052話 EXランクを超越する者達
(おはようございます、みなさま)
(((おはよう、みんな)))
(((おはようございます。みなさん)))
エスティライド生活45日目の朝だ。
朝のお稽古を始める。2回戦行い、VIT、DEXが708上昇した。分身、分裂体76体はダッシュトレーニングを開始している。今日から重力は10,000倍だ。
朝風呂に入り、朝食を摂る。今日は、いよいよブレイブハートとの対決だ。対決に当たって武具の改良を昨日行っていた。
入れる物がなくて運上昇を入れていた3つを、武器と盾と篭手と上半身は慣性中和、六属性融合、無拍子を、下半身、足甲、靴には慣性中和、六属性融合、御殿手を、サークレットには慣性中和、六属性融合、明鏡止水を入れ、地、水、風の耐性を吸収に変えた。
そして、空いていたスロットに武器は、絶対破壊と絶対防御、防具には絶対防御を入れた。盾の端も刀の製法でよく切れるように作り変えた。すると武具のレア度がカオスから、アンノウンへと変化した。
《神匠》の称号を手に入れた。
神匠
レア度アンノウンの武具を作った証
DEX、INT+1000%
準備は万端である。フラウィウスのギルドへ向かった。相手が見つかるかどうか心配だったが、向こうから声をかけてきた。
「やあ、ハルカ久しぶり」
「馴れ馴れしいわね呼び捨てにしないで」
「まあ、そう恥ずかしがらずに。ここにいると言う事は、俺たちに嫁ぎにきたわけだな」
「それは前も断ったはずよ。私より弱い者には嫁がないと。前に私に負けたのにまだ分かっていないの?」
「前の俺たちと一緒にするとは心外だな。俺たちは選ばれし武具を手に入れたんだ。痛くさせたくないから、降参してくれないかな?」
「ハルカが嫌がっているのが分からないのか?」
「何だ貴様は?そうか、貴様がカナタとか言うヤツか。どうせ卑怯な手を使ってハルカに勝ったに違いない」
「そんな事無いわ。私はカナタ達と正々堂々と戦って実力で負けたわ。あなた達も戦ってみれば分かるわよ」
「痛い目を見ないと分からないようだな。いいだろう、その男が無様に敗れていく様を見るがいい」
なんと、勝負は闘技場で行われる事になった。急な開催であったのに、会場は満員になり、ダフ屋まで出る始末だ。さすが、闘技場発祥の町と言ったところか。
勝負は、1対3の変則戦を6試合行う事となった。僕、カレン、リンカ、カナメ、エリザ、最後にハルカと言う順番だ。
まずは、僕からだ。すっきりと勝ってハルカにこだわるのは諦めてもらおう。
「ブレイブハート対フェアリーキャット対抗戦、第一試合始め!」
武具をやたら自慢していたな、ちょっと見てみるか。アーサーの武具は剣以外普通だな。剣もレジェンド級wか。
エクスカリバー
レア度:レジェンド
状態:良好
説明:絶対切断の能力を持つ伝説の剣
持つ物に必ず勝利をもたらすと言われている。
絶対切断は持ってるからいらないね。勝利をもたらすと言われているだけか。ペドウィルの武具は槍か。
ブリューナク
レア度:レジェンド
状態:良好
説明:絶対貫通の能力を持つ伝説の槍
投げると貫通するまで敵を追い続ける。
絶対貫通、自動加速追尾、慣性中和、必中、急所突きかなかなか良く出来てるな。捕まえてしまえばおしまいだけどな。ガラハドは盾か。
血赤十字の白盾
レア度:レジェンド
状態:良好
説明:絶対防御の能力を持つ伝説の盾
特筆するところは無いな。世の中には絶対にも限界がある事を教えてあげなきゃね。
まずは自由に攻めさせてあげるか。
「ん、結界か?だが我が剣に切れぬ物なし」「我が槍に貫けぬ物なし」「我が盾に防げぬ物なし」
そういったが、拒絶と物理結界は抜くことができない。仕方ないので、解いてあげると僕に近づいてきた。そして、それぞれが僕に攻撃してくる。
しかし、僕の装備には傷一つさえ付ける事が出来ない。
「何故だ、何故切れない絶対切断の能力を持つレジェンド級の武器だぞ。」
「くそ、何故刺さらない、絶対貫通の能力があるはずなのに。」
「おかしいぞ、ただのミスリル製の防具なのに傷一つ付けられないなんて」
「二つ教えてあげよう、まず、使い手の技量が武具に見合っていない。」
そういって、僕はダマスカスナイフをガラハドの盾に投げる。手加減していたので、突き刺さるだけに留まった。
「俺の絶対防御が破られた」
「今のぐらい、受け流すか弾くかしないと。二つ目、武具の最高ランクはレジェンド級と思っていないか?まだその上がある。ミソロジー、ゴッド、カオス、アンノウンだ。僕たちの武具はそのアンノウン級だ」
そう言って、偽装と遮断を解く。神々しい気を放つヒヒイロカネ系武具が姿を現した。
