029話 リンカの上級昇格試験と迷宮攻略
015話のフェンリルのスキル韋駄天から疾風迅雷に変えたい。
でも、レベルが低くて普通の冒険者でも倒せた事にしよう。
(おはようございます、カナタ、カレン)
(おはよう、クロノ、カレン)
(おはよう、クロノ、カナタ)
エスティライド生活23日目の朝だ。
朝のお稽古を始める。2回戦で終了し、VIT、DEXが2ずつ上昇した。
その後は、大浴場に行きお風呂に入り、魔力温泉水を飲む、大食堂に行き、朝ご飯を食べる。デザートコーナーは元の10倍になっていた。食べきったが、さすがに、この量は二人にとって満足な量であった。
ギルドに向かう。
「今日は、試験だから、別行動だね」
「リンカ、頑張って来なさい」
「はい、頑張ります」
「じゃあ、私たち一足先に迷宮に潜るから」
「行ってらっしゃいませ」
別行動と見せかけて、隠蔽系スキルと透明化をかけた分身を付けてある。
さて、本体は、迷宮攻略に向かいますか、変動前は45階が最下層だったらしいから、今は50階が最下層だろう、地図は25階までで、26階からが本番だな。
一方、リンカはというとパーティーを組んでいるところだった。女子5人のパーティーに混ぜてもらったようだ。試験官も女性で、安心だ。
迷宮に入る順は一番のようだ。本体が通った後だ、最短を進めばほとんど魔物には出会わないだろう。
1〜5階層の魔物は、ゴブリンとホーンラビット、たまに、ホブゴブリンだ。
リンカ達は、5階層のボス部屋の前までやって来た。魔物には出会っていない。リンカが直感で最短ルートを選んで来たのだ。途中の罠もリンカが対処している。ちなみに本体は、ゴブリン、ホーンラビット15匹ずつだった。
ボス部屋に入る。本体の時と同じくゴブリンキングだ。リンカ達のパーティーは徐々にダメージを与えている、リンカは当然、手加減をし、殺さないようにしている。だが、時間がかかりそうと判断した、リンカは魔法を使う事にした。
「大きなの行きます、離れてください。ブリザードクラッシュ!!」
ゴブリンキングが氷漬けになり、死亡した。それを、リンカは解体のナイフで解体し、転移石とともに、マジックバッグに格納する。
「さあ行きましょう」
リンカの先導でパーティーは進む。
6~10階層はキャット系モンスターが出現する。ワイルドキャット、ニンブルキャット、たまにゴールデンキャットだ。
リンカ達はまたしても、魔物に出会わず、10階のボス部屋の前に着いた。本体チームはワイルドキャット10匹、ニンブルキャット20匹を倒した。引っ掻き、タックル、猫パンチ、香箱、柔軟、身軽、睡眠を覚えた。ところで、突撃とタックルの違いがよく分からない。
僕たちはこの階層ではレアなモンスター、ゴールデンキャットに出会い、とても奇麗で気に入ったので(主にカナタが)、手加減スキルでHPを10%にし、魅了の魔手でゴールデンキャットを眷属化した。
10階の隠し部屋の宝箱からは、フェンリルシューズを手に入れた。
フェンリルシューズ
レア度:レジェンド
状態:良好
説明:目にも見えないスピードで動き回る事が出来る。神気を帯びている。
これからは、疾風迅雷、カレンは神気のスキルを覚えた。
リンカ達は10階のボス部屋に入る。本体チームと同じエルダーキャットだった。エルダーキャットは壁を歩いて進んでくる、かなりのスピードだ。他のメンバーはそのスピードに翻弄されている。リンカは、この程度のスピードは二人の訓練で慣れている。飛び込んで来たところをカウンターで殴り飛ばし、気絶させる。他のメンバーがその隙に攻撃を仕掛ける。ダメージを受け、目覚め、天井に張り付いた。香箱を組んで寝ている。体力を回復しているようだ。隙が出来たのでリンカがとどめを刺すべく動く。
「大きなの行きます、離れてください、サンダーヴォルテクス!!」
雷の嵐がエルダーキャットに迫る、自慢のスピードで躱そうとするが、こちらの方が早い。黒焦げになったエルダーキャットが地面に落ちて来た。リンカは解体のナイフで解体し、格納する。そして、現れた転移石を使い、全員で地上に帰還した。僕たちはエルダーキャットから、壁歩き、チャージ、カレンは韋駄天のスキルを覚えた。
