表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
初恋のにおい①   作者: 真中レイラ
第2章 恋愛バトル
7/8

~今日の予定~

新キャラ登場!夕日の姉、朝日が今回初登場します!

家に帰って、だらだらと宿題をしていると、電話がかかってきた。

……見慣れた番号。かける君からだった。

あの日のことを思い出して、少し胸が痛んだけど、気を取り直して電話に出た。

「も、もしもし、夕日ゆうひちゃんだよね?」

なんだかあせっているみたいだった。

「この間はごめんね。香奈かなちゃん、ちょっと人見知りだから。ああ見えても中身はかわいいんだよ」

うーん、人見知りってそういうことをいうのかな?

ほんとかな?だって、香奈さんってば、なんか翔君の前ではかわいい女の子を演じているようだったもの。

「翔君が謝る必要ないと思うよ。だって、あの事は私と香奈さんの問題だから」

「よかった。機嫌悪くなってなくて」

「えっ?どうしてそんなことないよ。香奈さんとはちょっと言い合いはしたけど、全然大したことじゃないから」

「そっか。じゃまたね!」

「うん」

そう言って切った。

本当は、機嫌がいいわけじゃない。だからといって、翔君に八つ当たりはできない。

今も香奈さんと一緒にいるのかなぁ。

香奈さん

美人で翔君と仲がいいから、とられないか心配。

まあ、翔君が私のものになったことなんか、一度もないんだけどね……。


昨日はなかなか眠れなかった。

朝になっても心のもやもやは消えない。ひょっとして、この気持ちが'嫉妬'というもの?

やだ、なんか恥ずかしい。

今日は土曜日で学校が休みだから、翔君ん家にでも行こうかな。でも、香奈さんが一緒だったら……。

ううん、きっと翔君はひまだよね。ポジティブに考えようと頭をふる。

「お母さん、ちょっと友達の家に遊びに行くね」

「えー、今日は朝日あさひが帰ってくる日よ。ごちそう作るって約束してたじゃない」

……あ、そうだった。朝日とは、私の姉だ。お姉ちゃんはCxfgyクリスタルと同じくらい人気の、女性アイドルグループ『sweetcandyスウィート キャンディ』のメンバー。

そのことがばれると、きっと大変なことになるからあまり言わないようにしている。

特にお姉ちゃんはグループの中でもランキングにはいつも上位3位に入ってるんだ。だから友達とちょっとお茶したくらいでネットでうわさされてしまう。

できるだけ迷惑をかけたくないし、それに……、お姉ちゃんは私に興味がないから……。

とにかく、お姉ちゃんのことは身内以外には誰にも話してない。


お姉ちゃんは、去年の8月から、音楽がすすんでいる韓国でくらしてるんだ。お姉ちゃんはまだ大人にはなっていないけれど(18才)、メンバーと一緒に行くということで、お母さんも許したんだ。


そっか、今日帰ってくるのか。まあ、一時帰国だからすぐに日本を発つと思うけど。

「わかった。じゃあ何時までに帰ればいい?」

「朝日が帰ってくるのが18:00だから、えーと、14:00までならいいわよ」

「オッケー!じゃあ行ってきまーす!」

私は玄関から勢いよく飛び出した。

「気を付けるのよー!」


あ、そういえば、行くよって翔君に連絡してなかった……。

しかたない、公衆電話を使うか。

番号を押し間違えないように気を付けながら、翔君が電話に出るのを待った。

「もしもし、翔君?」

「もしかして、夕日ちゃん?」

「うん、そうだよ。公衆電話からなの。ところで今から翔君ん家に行ってもいい?」

「あ、えーと、きょ」

ガチャ!ピーピーピー。

っへ?切られた!?

私はもう一度かけ直した。

プルルルルー。

「もう!またあなた!?」

えっ?思わず受話器を耳から遠ざけてしまう。

どうして香奈さんが……。まあ、一緒にいても、おかしくはないよね。

「香奈さん来てるんですね」

「ふんっ、ええそうよ。翔君の家に遊びに来てるの。言っておくけど、あなたは来ないでね」

行く気失った……。

「言われなくても行くわけないでしょう!?」

私もふんっと言ってやりたい気分だった。

「ふっ、そう。ならいいわ。それじゃあ切るわね」

つー、つー、つー。

まったく、勝手な人なんだから。

でもまあ、今日は用事があるし、家にいようかな。

お姉ちゃん、また美人になって帰ってくるんだろうな。私も、お姉ちゃんぐらいきれいな人に生まれたかった……。

どうでしたか?まさか、夕日にお姉ちゃんがいたとは……。次回もお楽しみに❗

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