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第7話 分岐点~『トイレに行かせて!』に対するアンサー

 ――トイレに……行かせて、もらえないだろうか……?


 ルイボスティー責めから30分、お散歩開始から合計1時間20分。

 とうとうイングリッドさんから、この台詞が飛び出しました。


 涙目で、膀胱に刺激を与えないようなか細い呼吸。

 まだ、腰の落ち方はそれほどでもありませんが、脚を開き過ぎないよう、歩幅はかなり狭くなっていました。

 そして、足を止めるとモジモジが止まりません。


 563/552ml(102%)


 イングリッドさん、100%超えです。

 膀胱はまだ膨らむ余地がありますが、意識としては『我慢の限界』。

 脳はひっきりなしに開門を求めているところでしょう。

 ここまで、頑なに尿意を否定し続けてきたイングリッドさんですが、ついに敗北宣言。


 そして、言われたからには私も返答をしないといけません。

 いや、そんな義務はないんですが、ここで無言じゃ話が進まないんで。


 現在、イングリッドさんの周囲には、飲食店、ゲームセンター、カラオケBOX、あとライブハウスなんてものもありますね。

 ここでOKを出したら、まぁ、店員の許可のいらないゲーセンに飛び込むでしょう。

 そうなれば、この至福のモジモジ散歩もおしまいです。


 ここは、断固『NO』。


 じゃあ、断り方は? 普通にNOと言った時のデメリットは、前話で話しましたね。

 なので、ちょっと一工夫して『散歩が終わるまで我慢だ』とかどうでしょう。


 これなら、行かせないとは言っていないので、デメリットもかなり緩和できるはず。

 イングリッドさんの膀胱の状態、残り時間、飲んだ水分の質と量、全て考えて、あと40分我慢は絶対に無理なので、失禁に持ち込むこともできます。


 が、これは最終手段として、もうちょっと、意地悪をしてみましょう。



 つまり――



『我慢できないのか?』

「っ!」



 これです。意を決して『トイレ』とは言えても、『漏れそう』とまでは言えないことは多いです。

 イングリッドさんも、我慢の限界なのかと聞かれて、俯いてしまいました。


 さぁ、結果は?



「べ、別に、そこまでっ、では、ふぅぅっ! な、ない……!」



 いただきました。明らかに限界なのに、『漏れちゃう』とは言えないイングリッドさんたまんねぇ。


『では、散歩を続けるぞ』


「あぁぁぁぁ……っ」


 イングリッドさんの悲し気な悲鳴が、小さく響きます。

 目尻の涙が、ハラリと頬を伝いました。


 進退窮まった感のあるイングリッドさんですが、そんな彼女に、新たな試練が襲い掛かります。


「こーんにちわ! エッロいかっこだね? なんかの撮影?」


「あれっ、泣いてんじゃん。俺たちが優しーく、慰めてやろうか?」



 DQNの登場です。

 こうゆう『漏れそうな時にモブキャラに話しかけられる展開』も、おしっこ我慢ものではよく見る展開です。

 尿意を悟られないよう震えや脚の動きを抑えて、何とか退散させようと頑張る姿。

 いいんじゃないでしょうか。


 そこから先は、中間イベントとして無事逃げ出すもあり、追い払えずに目の前で漏らすもあり。


 さて、今回はどうでしょう。


 普段のイングリッドさんなら、相手にもせず、肩でも掴まれようものなら投げ飛ばして終わりですが、おしっこ我慢の限界の今はそうはいきません。

 そんな力を入れたら、モジモジ散歩はここで強制終了。新番組、ジャバジャバ散歩が放送開始です。



「私に……くぅぁっ……構うな……っ!」


 何とかDQN共を睨みつけ、拒絶の言葉を吐きますが、涙目では何の迫力もありません。

 それどころか、足を止めたせいでモジモジが始まってしまい、それをDQN共に見られてしまいました。


 その片割れが、ニヤリと笑います。こいつ、おしっこ我慢フェチです。

 残念ながら、我慢フェチが皆、品行方正な黄金紳士とは限らないのです。



「そっかそっかぁ……な、漏れそうなんだろ?」


「っ! そ、そんな、ことは……!」



 図星を突かれ、狼狽えるイングリッドさん。

 フェチDQNはススーッと距離を詰め、動きの鈍ったイングリッドさんを捕まえてしまいます。


「は、離せっ! ああぁっ、い、痛い目を、んんっ、見ることに、なるぞ……っ!」


「おーこわ! でも~、そんなこと言ってると~、オシオキ!」



 そう言ってDQNは、現状では満タンのイングリッドさんの膀胱に手を伸ばし――



 ――パンッ! パンッ!