そして、早々に試験を終わらせたリンカは暇を持て余していた。
(リンカ、迷宮に潜るわよ)
(カレン様、他の方達が終わるのを待たないと行けないのです)
(分身をおいておけば大丈夫よ)
(ああ、そうですね)
「皆様、私お花摘みに行って参ります」
「リンカ、本体は隠蔽系スキルをかけて分身は普通の状態で出して」
リンカは言われた通りにする。
「それじゃあ、迷宮に再び潜るよ、テレポーテーション!!」
15階層の降りたところに転移した。本体チームが待っていた。ちなみに地上には、もう一体ずつ分身を出しておき、リンカの分身を見張っている。
魔物を倒しながら、あっという間にボス部屋の前にたどり着いた。10~15階層の敵はラピッドオーガとキリングオーガ、18匹と12匹倒している。ボス部屋に入る。ボスはオーガキングだった。
ただのオーガキングなので飛剣であっさりと終わらせる。転移石を回収し、次の階層に進む、16~20階はコカトリス、バジリスク、ゴルゴンだった。魔物を倒しつつ、石化している冒険者達を、キュアストーンで治しながら進む。撃破数は全部で30体だった。20階の隠し部屋に着いた。宝箱の中身は天使の腕輪だった。
天使の腕輪
レア度:ウルトラレア
状態:良好
説明:飛行能力とリジェネ(10秒毎にHP、MPが1%回復)の効果が与えられる
これからはリジェネのスキルを覚えた。これは、リンカに装備させた。先ほどのフェンリルシューズもリンカに装備させている。
ボス部屋に入る。バジリスクキングがいた。飛剣一閃、真っ二つになり死亡する。新たに毒ブレスのスキルを覚えた。転移石を回収し次の階層に向かう。
20~25階層はファイアーフォックス、スレイプニルが出現する。さくさくと倒していき、25階のボス部屋前に着いた。ファイアーフォックスからは狐火、幻術を覚えた。撃破数は、ファイアーフォックス12匹、スレイプニル18匹である。
ボス部屋に入る。クロームコボルトがいた。問題なく倒し、転移石を回収し、次の階層へと進む。
お昼を過ぎたので、一旦、昼食に戻る。路地裏に転移し、ロイヤルキャットに移動する。鍵を見せ大食堂に入り、いつものように食事をする。デザートはさらに増え、元の11倍になっていた。さすがにこれは全部食べきれず、10倍分だけ食べきった。これには、宿の人たちはやっと安心をしていた。デザートは高級品なのだ。これ以上増えると、赤字になる恐れが有ったのである。
昼食も済んだので、探索を再開する。路地裏に行き、迷宮に転移する。26階からのスタートだ、地図作製をしないと行けないので、分身を放つ、26~30階はサイクロプスが現れた。28匹倒した。隠し部屋の宝箱はクリティカルブローだった。
クリティカルブロー
レア度:ウルトラレア
状態:良好
説明:必ず攻撃がクリティカルヒットする短剣。
これからは、クリティカル率上昇のスキルを覚えた。
ボス部屋に突入する、ジャイアントサイクロプスだ。ただ、でかくなっただけで大した事は無い、空中闊歩で直上まで高速移動し、重力をかけ一刀両断にする。転移石を回収し、次の階層に進む。
31~35階はエルダートレントだ、ただ数が多かった、そこら中に生えている、幸い他の冒険者は居ないようなので、飛剣乱舞で片っ端から倒していく。35階のボス部屋に着いた。エルダートレント伐採数は1,543本だ。トレントバスターの称号を手に入れた。伐採スキルレベル10もいつの間にか手に入れていた。
トレントバスター
トレント系モンスターに+75%ダメージ
ボス部屋に入る、中はエンシェントトレントの群れだった。飛剣乱舞のスキルで片付ける。全部で100本伐採した。転移石を回収し、次の階層へ向かう。
36~40階はガーゴイルだ。石像群にまぎれているが、魔力察知で見分けがつく、逆にこっちが不意打ちをし、破壊していく。全部で38体破壊した。ガーゴイルからは擬態のスキルを覚えた。40階の隠し部屋の宝箱は、鑑定の眼鏡だった。
鑑定の眼鏡
レア度:ウルトラレア
状態:良好
説明:アイテム、人物、魔物の鑑定が出来る眼鏡。
