワープしてしまった。これが硬直か、1秒間何も出来ない状態になっていた。

隠蔽系スキルが切れてしまったため気付かれたのだろう。ワープのレベルが上がるまではワープなしで近づいた方がいいな。一旦ワープで森の中に戻り、隠蔽系のスキルをかけ直し15分ほど待った。これで羊たちの警戒も解けただろう。


 再度、羊の群れに近づき一匹ずつ魔法で殺していく。合計10匹目を殺したところでワープのレベルが上がった。再びワープを使って、次の獲物のところに移動した、今度は硬直も無く羊もそのままだ。

ワープと魔法の併用であっという間に残りの5匹を殺し、スリーピングワープシープの群れを殲滅した。


「たしか、ここは薬草の群生地でもるはずだよな」そういいながら、

足下の草に鑑定をかける。


 未熟な薬草

生えたばかりの薬草

マナやオーラの影響で様々な薬草へと変化する。

成熟まで残り6時間18分27秒


 ん、オーラってもしかして気力のことかな?こんな時は世界知識。

オーラとは気力ともいわれ生物すべてが持っている力。

コントロールする事で身体強化や武具強化などが出来る。


 薬草成熟するまで時間有るし気を練ってみるか、もしかして魔力も同じような事が出来るかな。

よし、やってみよう。

          ・

          ・

          ・

          ・

          ・

 3時間後、《魔力操作Lv1》《気力操作Lv1》と隠蔽系スキルと、魔力、気力操作

を同時に行っていたためか《並列思考Lv2》も習得した。


 そろそろ、12時頃だな。カイゼルさんのお弁当を食べよう。

お弁当もおいしいな。薬草熟するまであとどれくらいだろう?時計が欲しいな。時計って有るのかな?


 再度そこらへんの薬草を鑑定する。


 未熟な薬草

生えたばかりの薬草

マナやオーラの影響で様々な薬草へと変化する。

成熟まで残り3時間3分12秒


羊やっつけてから3時間ちょっとかゴブリン狩りして時間つぶすか。ん、あの辺薬草が成長してるな。

行ってみるか。


 鑑定してみると、毒草、痺れ草、睡眠草、だった。毒草類だから食われてないのか。採取するのもいいけど量が多いな。不思議なアイテムボックスの自動収集の対象にならないかな?


 マナパターンとオーラパターンを覚えてとアイテムボックスに格納されるイメージを浮かべる。

すると、毒草、痺れ草、睡眠草を自動収集の対象にしますか(Yes/No)と浮かんで来た。Yesと念じると目の前の毒草類はアイテムボックスに格納された。

「毒草34本、痺れ草28本、睡眠草26本、毒攻撃Lv2、麻痺攻撃Lv2、睡眠攻撃Lv2を獲得しました」


 向こうにも毒草類の気配がする。どうやら《植物察知》のスキルを覚えたようだ。気配がする数カ所を、ワープしながら巡り毒草類を採取していく。最終的に毒草186本、痺れ草121本、睡眠草115本、毒攻撃Lv5、麻痺攻撃Lv3、睡眠攻撃Lv3となった。


 ここで実験をしてみる。痺れ草を食べるのだ。うまく行けば麻痺耐性が手に入るはずだ。食べてみる。

まずいがなんとか飲み込む。一瞬体がしびれたが大丈夫なようだ。

ステータスを確認すると《麻痺耐性》を獲得していた。


 さあ、あとは、痺れ草を食べながら薬草が成熟するまでゴブリン狩りだ。

気配察知に引っかかるところにワープし殲滅、痺れ草を食べる、を繰り返す。

森中のゴブリンを狩り尽くしたかと思えるほど戦闘と痺れ草を食べていたらまずさを感じなくなった。

痺れ草101本目だった。ステータスを確認すると《麻痺耐性》がレベル3にあがり、《悪食》を獲得していた。


 もう、薬草が熟している頃だと思い。ワープを連続で使って森を抜ける。どうやら順調に成熟したようだ。鑑定を行う。すぐに見つかったのは回復草と吸魔草だ、パターン登録し一気に収穫する。何本か残る。毒消し草のようだ。これもパターン登録して一気に収穫する。一本だけ残っている。どうやらこれが復活草のようだ。これもパターン登録すると自動的に収穫される。ワープを連続で行い、草原を荒野に変えていく。世界知識によると、一日もすればまた生えてくるそうなので遠慮はいらない。モンスターも自然発生するそうだ。


 草原を狩り尽くした結果、回復草1192本、吸魔草964本、毒消し草148本、復活草12本だった。

スキルは《HP回復Lv4》《MP回復Lv3》毒耐性は既にレベル5だったため上がらず、《再生Lv2》を獲得した。HP回復、MP回復は自分のHP、MPを消費して相手を回復させるもので再生はHP1%以下になったときレベルx10%までHPを毎秒1%ずつ回復するというものだった。


 羊のいる草原は狩り尽くしたので今日は帰る事にした。森をワープの連続で抜けて、辺りに人気が無い事を確認してから、隠蔽系スキルを解いた。歩くとすぐに、村の西の入り口が見えた。テッドは不思議そうな顔でこちらを見ている。


