032話 かなめたんってどんなこ?
意外に字数が伸びたので、2分割します。
【本文】
(おはようございます、カナタ、カレン)
(おはよう、クロノ、カレン)
(おはよう、クロノ、カナタ)
エスティライド生活25日目の朝だ。
朝のお稽古を始める。2回戦で終了し、VIT、DEXが2ずつ上昇した。
カナメが増えたので、妖精の里に女王様の祝福を貰いに行こうと思う。
コンコン、リンカとカナメの部屋をノックする。
「カレンよ、二人とも出かけるから準備して」
「はい、わかりました」「わかりまた」
しばらくして、二人が部屋にやってくる。
4人の現在の装備は真豪妖魔竜神剣+2二振りと真豪妖魔竜神鞘+2二振り、ファンタスティックローブ+1、真豪妖魔竜神の篭手+1、真豪妖魔竜神の足甲+1、真豪妖魔竜神の靴+1、真豪妖魔竜神の盾+1二つ、ファンタスティックサークレット+1、大魔道士のリング、カーバンクルの宝玉である。リンカは飛行用に天使の腕輪を付けている。
装備の効果だけで、MP消費1/150、魔法威力+1500%、LUC+1500、HP、MP10秒毎に14%回復、と恐ろしい事になっている。
真豪妖魔竜神鞘+2は剣を納めた状態でも鈍器として使える、棒術の扱いだ。攻撃力のみで言えば、この状態の方が高い。鞘なのにおかしい、ブレスとか出るし。ちなみに、これらの武具は豪妖魔竜神装Lv10を纏っているため、各種気を極めていないと、装備した時に逆にダメージを負ってしまう。
それはさておき、妖精の里へ行く準備だ。
「みんな、拒絶と魔法結界解いてね」
「はい、分かりました」「わかたです、かれんおねえたん」「OK.カレン」
カレンが妖精魔法をかけると、みんなが妖精サイズに縮む。カレンも、自らにかけている妖精魔法を解き、本来の妖精の姿に戻る。
「じゃあ、みんな行くわよ」
テレポーテーションで、妖精の里の温泉前に転移した。
温泉に入るとなんと、男湯と女湯に分かれていた。おかしい、運はいいはずなのにこの仕打ちは何だ。まあ、仕切られていても、温泉は気持ちいい物だ、割り切ろう。
「女の子同士で入るのはいいわね」
「そうですね」
「そうなの?、かなたおにいたんもいっしょがいい」
「カナメ、裸で男の人と一緒になるのは良くないの」
「どうちてだめなの?」
「ダメな物はダメなの」
「りんかおねえたん、かれんおねえたんがこわいの」
「カナメちゃん、カナタお兄さんはカレンお姉さんの物なのとっちゃダメよ」
「かなたおにいたんはかなめのものなの」
「ハイハイ、分かりました、カナタはみんなで分け合いましょう」
「わーい、かれんおねえたんやさしい」
「え、カナタ様を分け合うって」
なんか、僕の所有権を巡って対立が有ったようだが、上手くまとまったのか?
温泉から上がり、分身して魔力温泉水を飲む。INTが110上昇した。こうかはばつぐんだ。まだまだ在庫はあるが汲めるときに汲んでおく。カレンやリンカも分身して飲んでみたが、一人分のステータスしか上がらなかった。
カナメを神託の神殿へ連れて行く。
「女王様、たびたび呼び出して申し訳ありません、この者に、祝福を与えていただきたいのですが?」
「カレン、あなたの頼みを断る事がありましょうか、祝福を授けましょう」
「これで、良いでしょう、カレン、カナタ殿とは上手くやっておりますか?」
「はい、毎日仲良くさせてもらっております」
「それは良い事ですね、それでは、また用事があればいつでも呼びなさい」
「はい、ありがとうございました」
さっそく、魔力温泉水をカナメに飲ます。
「どう、昨日よりたくさん増えたでしょ」
「かなめ、たくさんかしこくなた」
「良かったね、カナメ」
「かなめ、うれしい」
「よしじゃあ、もっとうれしくなろうか。そこの模様の真ん中に行って、心の中でジョブって唱えてごらん」
「わかった」
カナメは六芒星の中心に行き、ジョブと唱える。
「いっぱい、何か出て来ただろ、そこから、武神を選ぶんだ」
「ぶしん」
どうやら、無事取得出来たようだ。分身を出して楽しんでいる。
「目立つから、他の人がいる前では分身出したらダメだぞ」
「あい、わかりまちた、かなたおにいたん」
「よし、いい子だ。ご飯の前に、ちょっと寄り道するからな」
「じゃあ、みんな行くぞ」
ティグスタット村、南の火山の火口に転移した。各々、妖精魔法を解き、カレンは妖精魔法をかける。みんな人間サイズになり、目的の物は、あった。火結晶の精霊石だ。ゴールデンキャットは全属性魔法適合のスキル持ちなのだ。カナメに精霊石を飲み込むように言う。カナメは素直に言葉に従い飲み込んだ。
「おにいたん、おねえたん、これすごいよ」
「じゃあ、あの遠くにいるドラゴンに使ってみようか」
