~新たな友達~
今回は、謎の美少女転校生、大川新菜ちゃんが登場します❗どうぞ!
「好きって言っちゃ、ダメなんですか?」
怒り半分、疑問半分で私は聞く。
「あなた、何言ってるの?私の方が翔君のこと先に好きになったのよ!?」
「恋に、早いも遅いもないと思うんですけど」
「あるに決まってるでしょ!それに、私は翔君の婚約者なんだから!」
「そうですけど!……」
そう言われてしまうと、もう言い返せない。諦めるしか、ないのかなぁ。
すると、翔君が、ぽりぽりと頭をかきながら走り寄ってきた。
「ど、どうしたの、二人とも赤い顔してるけど」
ええ、あなたのせいでねっ!
それはさすがに言えなかったけど。
「女の子の話よ。翔君が聞くことではないわ」
香奈さんはめずらしく翔君に強く言った。
「そ、そうだよ!翔君には秘密なんだから」
香奈さんの話に合わせたつもりだったけれど、逆効果だったみたい。香奈さんがこっちをにらんできた。
うう~、美少女が怒るとこわいよぉ。
「夕日さんと言ったわね、この話はまた後日」
「わかりました」
私はちょっと不満だったけれど、がまんした。
「じゃ、じゃあ夕日ちゃん、またね。香奈ちゃん、待ってよ!」
香奈さんは翔君を置いて、もうドアから姿を消そうとしているところだった。
私も帰ろう。翔君も許してくれたみたいだし。
でも、香奈さん私の連絡先知らないよ。話っていつするわけ?うーん、わからないなぁ。
「今日からこのクラスの仲間になる、大川新菜さんです。さ、大川さん、自己紹介をお願いします」
担任の前田先生が紹介する。
「大川新菜です。これからよろしくお願いします。新菜って読んでください!」
新菜ちゃんはかわいくウインクをした。私、女子だけどホレちゃいそう。
「じゃあ席は、春野さんのとなりね」
確かに私のとなりの席には誰も座っていなかった。
う~、なんかきんちょうするなぁ。
「よろしくね、春野さん♪」
「よ、よろしく……」
近くで見るととてもかわいかった。もしかしたら香奈さんよりもかわいいかもしれない。
こんなにかわいい子と毎日一緒に勉強できるなんて、私ったらついてるな。
「ねぇ、春野さんって下の名前何?」
新菜ちゃんが、授業中にこっそり聞いてきた。
「え?夕日だよ」
「夕日ちゃんかぁ。かわいい名前だね」
なんか、そのセリフ、つい最近聞いたような……。
「夕日ちゃん、改めまして、よろしくね」
「そこ、ちゃんと授業に集中しなさい!」
ひぇっ!先生に怒られちゃった。でも、なんだかいやな気持ちはしない。
新菜ちゃんと顔を見合わせてクスッと笑い合った。
帰り道。新菜ちゃんの家も私と同じ方向だそうなので、一緒に帰ることにした。
「ねぇ、Cxfgyって知ってる?」
「知らないよ」
新菜ちゃんはウソっと目をパチクリさせる。
「本当だとしたら、それはちょっとヤバいかも」
「どうして?」
「だって、Cxfgyって超人気K-pop男性アイドルグループなんだよ!」
私、そういうのに興味ないんだよね~。
「特に、ヒョヌが好きだよ。二重の大きな目が最強!ほらみてみて!」
そう言うと、新菜ちゃんはランドセルからスマホを取り出して、なにやら打ち込み始めた。はて、何をしているの?
「これがヒョヌ!カッコいいでしょう?」
うーん、私にはいまいちよく分からない……。
「今度ヒョヌグッズを見せてあげる。楽しみにしててね!」
そう言うと新菜ちゃんは、全力疾走で家に帰って行った。
なんだか、嵐のように去っていったな……。
でも、新しい友達ができて、ちょっと心が軽くなった。
どうでしたか?
小説投稿遅れて申し訳ありません。新菜のように、私もK-popの男性アイドルファンになってしまって、最近執筆していませんでした。本当にごめんなさい。それではまた次回❗