これからは、アイテム鑑定、生物鑑定のスキルを覚えた。
ボス部屋に突入する、デビルガーゴイルがいた。死霊召喚をしてくる。スペクターの群れが現れた。斬ってばかりも飽きたので魔法を使う。
「聖なる光よ、正大な裁きを目の前の者に下せ!ホーリージャッジメント!!」
清らかな光が広がり、魔物達を消滅させていく。デビルガーゴイルとスペクター50匹は消滅した。転移石を回収し、次の階層に向かう。
41~45階層はケルベロスだ。僕らにしてみれば地獄の番犬ならぬ、家の番犬だ。ずんずんと蹴散らし、45階のボス部屋の前に着いた。撃破数は32匹だ。
ボス部屋に突入する。デスケルベロスがいた。猛犬注意ってところだ、即死攻撃でさくっと倒す。首が三つあるから全部斬らないと死なないのだ。デスケルベロスからは、三位一体と混成魔法のスキルを覚えた。そういえば、属性の違う魔法、組み合わせて使ってなかったな。転移石を回収し次の階層に進む。
46~50階層はミノタウロスだ。斧を持った牛人間だ。迷宮の番人として有名である。だが雑魚には変わりない。次々と切り伏せていく。撃破数は38体だ。50階の隠し部屋の宝箱は、リジェクトサークレットだった。
リジェクトサークレット
レア度:レジェンド
状態:良好
説明:不可視のフィールドを作り出し、あらゆる行動を拒絶する。
これからは、拒絶のスキルを覚えた。これも、リンカに装備させる。
50階のボス部屋に突入する。ミノタウロスロードがいた。これも大した事の無い魔物だ。あっさりと首をはね、殺す。転移石を回収し、奥の小部屋に入る。
ダンジョンコアが有った。コアを格納しすぐに戻す。カレンが迷宮作成と魔物召喚のスキルを覚えた。
テレポーテーションで迷宮から脱出する。リンカは分身を呼び、本体と入れ替わる。試験はまだ終了していないようだった。透明な分身を残したまま、僕とカレンは王都に戻る。
雑貨屋に行き、紙を一枚買う。1金貨した。宿に戻り、迷宮の地図をかいていく。紙は複製で増やした。分身を使い、地図作製を分担する。カレンはその間、神力の操作、遮断、察知の訓練を行っている。1時間ほどで地図作製は完了したので、ギルドに向かう。
どうやら、試験も終わったようだ。ギルド前がにぎわっている。ゾロゾロと2階へと上がっていく。透明の分身も解いておく。
「すみません、北の迷宮の地図書いてきました」
ギルドカードと26~50階層と10階層、20階層の隠し部屋の書かれた紙、計26枚を渡す。
「最下層まで、もう攻略されたんですか?まだ来て5日目、初日着いたのは、夕方、それから2日は王城に呼ばれて午前中は潰れてましたよね、午後も1日目は昇格試験、2日目は石化モンスター退治、昨日も一昨日もリンカさんに付き添っていましたよね、今日1日で攻略したって言うんですか?」
「ええ、まあね」
「一応預かっておきますが、確認が取れるのは3週間前後になると思います」
ギルドカードを返してもらう。
信用されてないようだ、ランスフォードの迷宮もそうだったし気にする事無いか、3週間前後だとランスフォード迷宮の結果と時期が重なるなあ。
素材の換金に向かう。先客が居た、リンカ達だ。
「転移石が3,000,000、ゴブリンキングの肉が1,000、エルダーキャットの毛皮が10,000、エルダーキャットの肉が5,000、ミスリルソードが200,000、ミスリルアーマーが250,000、ミスリルシールドが150,000、全部で3,616,000ガルだ」
「じゃあ、魔核の分を引いて586,000ガルがリンカさんの分ね」
「4000ガルも多く頂いてますが」
「実質、モンスター倒したの、リンカさんだから割った端数分、加えただけです
よ、これでも少ないくらいですよ」
「ありがとうございます」
リンカ達の査定が終わった。次は僕らの番だ。
「すみません素材の査定お願いします、量が多いので計測室に入れますね」
計測室に素材を入れていく。
