014話 ティグスタット村からの旅立ち
(おはようございます、カナタ)
(おはよう、クロノ)
エスティライド生活11日目の朝だ。
お風呂に入り、朝ご飯を食べる。最後なのでお弁当も頼む。
「カイゼルさん、ごちそうさまでした。美味しかったです」
「メイシャさん、おはようございます、10日間お世話になりました」
部屋の鍵を渡す。
「また、この村に寄る事があったら泊まっとくれ」
「はい、その時はぜひ泊まらせていただきます。それでは行ってきます」
「気をつけてな」
今日も羊と薬草狩りに行く。結果は、スリーピングワープシープが16匹、回復草892本、吸魔草1732本、毒消し草125本、月見草118本、復活草14本、毒草30本、痺れ草26本、睡眠草18本だった。
「テッド、短い間だけど世話になったな」
「ああ、カナタ、盗賊には気をつけるんだぞ」
次は、蜜と樹液の採取だ。たっぷりと採取出来た。倒した魔物は、シャドウウルフが38匹、スライム59匹、ボア16匹、ビッグボア2匹、キリングベアー1匹だった。キリングベアーからは、また、熊胆をゲット出来た。
素材カウンターに行き溜め込んでいた素材を売る。
「ジーベックさん、素材買い取りお願いします」
素材を出す。
「シャドウウルフの牙x128で64,000、シャドウウルフの毛皮x128で128,000、シャドウウルフのたてがみx128で256,000、シャドウウルフの肉x128で64,000、ジャイアントビーの甲殻x108で162,000、ジャイアントビーの毒針x108で216,000、ビッグボアの牙x3で1,500、キリングベアーの毛皮x3で6,000、キリングベアーの爪x3で1500、合計899,000ガルじゃ」
10銀貨を渡し、90金貨を受け取る。
「ジーベックさん、短い間でしたがお世話になりました」
「おお、カナタ、達者でな」
少し早いが食堂に向かう。
「カイゼルさん、今日のおすすめお願いします」
「スリーピングワープシープのカツ定食だ」
「いただきます」
羊はカツもいけるな。亜空間いけすにも餌をやる。
「ごちそうさまでした。美味しかったです。カイゼルさん、短い間でしたがお世話になりました」
「ほら、弁当だ、気をつけていくんだぞ」
16銅貨を渡す。
ギルドに再び向かう。
「アイシャさん、短い間でしたがお世話になりました」
「寂しくなりますわね、お気をつけて」
護衛の待ち合わせの北の入り口に向かう。すでに、4人待っていた。
「隊商の護衛の人ですか?」
「ああ、そうだよアンタもかい?」
「はい、そうです。カナタ ミサキといいます。戦闘スタイルは剣と魔法です、回復魔法も使えます、よろしくお願いします」
「俺たちは自由の翼っていうパーティー組んでるものだ。俺はリーダーのベックだ、戦闘スタイルは剣だ、よろしく」
「俺はアレン、タンクで槍使いだ、よろしく」
「私はターニャ、ヒーラーです、よろしくお願いします」
「僕はアイナ、弓使いだよ、よろしくね」
残りの一人が現れた、僕の知ってる人だ。
「カナタと自由の翼の皆さんじゃないか、お前ら隊商の護衛か?」
「そうです、エイザスさん、お久しぶりです」
そこへ馬車がやってくる。
「護衛の皆さんはお揃いかな、わしは、ラザフォードじゃ、御者をやってるのがランスじゃ。さて、メンバーの確認じゃが、エイザス殿、カナタ殿、ベック殿、アレン殿、ターニャさん、アイナさん、全員おるようじゃの。フォーメーションじゃが、前衛がカナタ殿、左翼がアレン殿とターニャさん、右翼がベック殿とアイナさん、後衛がエイザス殿じゃ。メンバーも確認出来たし、フォーメーションも決まった事じゃし、早速出発しようと思うんじゃが大丈夫か」
「「「「「「大丈夫です」」」」」」
「では、出発じゃ」
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日中は察知系スキルで新しい魔物を察知しなかったため、《殺気》《威圧》のスキルのコンボで魔物を近づけさせなかった。やがて夕方となり1日目のキャンプ地点に到達し、キャンプをすることとなった。
みんなで薪を集め火を起こす。ラザフォードさんの用意してくれた食材を調理していく。みんなが料理を褒めてくれた。
