罪を犯したサトシ
普通の社会人であるサトシは会社帰りに自分への労いに1人でバーで飲んでいた。そのバーの中で近くにいたコワモテのチンピラに睨んでんじゃねーと因縁を付けられた。何も悪気はなかったサトシは無視していたが彼は執拗に絡んできた。サトシは自分に非がないとおもっていたので、彼に対し無視を決め込んだ。しかし、それでも納得いかなかったようでチンピラはサトシを外にこいと言ってきた。サトシは苛立っていたことと元々好戦的なところもあり、彼に乗ってしまった。2人で外に出て脇の路地に行くとチンピラはサトシに殴りかかってきた。サトシは殴られその反動で地面に倒れそうになったがすぐに体制を立て直し、チンピラの頭を掴み壁に打ち付けた。本来ならないであろう嫌な感覚を感じすぐ自分の過ちに気づいた。横の壁からはと彼の悲鳴が壁は釘が出ており、彼の頭に深く突き刺さったのだ。彼は叫び声をあげ、すごい量の出血をした。サトシは出血に驚き正常な判断ができず、その場から逃亡した。サトシは走りながら何度も後悔に苛まれたが、もう後戻りはできないと感じ必死で走り続けた。
とある路地で身を隠しながら一息つき、サトシは状況を整理した。スマホは所持しているが荷物と財布は店内に置いたままだ。財布があれば身分証もあり身分は割れる。自分は馬鹿なことをしてしまった事に改めて気づいた。項垂れて上着のポケットに入っていたタバコを吸った。彼は自身を落ち着かせ、引き返そうと決心しタバコの火を床に擦り付けた。
その瞬間、急に目の前が暗くなり、静まり返った。サトシは驚いてキョロキョロした。そこでサトシは周囲がおかしい事に気づいた。そこには先ほどのビルはなく、近くに灯りの灯った一軒家があった。また、周囲に草木はあるが、目立って大きな建物はない。目が慣れてくると、周りには手入れされた花や木が並び、塀で囲まれていることが分かった。サトシは自分が目の前の住居の庭園にいることを理解した。さらに塀の外には大きな建造物がなく、遠くに街だと思われる灯りがちらほらと見える程度だった。光や音が消えたのは、単純に周囲に電気や人、機械が全くないからだった。サトシは現在先ほどまでとは全く違う場所にいるのだ。