「もう一つ言っておく、僕はこれらの武具に頼らなくてもお前らに勝てる」
そういって、僕は装備をすべて仕舞った。
「アンノウン級だとそんなの聞いた事無いぞ、装備を外したのも負けたときのいい訳にするつもりだな、覚悟しろ」
再び三人が攻撃を仕掛けてくる。普通の服がぼろぼろになるのは嫌なので、さすがにガードをする。
「生身の肉体で我らの攻撃を防ぐだと!?ありえない、ありえない」
僕はアーサーの剣を素手で掴むと握り砕き、ガラハドの盾を衝撃波と震雷を込めたパンチで粉々に砕く。
「何!?素手で握り砕くだと」「俺の盾がああああ」
「ペドウィル、奥の手を使え」「アーサー、分かった。行け、ブリューナク!」
ペドウィルがブリューナクを投擲してきた。遅い、遅すぎる。
簡単に受け止める。
「くれるの、貰っちゃうよ」
だが様子がおかしい、受け止めると止まるはずの槍が動こうとしているのだ。
「ふふっ、かかったな。その槍は血の盟約により相手を貫通するまで永遠に止まらない、例え使い手が死んでもな。」
血の盟約?神眼で改めて鑑定する。
ブリューナク
レア度:レジェンド
状態:隠しスキル血の盟約
説明:絶対貫通の能力を持つ伝説の槍
投げると貫通するまで敵を追い続ける。
血の盟約により敵を貫通するまで止まらない。
障害物、偽物(分身、分裂体)を貫通しても止まらない。
味方には決して当たらない。
凶悪さが増してる、血の盟約か、うかつだったな。タイムストップで止めてもいいけど、時空魔法は人目にさらしたくないし、使えなくなったらかわいそうだもんな。まずは味方には当たらないと言うのを確認してみるか。分身、分裂体は訓練中だからな。
「俺たちをこのまま倒してみろ、俺たちは倒れてもその槍はお前が死ぬまで追い続けるぞ」
槍を離して、アーサーの後ろに回り込み羽交い締めにする。槍は一直線にアーサーに向かって加速しながら飛んでくる。アーサーに刺さる直前で槍は物理的にあり得ない軌道を描き、僕めがけて飛んでくる。慣性中和の効果だ。
「ひぃ、来るなー」
アーサーは情けない声を上げていた。ペドウィルにも同じ事をする。
「うわっ、止めろー」
槍は直前で軌道を変え再び僕に向かってくる。平等にガラハドにもする。
「うわー、死んだ」
ギリギリで軌道を変えるとは血の盟約厳しいな。味方には当たらないと言うのを確認したので、どうやって止めるか考える。要は貫通すればいいんだ急所突きが付いているが、別に急所でなくとも良い。腕を貫通させるのがいいが、そのままだと、心臓も貫いてしまう。そうかその手があったか。
対処法を思いついたので、槍が貫通できる速度になるまでスピードを上げてやる。ようやく、貫通できるスピードに達した。左腕を盾にし、槍を正面から迎える。槍は左手を貫き、心臓へと向かう。僕は槍の勢いで吹っ飛ばされた。
「やったか」
たいていそう言ったときはやっていない。槍は胸ポケットに入れてあった永久不滅のクロノグラフによって止められていた。
(カナタ、私が破壊不能とはいえ、無茶をしますね)
(ごめんねクロノ、考えてもこれしか手が浮かばなかったんだ)
僕は右手で左手に刺さっている槍を引き抜き、複製し素早く不思議なアイテムボックスに格納した。血の盟約のスキルを覚えた。
回復系のスキルは怪しまれないように切っているので、左腕は出血したままである。
「ほら返すぞ」
ペドウィルに投げ返すとペドウィルは槍が刺さった瞬間弾け飛び、アーサーと、ガラハドは衝撃波で吹っ飛んだ。槍は不死結界を貫き、闘技場の壁を貫き、外に飛び出すギリギリで止まった。町に被害が出なくてよかった。
アーサーとガラハドは降参した。
「勝者、フェアリーキャットのカナタ ミサキ」
「カレン、あの槍は投げられると厄介だ、投げられる前に勝負をつけるんだ」
「カナタみたいに回りくどいやり方しないでも、あの槍の対処法はあるわよ」
「え、必死に考えたんだけどな、時空魔法も神眼も使わない方法を」
「凄く単純よ、見ててね」
「ブレイブハート対フェアリーキャット対抗戦、第二試合始め!」
ペドウィルが槍を取りにいくのに少し時間がかかったが無事第二試合が開始された。
カレンも拒絶と物理結界を解き、アーサー達に自由に攻撃させる。やはり、アーサー達の攻撃は通じない。
「奥の手を使ったらどう?」
「言われなくても使うさ、行け、ブリューナク!」
槍がカレンに向かって飛ぶ。すると、槍は火球に包まれ蒸発した。ブレイズインフェルノを放ったのだ。そうか、この手があったか。確かに単純だ。
「さあ、終わりにしましょうか」
そう言うとカレンは三人を、左右二つに分けていく。
「勝者、フェアリーキャットのカレン アップルフィールド」
