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第五話 誓いは犠牲を払ってでも守るべし

面白いもん売ってないかなあ、とうろついた結果、中々良い物が売っていた。

結構一般的に出回っている様で、ヒゲから貰った金額で十分買える物だった。


そしてあっという間に10日経ち、俺は魔神城にいる。

使われてない古い空き部屋に飛ばされたらしく、魔族側には気づかれていない。

隣には※も一緒にいる。

そういや※は俺よりかなり多く金をヒゲから貰っていたらしく、さらに国に

伝わる由緒正しい剣や鎧などもいただいたらしい。

おかげで今の俺らはパッと見、英雄と村人に見える。

俺は武器も防具もつけてないからな。




ただまぁなぜかこの※、今大の字になって寝てるんだよね。

まったくこんな所で寝るなんて信じられないな。

なんで寝てるのか俺には分からんがみんななら分かるかも知れない。

さっき殺っt起きた事を思い出してみるよ。



飛ぶ前から話してみよう。


「ヒデト様、どうかくれぐれも無茶はなさいませんように」

「大丈夫ですよ、時間が来るまで大人しくしていますから」


と、両手を握り合いながら見詰め合う姫と※

共に顔が良いだけに絵になっている。

現在地は最初に召喚された石造りの部屋(儀式の間というらしい)の魔方陣の

上にいる


「ではお二人とも、これに触れてください」


と、姫の後ろに控えていた魔術師のような奴が差し出してきたのはサッカー

ボールくらいの水晶球だった。

水晶の中心にはなにやら城のようなものがおぼろげながら見える。

名残惜しそうにイケメンから離れる姫、そして俺と※が水晶に手を置い――――



たと思った瞬間に別の場所にいた。

石造りなのは変わらないが部屋が小さくなっておりなんか埃っぽい

部屋の隅には蜘蛛の巣が張っている。

何より充満している空気が明らかに先程と違う。

空気に体全体が圧迫されている感じ

確かにこれは慣らしておかないとキツイ


「うん、ここなら大丈夫そうだ、時間が来るまでここに隠れているのが良いと

思うんだけどどうk」


と言いながらこちらに顔と体を向ける※の右膝の上には


「え?」


なぜか俺の左足が乗っていて、



そのまま階段を駆け上がるかのように右膝を体ごと地面から蹴り上げた、すると不思議な事に右膝は吸い込まれるように


※の顔面にHITした。


見てくれたか世の非リア充諸君!俺はやったぞ、君たちの怨敵を一人片付け

たんだ、これで世界は一歩平和に近づいたんだ


俺は一度した誓いは守るのだ、例えそれがどれほど理不尽であろうとも

自分の浮いた体が地面に着地するまで俺は満足感に浸っていた。



だがそこで俺は自分の大きな過ちに気づいた






「なんてことだ…油性ペンが無い!」




これでは誓いを果たせない、額に消えない傷(巨乳)を残すことができない

俺はがっくりと膝を落し、両手を地面につけた。


みんなすまない…俺の不手際でこんなことになってしまった。

何でもっとしっかりと準備を整えておかなかったんだ!

俺は自分を許せなかった、千載一遇のチャンスを活かせなかったのだ。


「だが俺はあきらめない…これでどうだ!」









取りあえずそこらへんに落ちてた棒(3mくらいの)を鼻に突っ込んでおいた。



そして話は冒頭に戻る

どうかな、わかったかな?

分かった君はおそらくIQ300はあるはずだ。

おそらくこれはフェルマーの最終定理クラスの難問だからな。

俺はフェルマーの方は分かるがこれは全く分からない。


仕方ない…ここは安全そうだしそもそも魔族は手だしできないんだし、ここで寝てても大丈夫だろう。

俺はお掃除をしなければいけないので行くとする。


ゆっくり扉を開けたが外には誰もいなかったので辺りの気配を伺いながら部屋を出た。

どうやらここは地下のようだな

辺りは薄暗く、すぐ近くに階段がありそこから少し光が指している。

さて、んじゃ行くとするか

俺の潜入スニーキング技術と買ってきたあれらを使い見事にお掃除を完遂して見せる!









「うむ、異常なし」


と、魔族Aは今日も自分の持ち場の見回りしていた

彼は魔神城の中の魔族で一番下の魔族を統括している立場にある。

本来なら割り当てられた部屋でのんびりできる立場なのだが生来の生真面目な性格のため自身も持ち場を持ち見回りをしているのである。


彼はまだ知らなかった

これから起こる大事件の一端を自分が担うことになることを。



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