真実は闇の中にある
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*注意*
序盤に書かれている意味不明な文章表記は"書き間違い"でもなく"バグ"でもない。
これは、ある人物が経験した出来事。
その人物の夢の世界の話であるがゆえの文章表表記になっている。
意味不明な表記部分は記憶が"欠落"しているもの。
この夢を注意深く見ることだ。
真実は闇の中にある。
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@zoea.!/の部屋
灯りはテーブルに一本だけの蝋燭しかない。
ゆらゆらと揺れる火が壁に2つの影を写し出していた。
目の前にいるのは長いmtq/&.k色の髪の女性。
私はその女性と向かい合うようにして座る。
mtq/&.u色の髪の女性は神妙な面持ちで口を開いた。
「やはり、おかしいわ。dmp"""$€.rのmw!?÷5.oに不備があるにしても、あからさますぎる」
彼女の言い分はもっともだ。
なにせdmp"""$€.mには貴族の人間が多く関わっている。
それなのになぜなのか、私には理解できなかった。
「それは誰かに話した?」
「ええ。dmp"""$€.aのgae$°#.kとghlmizz/viw.uにね。……ああ、今あなたにも話したから3人ね」
「そう……」
私は思考した。
この件は重大な何かに繋がっている気がする。
そして、黒幕は貴族以上の人間と考えるのが自然であり、この"王都"にいる可能性が高い。
「/&cch.dに相談してみるわ」
「そうね。彼なら何かわかるかも。なにせ騎士団ではvvol.gea.a並の頭の良さでしょうから」
「/&cc.iが聞いたら喜ぶと思う。あなたがそこまで誉めてたとなれば」
そう言って私たちは笑い合うと、彼女は思い出したかのように小さな瓶を取り出して渡してきた。
「せっかく王都まで来たのだから、お土産よ」
「あら、なにかしら?」
「ここにしかない香水で姫様も愛用しているの」
「私には無縁な代物のような気がするけど」
「そんなことはない。あなたは綺麗だからすぐにいい人が見つかるわ」
彼女は笑みを浮かべた。
私は1人の男性を思い浮かべて首を横に振る。
あんな"女誑し"なんてありえないと。
私は@zoea.!/.1に別れを告げると、ここを出た。
k.k.kisi.aasj.zm!.hp……dddan.t
馬に跨り走る。
雨が降りそうな天候であったため、スピードを少し上げた。
急いで帰らなければ雨に当たってしまって体調に響く。
そう思った瞬間のことだった。
右のこめかみ付近にドン!と何かがぶつかると、私は馬上から吹き飛び地面を転がった。
「あ、あ、あ……なにが……な、な、なにが……」
呂律が回らないし、体も動かない。
意識が朦朧とし、今にも気を失いそうだ。
額から流れ出ている血が眼球に入って染みる。
そこに甲高い金属音の擦れるような音が、ゆっくりと近づく。
「……すまないね」
太い男の声だった。
「この件を北に持ち帰られたら困るんだ」
「な、な、な、にを……い、い、言って、て」
男は金属音を響かせて近づく。
しゃがみ込み、私のこめかみに拳を軽く押し当てた。
「殺すことはしない。ここから魔物に殺されるか盗賊の慰めものになるか、優しい人間に拾われて生き延びるか……それは君の運次第だ」
「わ、わ、わ、わ、私は……」
「こんなことに私の能力は使いたくは無い。だが仕方のないことなのだ。"アレ"を倒すには、この道しかない」
私は、この男が言っていることが全く理解できなかった。
「すまないね。evnza___a...。君が生き延びられることを祈るよ」
その瞬間、私の記憶は分断された。
この事実は無かったものと同じ。
ただ頭の中に刻み込まれて、たまに夢に見る。
しかし起きた時にはすっかり忘れ。
思い出されることは一切ない。
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問題が発生したのは翌朝のことだった。
宿の前にいたローラは腕組みをして歯軋りをしている。
向かい合うエリザヴェートは相変わらず長い黒髪が邪魔で表情が伺えない。
「どうすんのよ、今日の試合!!」
ローラの怒声が町に響き渡った。
そんな声を聞いてもエリザヴェートは黙ったままだ。
「まさか、ガイが起きてこないなんて……」
そう、これがチーム、ナイトガイに起こった問題だった。
"ガイが負傷で目覚めない"
ということ。
当初の決めておいた順番でいくと
先鋒 ガイ
中堅 エリザヴェート
大将 ローラ
という順番になる。
エリザヴェートは前回の試合で大将をやっているため、自ずとこういう構成になってしまう。
ローラが中堅で出てもいいが、剣の腕も中途半端なため、どうせなら大将の方が望みがあるということでの構成。
なにより、本日おこなわれる試合において一番望んでいたのは先鋒、中堅の二枚抜きだった。
これならローラが大将で出なくてもいいし、なんなら決勝も不戦勝で終わって楽ができる……と考えていた。
「くそー、どうすんのよ!!」
さらに吠えるローラ。
そこに宿から出てきた3人組がいた。
3人は声を上げて笑う。
「あらあら、なにか大変そうよ、お姉様」
「そうみたいだわね」
「次の試合は楽かもしれないわ」
それは女性の3人組だった。
銀色の鎧を羽織った金髪ポニーテールの女性。
軽装でミニスカートの金髪ロングの女性。
大きな巨体で斧を肩に乗せた金髪ベリーショートの女性。
ローラは3人組の圧に息を呑むが、負けてはいられないと口を開く。
「なによ、あんた達!」
「私たちは、あなたたちの次の相手よ」
銀鎧の女性が言った。
さらに巨体の女性が続く。
「せいぜい頑張るこったね。あたいらは格下のダークナイツのようにはいかないよ」
最後にミニスカートの女性が口を開く。
「私たちべルバルド姉妹は絶対に負けないわ」
そう言うと3人は笑みを浮かべてローラの前を横切る。
闘技場へ向かうようだ。
「なんなのよ、あれ!!」
次の試合の相手はベルバルド三姉妹。
強敵であるが、ガイは不在だ。
どうやってこの試合を乗り切るのか……
ローラは対策が全く思い浮かばなかった。