知らない魔物を察知したので、間引いてくると言って、森の中に入った。ゴブリン4匹と知らない魔物が5匹いるはずである。知らない魔物はジャイアントバットだった。9匹全部殺し、新たに超音波と超音波察知のスキルを手に入れた。
「ゴブリン4匹とジャイアントバット5匹でした」
「こっちは、ゴブリン5匹とジャイアントバット2匹だったぜ」
夜9時になり交代で見張りを立て寝る事にした。見張り順は依頼を受けた順という事にした。
結局、何事も無くエスティライド生活の11日目が終わった。
(おはようございます、カナタ)
(おはよう、クロノ)
エスティライド生活12日目の朝だ。
朝ご飯は昨日の残りのスープとパンだった。
2日目も問題なく進み、やがて、夕方となり2日目のキャンプ地点に到達し、キャンプをすることとなった。ちなみにお昼は干し肉とパンとスープだった。
昨日と同様に薪を集め、火を起こし、ラザフォードさんの用意してくれた食材を調理していく。今日のメニューも高評価だった。
魔物の間引きも済んだが遠くに人が集まってきている気配を感じる。どうやら、盗賊のようだ。盗賊が16人集まっている事を伝える。
相談した結果、じゃんけんで襲撃組と護衛組に分かれる事となった。じゃんけんの結果、襲撃組は僕とアレンとターニャ、護衛組はエイザスとベックとアイナに分かれる事となった。
「僕が先行します、アレンはターニャを守りながら付いてきてください」
盗賊たちはアジトを出てこちらに向かってきている。好都合だ、全滅させて町に着いた後、お宝を回収しに来よう。
盗賊の一団に近づいた。僕が先行して飛び出して討ち漏らしたのをアレンが仕留めるという事で話がついている。
僕は一気に飛び出し一人一人首をはねていく、犯罪者は魔物扱いなのか不思議なアイテムボックスに自動格納されていく。後ろから見ている二人は首が離れた瞬間に人が消えているように見えているだろう。
ボスと思われる者だけ手加減の睡眠攻撃で仕留め、残りは全員首をはねて殺した。挑発、偽装、算術、交渉術、詐術、隷属魔法、聞き耳、アイテムボックス×3のスキルを手に入れた。
挑発と偽装はみんな持ってたが、一人ずつレベル10のやつがいた。詐術、交渉術、算術、隷属魔法は一人のやつが持っていた。おそらく、サブリーダーで、奪ったものの売却で、詐術、交渉術、算術を、捕まえた人間を奴隷として売るために隷属魔法のスキルを持っていたのだろう。算術はレベル5だったが地球の時の経験でレベル10に上がった。
ボスを担いで、馬車のところまで戻った。ロープで縛り上げておく。装備品は奪ってある。死体が無いのを不思議がられたので、殺した瞬間にアイテムボックスに放り込んでいったと説明した。
盗賊を捕まえた報酬はどうするか相談したところ、自分たちは何もしておらず、盗賊を見つけたのも、倒したのも僕だったので総取りする事になった。みんな謙虚で優しい人たちだ。
昨日と同じ順番で見張りを立て眠る事にした。
いろいろあったが、エスティライド生活の12日目が終わった。
(おはようございます、カナタ)
(おはよう、クロノ)
エスティライド生活13日目の朝だ。
朝ご飯は昨日と同じでの夜の残りのスープとパンだった。
3日目も問題なく馬車は進み、ランスフォードの町に着いた。ラザフォードさんに、依頼完了証明にサインを貰い、エイザスさんの案内でボスを担いで冒険者ギルドまで向かった。
「すみません、護衛依頼の達成の手続きをお願いします。あと、盗賊団潰してきたので、その手続きもお願いします」
まずはギルドカードと依頼完了証明を渡す。
「まず、護衛依頼の手続き行いますね。報酬が20,000ガルとpt満タンですね。昇格試験は一番早くて明日の朝から出来ますがどうしますか」
2金貨を受け取る。
「明日の朝でお願いします」
「では、明日の朝8時までに、ここに集まってください」
「盗賊の件は既に騎士団に連絡してありますので間もなく到着すると思います。事情聴取があるので、他の護衛のメンバーとともにお待ちください」
他のメンバーに事情を説明し一緒に騎士団の到着を待つ。程なくして騎士2名がやって来た。
「盗賊を捕らえたのは君たちか。一緒に来てもらえるかな?」
「面倒だから手早く済ませてくれよ」
「貴様誰に向かって、!!エイザス様なんでこんなところに」
「一応、盗賊団を捕えたメンバーだからな、ま、実際はこいつ一人の活躍だけどな」
「すみませんが規則なので、詰め所まで付いて来てもらえますか?」
「じゃあ、行こうか」