「ん゛はあ゛ぁっっ!!?」



 何と、手の平でパンパンと叩いてしまいました。

 パンパンの膀胱をパンパン……忘れて下さい。


 大ピンチのイングリッドさんですが、ここで一旦ストップ。



 みなさん、膀胱プッシュはお好きですか?

 私は、大好きです。


 おしっこ我慢少女の最大の弱点、膀胱。

 そこへの直接攻撃を邪道、と言う方もいるでしょう。

 実際、完全に外部からの攻撃なので、これで漏らしても『お腹を押されたから』という言い訳ができてしまいます。


 が、私は膀胱プッシュには、それを受け入れてでも突撃したくなる魅力を感じているのです。


 それはやはり、反応です。

 ちょっと膀胱に圧力をかけるだけで、我慢中の少女が大きな反応を示してくれる。

 今まで何とか強気な姿勢を保っていたヒロインが、一瞬で泣き叫んで許しを請う。

 これで漏らしたら漏らしたで、『自分の手でトドメを刺した』という達成感も得られる。


 この魅力に、私は抗えないのです。


 R18のモニョモニョなところでもできる?

 そうかもしれませんが、モニョモニョは余計な感覚も付いてきます。

 純粋に、尿意だけを強められる膀胱だからいいんです。


 ちなみに、実際にパンパンに張った膀胱に強い力を加えると、膀胱は破裂するらしいです。

 イングリッドさんの膀胱はファンタジーな強度なので無事ですが、現実世界ではもっとゆっくり、優しくプッシュするよう、ご注意下さい。


 そんな機会があればですが。



「ほら、もういっちょ」


 ――グッ! グッ!


 「あ゛あ゛あ゛ぁっっ!! やめろっ! やめろぉぉっっ!! あ゛ぁっ!?」


 チョロロッ。



 おおっと!

 イングリッドさん、2度目の膀胱への攻撃には、耐えきれなかったようです。

 外からではわかりませんが、下着に染みを作ってしまいました。


 これはよく聞く話ですが、女性の尿道は短い上に直下型で、一度漏れ出すと、男以上に止めるのが困難らしいです。

 が、私の作品のヒロインさん達には、ちびってからの話も長く書きたいがために、いつも不可能レベルな失禁止めに挑んでもらっています。

 皆の強靭な括約筋に感謝を。



 イングリッドさんも――



「くうううぅぅぅっっ!!」


 止めたぁーーっっ!!


 そしてそのまま、3回目に及ぼうとしたDQNに膝蹴り。DQNのDQNを粉砕しました。

 泡を吹いて倒れるDQN。ですがイングリッドさんも――



「あぁああぁあぁぁっっ!!?」



 反動で、閉じたばかりの尿道が、また少しだけ開いてしまったようです。

 下着の染みが、結構大きくなってしまいました。これはホットパンツに染み出すのも、時間の問題です。


 お腹を庇いながら、生まれたての子鹿のような姿勢で逃げていきます。

 手は横でキープの約束ですし、歩くのも早いですが、さすがに見逃してあげましょう。


 DQNの片割れが追いかけようとしましたが、残念ながら、騒ぎを聞きつけたお巡りさんに、肩をポンポンされてしまいました。

 お疲れ様です。


 さて、無事に逃げおおせたイングリッドさんですが、膀胱への攻撃と、尿道に入った呼び水で失禁寸前です。

 律儀に散歩ルート上を逃げて行きましたが、公園に着いたところで立ち止まってしまいました。



「トイレ……っ……トイレに行かせてくれっ! お、お願いだ……っ!」



 さあ、2回目のトイレ申請です。とりあえず、さっきと同じこと聞いてみましょう。



『我慢できないのか?』

「我慢できないっ! もうっ、我慢できないっ! このままではっ、漏らして、しまう……!」



 本当に限界を超えてしまったようで、今度は素直に限界を認めるイングリッドさん。

 本来ならここで、必殺『散歩が終わるまで』の出番です。

 恐らくそれを言えば、イングリッドさんは延々、私にトイレを請う言葉を吐き続けてくれるでしょう。


 ですが、DQN達がここに追い詰めてくれたお陰で、また別の選択肢が生まれました。



『仕方がない……ただしトイレに行っている時間の3倍、散歩は延長だ』

「あぁ、わかったっ! か、感謝するっ……ああぁっ、ま、まだだ、出るな……っ!」



 トイレを、許可します。


 何故か? それは次の話で。

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