「あい」
「ほしぼしのひかりをともすほのおよ、じごくのごうかとなりておろかなるもの
をやきはらえ!!」
「ぶれいずいんふぇるの!!」
空の遠くで大きな火球が光り輝いた。サラマンダーは蒸発した。その後、不思議なアイテムボックスに格納された、サラマンダーの素材と魔核は、亜空間迷宮に餌として放り込んでおいた。
つぎは、ランスフォード迷宮30階層へ転移する。そこから、ボス部屋の前まで、また転移する。ボス部屋に突入する。リッチキングがいた。さくっと、ライトボールで倒す。宝箱が現れる。身代わりの人形と目的の闇結晶の精霊石が入っていた。カナメにまた精霊石を飲ませる。リッチキングの素材と魔核、マジックスレイヤースタッフ、身代わりの人形は、またも、亜空間迷宮の餌にした。転移石を回収し、ロイヤルキャットへ戻って来た。
さて、もうすっかりご飯の時間である。大食堂へと向かう。カナメが心配?それは、大丈夫。礼儀作法Lv10のスキルがあるから大丈夫。みんな、思い思いの物を取り、席に着く、食事が終わり、デザートの時間だ。
なんと、カナメも甘党だったのだ。11倍で安定していたデザートコーナーがまた壊滅状態に追い込まれる。リンカは二人の胸を見て、いつもより一皿多い二皿のデザートを食べた。甘い物を食べると胸が大きくなる説が、リンカの中で強まっていた。ちなみに、カナメの胸の大きさは、リンカとカレンの、ちょうど中間の爆乳サイズである。
食事が済んだので、鍵を預けギルドに向かう、カナメの登録を行うのである。登録はカレンに任せた。
「すみません、この子の登録をお願いしたいのですが」
カレンが、代筆して、登録を進めて行く。やがて、登録が終わった。そうしたら、ミリィに特級昇格試験の推薦状貰いに行こう。
「じゃあ、今からお城に向かうよ、礼儀作法と貴族儀礼のスキルを、しっかり、使うんだぞ」
「あい、かなたおにいたん」
僕らは王城へ向かう。素早く走って、あっという間に着いた。通用門から、顔パスで入って行く。すぐにレイアさんを見つけた。
「レイアさん、ミリアリア様いらっしゃいますか?」
「はい、部屋で休憩中でございます。ご案内します」
レイアさん、いつもいいところにいるけど、僕たちが来るの分かってるのかな?そんな事を思いながら、ミリィの部屋の前に着いた。
コンコン、扉をノックする。
「ミリアリア様、カナタ様、カレン様達をお連れ致しました」
「まあ、今日も来てくれたの、うれしいわ。さあ、中に入って、どうぞ」
みんなが部屋に入り、扉を閉める。
「また、カナタ新しい女の子連れて来て、今日はその子の用事があるのね」
「はい、さすがミリィ、物わかりが早くて助かる」
(カナメ、ミリィに自己紹介して)
「みりぃおねえたんさま、わたしのなまえはかなめともうします。よろしくおねがいしましゅ」
「かわいい、カナメちゃん、私たち今からお友達ね、だから様はいらないから、ミリィお姉さんって呼んでちょうだい。それから、リンカもお城勤め辞めて、SSランク冒険者になったんだから、これからは、お友達ね、ミリィって呼んでね」
「あい、みりぃおねえたん」「はい、分かりました、ミリィ様」
「カナメちゃんは合格、リンカは不合格ね、ミリィでいいのよ、敬語も様もいらないから」
「ミリィそれは無理よ、性格だもの、私たちも様は付けないでいいって言ったんだけど、リンカにはそれが無理みたいで、私たち、リンカはこういう子なんだって、思う事にしたの、ミリィもそうしたらいいわ」
「まあ、ミリアリア様よりかましか、じゃあ、リンカも合格」
「で、カナメちゃんはどこで拾って来たの?」
「拾って来たと言えば、そうなるんだけど、実はカナメ、ゴールデンキャットを眷属にした子なんだよ。カナメ、ちょっともとの姿に戻って」
「にゃうーん」
そう、声を発して本来のゴールデンキャットの姿に戻る。
「かわいい、もふもふしていい?あれ、近づけないわ」
「カナメ、気を完全に抑えて、物理結界と拒絶解除」
「あ、触れるわ、もふもふして気持ちいい」
「みゃーお」
「あら、この姿もかわいいけど、お話し出来ないわね。カナメちゃん、また人間
の姿になってくれませんか」
「にゃおーん」
元の金髪美少女の姿に戻った。
「これで、おはなしできましゅ、みりぃおねえたん」
「あれほどの巨体なら、この見た目の年齢とは違うのかしら」
「おとめにねんれいをきいてはいけないでしゅ、じゅうはっさいのみりぃおねえたんより、わたしとしうえですが、みりぃおねえたんはおねえたんでしゅ」
「乙女の年齢は秘密よね。あれ、でも何故私の年齢が分かったの?」
「かなめはせいぶつかんていのすきるをもっています、それでわかりました」