「転移石が11で33,000,000、ゴブリンの肉が15で150、ホーンラビットが15で角、毛皮、肉合わせて300、ゴブリンキングの肉が1,000、ミスリルソードが200,000、ミスリルアーマーが250,000、ミスリルシールドが150,000、ワイルドキャットの毛皮が10で25,000、肉が20,000、ニンブルキャットの毛皮が20で100,000、肉が50,000、エルダーキャットの毛皮が10,000、肉が5,000、ラピッドオーガの肉が18で36,000、角が117,000、キリングオーガの肉が12で36,000、角が96,000、オーガキングの肉が5,000、角が10,000、石化モンスターが31で310、ファイアーフォックスの毛皮が12で120,000、肉が60,000、スレイプニルの肉18で90,000、クロームコボルトの肉が5,000、ダマスクスの棍棒が29で43,500,000、ダマスクスメイルが29で、72,500,000、サイクロプスの肉が、28で140,000、角が280,000、ジャイアントサイクロプスの肉が10,000、角が20,000、アダマンタイトの棍棒が、15,000,000、アダマンタイトメイルが25,000,000、エルダートレントの角材が1543本で、15,430,000、ガーゴイルの石像が38で38,000、デビルガーゴイルの石像が5,000、ケルベロスの首輪が96で96,000、ケルベロスの肉が32で160,000、デスケルベロスの首輪が3で15,000、肉が10,000、ミノタウロスの斧が38で760,000,000、肉が380,000、キングミノタウロスの斧が40,000,000、肉が20,000全部で1,006,990,760ガルだ」
1金貨と40銅貨を渡し、10閃貨と7白金貨と8銀貨を受け取る。
「リンカお疲れ様、今回の取り分の335,663,586ガルだよ」
3閃貨と35白金貨と66金貨と35銀貨と86銅貨を渡す。
「こんなに頂けません、魔物倒したのも、ルート案内したのもすべてカナタ様じゃないですか、私にこんな大金受け取る権利有りません」
「パーティー組んで。迷宮攻略したから、3等分は当たり前だよ、受け取って」
「カナタ様がそうおっしゃるなら受け取ります」
「じゃあ、晩ご飯にしようか」
いつものように、好きな物を取り、席に着く。食事を終え、デザートを食べる。元の10倍分、食べ尽くして大食堂を出る。
さあ、訓練の時間だ。僕はいつものように、重力下でのダッシュトレーニングとカレンとリンカへのスキル指南を行う。カレンは、今日覚えた神気を元に、神力の操作、遮断、察知の訓練と、リンカへのスキル指南を行う。リンカは魔法のスキル上げを行う。
訓練の結果、僕はSTR、VIT、DEX、AGIが6ずつ上昇した。カレンは神力関係のスキルをマスターした。リンカは、3属性の魔法がレベル9に達した。
リンカを部屋に戻し、夜のお稽古である。10回戦行い、VIT、DEXが12ずつ上昇した。
魔核を合成する。合成した結果、下級魔核「29/100」、中級魔核「95/100」、上級魔核「91/100」、特級魔核「79/100」、超特級魔核1個を得た。
魔核合成も終了したので、就寝する。
こうして、エスティライド生活の23日目が終わった。
ブラウザが魔物に!!気のせいです。
トレントバスター
トレント系モンスターに+75%ダメージ
カナタ ミサキ
種族:人間
性別:男
年齢:25
職業:暗殺者|武神|創造者
レベル:56
HP:2,775/2,775
MP:2,500/2,500+100,000
STR:361(541)+50%
VIT:444(555)+25%
DEX:441(749)+70%
INT:400(500)+25%
AGI:362(524)+45%
LUC:1,199
1,008,087,158,635ガル
スキル
特殊スキル
変化なし
パッシブスキル
《柔軟》《身軽》《疾風迅雷》《クリティカル率上昇》《リジェネ》
《拒絶》《三位一体》《混成魔法》"new"
アクティブスキル
《タックルLv10》《チャージLv10》《猫パンチLv10》《引っ掻きLv10》
《毒ブレス》《壁歩き》《香箱》《睡眠》《擬態Lv10》《アイテム鑑定》
《生物鑑定》"new"
称号
《トレントバスター》"new"