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最弱パーティのナイト・ガイ  作者: フランジュ
エターナル・マザー編
104/250

真実は闇の中にある


__________________


*注意*


序盤に書かれている意味不明な文章表記は"書き間違い"でもなく"バグ"でもない。


これは、ある人物が経験した出来事。

その人物の夢の世界の話であるがゆえの文章表表記になっている。


意味不明な表記部分は記憶が"欠落"しているもの。


この夢を注意深く見ることだ。


真実は闇の中にある。


__________________




@zoea.!/の部屋


灯りはテーブルに一本だけの蝋燭しかない。


ゆらゆらと揺れる火が壁に2つの影を写し出していた。


目の前にいるのは長いmtq/&.k色の髪の女性。


私はその女性と向かい合うようにして座る。


mtq/&.u色の髪の女性は神妙な面持ちで口を開いた。


「やはり、おかしいわ。dmp"""$€.rのmw!?÷5.oに不備があるにしても、あからさますぎる」


彼女の言い分はもっともだ。

なにせdmp"""$€.mには貴族の人間が多く関わっている。

それなのになぜなのか、私には理解できなかった。


「それは誰かに話した?」


「ええ。dmp"""$€.aのgae$°#.kとghlmizz/viw.uにね。……ああ、今あなたにも話したから3人ね」


「そう……」


私は思考した。

この件は重大な何かに繋がっている気がする。

そして、黒幕は貴族以上の人間と考えるのが自然であり、この"王都"にいる可能性が高い。


「/&cch.dに相談してみるわ」


「そうね。彼なら何かわかるかも。なにせ騎士団ではvvol.gea.a並の頭の良さでしょうから」


「/&cc.iが聞いたら喜ぶと思う。あなたがそこまで誉めてたとなれば」


そう言って私たちは笑い合うと、彼女は思い出したかのように小さな瓶を取り出して渡してきた。


「せっかく王都まで来たのだから、お土産よ」


「あら、なにかしら?」


「ここにしかない香水で姫様も愛用しているの」


「私には無縁な代物のような気がするけど」


「そんなことはない。あなたは綺麗だからすぐにいい人が見つかるわ」


彼女は笑みを浮かべた。

私は1人の男性を思い浮かべて首を横に振る。


あんな"女誑し"なんてありえないと。


私は@zoea.!/.1に別れを告げると、ここを出た。



k.k.kisi.aasj.zm!.hp……dddan.t



馬に跨り走る。

雨が降りそうな天候であったため、スピードを少し上げた。


急いで帰らなければ雨に当たってしまって体調に響く。



そう思った瞬間のことだった。

右のこめかみ付近にドン!と何かがぶつかると、私は馬上から吹き飛び地面を転がった。


「あ、あ、あ……なにが……な、な、なにが……」


呂律が回らないし、体も動かない。

意識が朦朧とし、今にも気を失いそうだ。

額から流れ出ている血が眼球に入って染みる。


そこに甲高い金属音の擦れるような音が、ゆっくりと近づく。


「……すまないね」


太い男の声だった。


「この件を北に持ち帰られたら困るんだ」


「な、な、な、にを……い、い、言って、て」


男は金属音を響かせて近づく。

しゃがみ込み、私のこめかみに拳を軽く押し当てた。


「殺すことはしない。ここから魔物に殺されるか盗賊の慰めものになるか、優しい人間に拾われて生き延びるか……それは君の運次第だ」


「わ、わ、わ、わ、私は……」


「こんなことに私の能力は使いたくは無い。だが仕方のないことなのだ。"アレ"を倒すには、この道しかない」


私は、この男が言っていることが全く理解できなかった。


「すまないね。evnza___a...。君が生き延びられることを祈るよ」


その瞬間、私の記憶は分断された。

この事実は無かったものと同じ。


ただ頭の中に刻み込まれて、たまに夢に見る。

しかし起きた時にはすっかり忘れ。

思い出されることは一切ない。



____________




問題が発生したのは翌朝のことだった。


宿の前にいたローラは腕組みをして歯軋りをしている。

向かい合うエリザヴェートは相変わらず長い黒髪が邪魔で表情が伺えない。


「どうすんのよ、今日の試合!!」


ローラの怒声が町に響き渡った。

そんな声を聞いてもエリザヴェートは黙ったままだ。


「まさか、ガイが起きてこないなんて……」


そう、これがチーム、ナイトガイに起こった問題だった。


"ガイが負傷で目覚めない"


ということ。

当初の決めておいた順番でいくと


先鋒 ガイ

中堅 エリザヴェート

大将 ローラ


という順番になる。

エリザヴェートは前回の試合で大将をやっているため、自ずとこういう構成になってしまう。


ローラが中堅で出てもいいが、剣の腕も中途半端なため、どうせなら大将の方が望みがあるということでの構成。


なにより、本日おこなわれる試合において一番望んでいたのは先鋒、中堅の二枚抜きだった。


これならローラが大将で出なくてもいいし、なんなら決勝も不戦勝で終わって楽ができる……と考えていた。


「くそー、どうすんのよ!!」


さらに吠えるローラ。


そこに宿から出てきた3人組がいた。

3人は声を上げて笑う。


「あらあら、なにか大変そうよ、お姉様」


「そうみたいだわね」


「次の試合は楽かもしれないわ」


それは女性の3人組だった。

銀色の鎧を羽織った金髪ポニーテールの女性。

軽装でミニスカートの金髪ロングの女性。

大きな巨体で斧を肩に乗せた金髪ベリーショートの女性。


ローラは3人組の圧に息を呑むが、負けてはいられないと口を開く。


「なによ、あんた達!」


「私たちは、あなたたちの次の相手よ」


銀鎧の女性が言った。

さらに巨体の女性が続く。


「せいぜい頑張るこったね。あたいらは格下のダークナイツのようにはいかないよ」


最後にミニスカートの女性が口を開く。


「私たちべルバルド姉妹は絶対に負けないわ」


そう言うと3人は笑みを浮かべてローラの前を横切る。

闘技場へ向かうようだ。


「なんなのよ、あれ!!」


次の試合の相手はベルバルド三姉妹。

強敵であるが、ガイは不在だ。


どうやってこの試合を乗り切るのか……

ローラは対策が全く思い浮かばなかった。

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