騎士に付いていき詰め所に到着する。ボスを引き渡す。
「こいつぐっすり寝やがって、ふてぶてしいやつだな、おい起きろ」
「ああ、夢か!!うわーこいつが仲間たちをasffghhk」
「捕まえたのは一人だけ?」
「アイテムボックスに死体が入っています」
15人分の死体を並べる。不思議なアイテムボックスのお陰で、死体は首が離れている以外、まるで、生きているかのような状態だ。
「これで全員か?」
「はいこれで全員です」
「報奨金は6人で分けるのか?」
「こいつ一人にあげてください、みんなで相談して決まりました」
「お前、名前は?」
「カナタ ミサキです」
ギルドカードを見せる。
「明日になったら報奨金が受け取れるようになっているはずだ、ギルドで受け取ってくれ」
「後の取り調べはこちらでやるから全員帰っていいぞ」
やっと取り調べから解放される。エイザスさんがいなかったらもっと長かったのだろう。エイザスさんに感謝だな。
「皆さん付き合わせてしまってすみません」
「いいって事よ、エイザスの旦那がいたから早く終わったし」
「そうですね、エイザスさんありがとうございました。ついでに、この町のいい宿、教えてほしいんですが?」
「よし、案内してやる。みんな付いてこい」
エイザスさんに案内され着いた宿は黒猫亭という名前だった。
「ここは、割安で食事が美味くて、おまけに風呂までついてる、ギルド割りも効くぜ。女将、客連れて来たぞ」
「これはこれは、エイザス様わざわざありがとうございます」
「1泊おいくらですか?」
ギルドカードを提示しながら聞く。
「一泊夕食、朝食付き100ガルのところエイザス様の紹介だから10%さらに割り引いて75ガルだね」
「明日昇格試験なのでとりあえず1泊でお願いします」
「俺たちも同じく一泊でお願いします」
女将さんから、アイシャさんとメイシャさんの面影を感じる。
「女将さん、もしかして、アイシャさん、メイシャさんの親戚の方ですか?」
「あら、よく分かったねえ、私はミーシャ、二人は私のいとこさ。じゃあ、75銅貨になるね。夕食は18時から21時の間、朝食は6時から9時の間だよ、風呂は階段横の廊下の突き当たりに有るから、時間はいつでも大丈夫だよ」
「はい、ミーシャさん75銅貨です。カナタといいます、よろしくお願いします」
75銅貨を渡して、握手をする。
「はい、こっちも4人分で3銀貨です」
「はいよ、カナタは301号室、そこの4人は302から305号室だよ。ご飯は時間内に鍵見せれば食べられるよ、昼食と時間外は7ガルだよ」
「エイザスさん、ミーシャさんありがとうございます」
「カナタも自由の翼も明日、昇格試験だろ、また一緒だな。じゃあ、俺は実家に泊まるから、また明日な」
とりあえず、部屋に入る。時空魔法のテレポーテーションで昨日盗賊を撃退したところまで転移する。少し歩くと洞窟が見えた。洞窟の中はお宝でいっぱいという訳ではなく、マジックバッグ収納力大が10袋置いてあった。
お宝が山積みされているイメージだったので少し裏切られた気分だ。マッピングスキルで隠し部屋を発見し、宝箱12箱も発見した。
普通のアイテムボックスや、マジックバッグにはマジックバッグや宝箱は入れられないが、(宝箱はマジックボックスに分類される)不思議なアイテムボックスは問題なく格納出来る。すべてを、格納し、テレポーテーションで宿に戻った。
盗賊のお宝を検分するのが楽しみなカナタであった。
盗賊襲撃イベント、お宝ゲットです。
内容確認はお預けです。
カナタ ミサキ
種族:人間
性別:男
年齢:25
職業:暗殺者|武神
レベル:40
HP:1,355/1,355
MP:1,225/1,225+100,000
STR:211(263)+25%
VIT:217(271)+25%
DEX:215(311)+45%
INT:245
AGI:211(305)+45%
LUC:999
10,320,337ガル+α
スキル
特殊スキル
《アイテムボックス》×3"new"
パッシブスキル
《超音波察知Lv10》《聞き耳》《アイテムボックスLv10》"new"
アクティブスキル
《超音波Lv10》《挑発Lv10》《偽装Lv10》《算術Lv10》《交渉術Lv10》
《詐術Lv10》《隷属魔法》"new"
《HP回復Lv5》《MP回復Lv5》"up"
称号
変化なし