他の3人もカレンと同じようにして勝った。
そして、いよいよハルカの番である。
「フェアリーキャットは化け物ぞろいだったが、せめて、入ったばっかりのお前には勝たないとな」
「ブレイブハート対フェアリーキャット対抗戦、第六試合始め!」
ハルカも、3人の攻撃を無防備で受ける。
「なにっ!?お前の巫女装束もまさか」
「もちろんそうよ、みんなと同じ性能の物よ。もう止め刺していいかしら?槍投げ遊びも飽きたでしょうし」
「何を、行けブリューナク!」
槍はまたブレイズインフェルノによって蒸発させられる。
「何故だ、伝説の武具だぞ何故勝てん?」
「上には上がいると言う事よ」
飛剣三連で3人の首を飛ばした。
「勝者、フェアリーキャットのハルカ キサラギ」
これで、奴らも懲りただろう。もうハルカに、ちょっかい出そうとは思わないだろう。
さて、用事も済んだし帰る事にするか。と思ったら、ここ、フラウィウスのギルドマスターに呼ばれた。フラウィウスは魔法武術大会発祥の町だけあって、ギルドもここに本部を構えている。何でも、そのギルドのすべてを束ねるグランドマスターに頼まれて呼び出されているらしい。
ギルドの一番偉い人に呼び出されたら断るわけにも行かない。みんなで、フラウィウスのギルド本部に向かう事にした。
「がははは、装備も無しで完全武装したEXランカー3人相手に完勝するとは、おもしろいやつだな。他の者達も、レジェンド級武具を蒸発させるとは、どんな魔力なんだ。ところでだ、お前達とあいつらランクが一緒だがどう思う?」
「レジェンド級武具を手に入れただけでEXランクのあいつらと一緒にされては困ります。実力でも武具でも我々が数段ランクが上です」
「そうだよな、今日観戦した素人でも、ランクが違う事は分かっただろうな。ましてや、お前達はまだ全力を出していない、ちがうか?」
「さすがに、多くの冒険者を見てるだけの事はありますね。まだまだ全力を出してないですね」
「そこでだ、ギルドのランク制度を変える事にした。SSとEXの間にSSSを作り、EXランクをLow-Extra、Middle-Extra、Hi-Extraの三つに分ける事にした。そしてさらに、お前達用にUltimateランクを作る。Uランク究極級だ。あいつらは、新制度ではSSSランクだ。実質降格ってわけだ。超特級までの割引率は同じだが、究極級は10%上がって40%割引だ。それと、カードの色はどうする?今ならお前らの希望の色に出来るぞ」
「「「「「黒でお願いします」」」」」」
「金色はそんなに嫌だったか?よし分かった、究極級は黒のカードに決定だ。それとすまんが、お前達の武具を鑑定させてくれんかな?レジェンド級武具を上回る武具が本当か確かめたいんだ」
「いいでしょう。どうぞ確かめて下さい」
武具作りをしていた事と《神匠》の称号の
説明が今回の話に持ち越されたのは、
前回が字数が多くなってしまったためと、
今回があっさり終わってしまうと思ったからです。
なんか結局長くなって、分割しますが。
(勘のいい人はLUC値減少、使える新スキル、神匠から、
武具を作り直した事に気付いていたでしょうね)
エクスカリバーやブリューナクは
そんな武具じゃない。
人物も武具も名前だけ借りています。
なので、エクスカリバー(笑)と
思って下さい。
ブリューナクはなかなか凶悪な武器に
仕上がってますが。
本来、絶対破壊、絶対防御などのスキルはここで、
頂く予定でしたが、徹底的にやっつけて、
Ultimateランクを作る事にしました。
おかげで、クロノがもっと輝く予定だったのに
無駄な活躍に終わってしまいました。
クロノの待遇が良くなるときは来るのか?
それは作者にも分かりません。
カナタ ミサキ
種族:人間
性別:男
年齢:25
職業:暗殺者|武神|創造者|大魔導士|現人神|神獣|神鬼|神竜|神妖|
剣の勇者|槍の勇者|瞬速の勇者|弓の勇者|盾の勇者|魔法の勇者
レベル:1000
HP:9,623,055/9,623,055
MP:4,057,975/4,057,975+100,000
STR:51,430(1,761,477)+3325%
VIT:63,102(1,924,611)+2950%
DEX:22,098(910,437)+4020%
INT:15,683(811,595)+5075%
AGI:51,411(1,591,170)+2995%
LUC:12,599
7,981,424,669,861ガル
スキル
特殊スキル
変化なし
パッシブスキル
変化無し
アクティブスキル
《血の盟約》"new"
《集中Lv78》《硬気功Lv55》"up"
称号
変化なし