「人化といい珍しいスキルを持っているのね、それで、用事があるのでしたわね」
「ええ、実は、カナメを光の間に案内してもらいたいのと、冒険者登録したから、また、特級昇格試験の推薦状書いて欲しいんだ」
「光の間はいいんだけど、推薦状がね、レイア居る?」
「はい、おります、中に入ってもよろしいですか?」
「いいわよ、入って来てちょうだい」
「失礼します」
「それで、用事頼まれて欲しいんだけど、ブルータス=ベジッタ男爵、今来てるでしょ、午後から、ギルドの特級昇格試験の試験官やってくれるか、聞いて来てくれる?」
「かしこまりました」
「その間、私たち光の間に行ってくるから、結果わかったらここで待ってて」
「了解しました」
レイアさんは、謁見室の方角に向かって歩いて行った。
「じゃあ、私たちも行きましょうか」
ミリィの先導で光の間へ向かって行く。
「ところでカナタ、光の間で力を得る資格って何なの?」
「まず、全属性魔法適合のスキルをもっている事、そして、光属性魔法がレベル9に達している事ですね。全属性魔法適合をもってなくても、3属性以上適性があれば望みはあります。少なくとも、3属性をレベル7以上に上げれば、大魔導士のジョブに就く事が出来ます、ジョブに就ければジョブボーナスで、全属性魔法適合のスキルが与えられるので、あとはスキルレベルを上げさえすれば、資格を得る事が出来ます」
「ミリィも、水、風、光の3属性適正もってるじゃない、頑張れば資格得られるよ、スキル上げ、レベル上げがしたかったら、いつでも言って来てよ、リンカみたいに鍛えるからさ」
「え、カナタなんで、私が水、風、光の3属性持ちだってわかったの?生物鑑定でもスキルまでは見えないと、聞いているわ」
(カレン、ミリィにならいいよね)
(ええ、ミリィなら構わないわ)
「実はね、僕、異世界転生者なんだ、それで、特殊なスキルいくつか持ってて、そして、カレンの正体は次期妖精女王なんだ」
カレンが隠していた羽を出す。
「ええー、異世界転生者に次期妖精女王って凄いカップルね」
「ミリィ、この事は…」
「もちろん、秘密にするわ。それが、謎の実力を持った、新人冒険者の秘密だったのね。うんうん」
「着いたわね」
「カナメ、この部屋に入ってごらん」
僕に促され、光の間に入ると、部屋は光で満たされ、気づいた時にはカナメの手に、光結晶の精霊石が握られていた。カナメはそれを飲み込む。カナメの光属性魔法の最高位が解放された。
「ほんとに資格有ったんだね、すごいね、カナメちゃん」
「すごいのは、かなたおにいたんなのでしゅ、わたしに、ちからをさずけてくれました。いろんなすきるおぼえさせてくれました」
「カナメちゃんは、カナタお兄ちゃんの事好きなんだね」
「かなたおにいたん、だいしゅきでしゅ」
帰りは、そんな、のろけ話のような会話をしながら帰った。
ミリィの部屋の前に着くと、レイアさんが待っていた。
「ミリアリア様、試験官の件受けてくれるそうです。ただ、こうおっしゃってまして、『コネでSSランクになったやつに勝てても、本当のSSランク冒険者にはかなわないことを、見せてやる。すでに、SSランクになった3人も再試験だ』と。カナタ様、カレン様、リンカ様も再試験するのが条件だそうです」
「それで構わないと伝えておいて、はあー、身の程知らずがかわいそうに、1回ですむ所を、4回も苦しまないといけないなんてね。4人とも出来るだけ手加減してあげてね」
「OK.」「わかったわ」「わかりました」「あーい」
僕のスキルの事やカレンの事を話しながら時間が過ぎて行く。
「もうそろそろ、お昼だから帰るね、ミリィは見に来るの?」
「一応顔出しとくわ、結果は見えてるけど」
「それじゃあ、また午後に」「またね」「失礼致します」「ばいばい」
カナメも甘党でした。猫なのに甘党?深く考えないでください。
甘い物と胸の大きさの関係はいかに。
カナメが早くもSSクラスです。
まるでSSクラスのバーゲンセールだな。
というわけで試験官はブルータス=ベジッタさんにお願いします。
分割したのを補うため、4人とも戦う羽目に。
カナタ ミサキ
種族:人間
性別:男
年齢:25
職業:暗殺者|武神|創造者
レベル:64
HP:4,105/4,105
MP:3,900/3,900+100,000
STR:558(837)+50%
VIT:657(821)+25%
DEX:575(977)+70%
INT:624(780)+25%
AGI:559(810)+45%
LUC:2,599
1,018,086,908,635ガル
スキル
特殊スキル
変化なし
パッシブスキル
変化なし
アクティブスキル
変化なし
称号
変化なし