「カナタ!いつの間に外に出てたんだ?俺は朝から見張りだったが気付かなかったぞ」


「ああ、北から抜けて西の方を回ってたんだ。気分転換さ」

 ギルドカードを見せつつ村の中へ入っていく。朝通った事に全然気付いていないようだ。


 ギルドに向かう。ゴブリンはいいとして、薬草類を全部出すのはまずいだろう。全部出したところでGランクの貢献度を大きく超えてしまう。今4ptでゴブリン120匹で24pt、回復草100本で20pt、吸魔草90本で36pt、毒消し草10本で10pt、復活草1本で5ptこれで全部で99ptか回復草を105本にすればちょうど100ptだな、これで行こう。


「アイシャさん、ゴブリン討伐と薬草採取の受付お願いします」

 ギルドカードを提出しつつ声を掛ける。


「やっぱり羊はだめだったんですねって、羊やっつけてるじゃないですかそれも15匹も」

 冒険者たちの視線が一瞬、こちらに向いたような気がするが気のせいだろう。


「それは後日まとめてお願いします。今日はこれで」

 そういって、ゴブリンの右耳x120、回復草x105、吸魔草x90、毒消し草x10、復活草x1を提出する。


「はい、また大量ですね」

 今日はさすがに量が多いためか機械で計っている。

「はい、出ました。ゴブリン120匹で2400ガル、24pt、回復草105本で1050ガル、21pt、吸魔草90本で1800ガル、36pt、毒消し草10本で500ガル、10pt、復活草1本で500ガル、5pt、合計6250ガル、96ptですね。貢献度がちょうど100pt貯まりましたのでFランク昇格となります」


「お確かめください」

 62銀貨と50銅貨、Fランクになったギルドカードを渡される。


「確かに、ありがとうございました」

 そう言って素材カウンターへと向かう。


「ジーベックさん、ゴブリン買い取りお願いします」


「おお、お前さんか、そこのスペースに出しとくれ」


 指定のスペースにゴブリン120匹の死体を並べる。


「査定するから待っておれ」


 しばらくして名前を呼ばれる。

「カナタ、査定終わったぞ」

「全部状態がいいから、一匹当たり10ガルの合計1200ガルじゃ」


「ありがとうございます」

 12銀貨を受け取る。


 まだ、早いが白猫亭に戻る。

「ただいま、メイシャさん」


「カナタ、早かったねえ。ご飯もうすぐだから先に風呂にでも入っときな」


「はい、そうします」

 鍵を受け取って部屋に戻り、装備を仕舞う。


 さっと風呂に入り、出てくるとちょうど6時の鐘が鳴る。

そのまま、食堂に寄り、夕食を食べる。

カイゼルさんの料理は相変わらずおいしい。


 部屋に戻ったらスキル上げの時間だ。

まず始めに並列思考、気力操作、魔力操作、罠察知、罠解除、罠設置、を上げていこう。思考を気力操作、魔力操作に1、罠察知に1、罠解除、罠設置に1振って罠設置、罠解除を繰り返す。並列思考のレベルが上がる毎に意識的にスキルを並列使用していく。途中で、罠察知、罠解除、罠設置がレベル10に達したので、毒攻撃、麻痺攻撃、睡眠攻撃に切り替える。そして眠る頃には並列思考、気力操作、魔力操作、毒攻撃、毒耐性がレベル10になり麻痺攻撃、麻痺耐性、睡眠攻撃、睡眠耐性はレベル8まで上がっていた。


 ゴブリンを100匹以上倒したのでゴブリンキラーの称号を手に入れていた。


 ゴブリンキラー

ゴブリン系モンスターに+50%ダメージ


こうして、エスティライド生活の2日目が終わった。

 ゴブリンキラー

ゴブリン系モンスターに+50%ダメージ


カナタ ミサキ

種族:人間

性別:男

年齢:25

職業:暗殺者

レベル:22


HP:625/625

MP:775/775

STR:120

VIT:125

DEX:125(150)+20%

INT:155

AGI:120(144)+20%

LUC:999


107,442ガル


スキル

特殊スキル



パッシブスキル

《剣術Lv4》《槍術Lv4》《棒術Lv4》《斧術Lv4》《盾術Lv4》《攻撃力上昇Lv3》《防御力上昇Lv3》《毒耐性Lv10》《危険察知Lv6》"up"《再生Lv2》

《麻痺耐性Lv8》《睡眠耐性Lv8》《植物察知Lv3》《悪食》"new"


アクティブスキル

《並列思考Lv10》《気力操作Lv10》《魔力操作Lv10》《ワープLv4》

《HP回復Lv4》《MP回復Lv3》《麻痺攻撃Lv8》《睡眠攻撃Lv8》"new"

《隠匿Lv10》《突撃Lv6》《罠察知Lv10》《罠解除Lv10》《罠設置Lv10》

《毒攻撃Lv10》《地属性魔法Lv3》《水属性魔法Lv4》《火属性魔法Lv3》

《風属性魔法Lv4》《光属性魔法Lv3》《闇属性魔法Lv3》"up"


称号

《ゴブリンキラー》"new"

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