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パパの思い

作者: 猫じゃらし
掲載日:2020/04/08

 

 君の笑顔に癒される。

 きゃっきゃと笑う声につられてパパも笑った。

 小さな体を抱き上げて、丸いほっぺに頬ずりしよう。

 ほんのり香る赤ちゃんの匂い。

 君はまたきゃっきゃと笑った。

 パパの大事なたからもの。




 今日も早くから仕事で、帰りはいつも遅い。

 君の寝顔に行ってきますをして、君の寝顔にただいまをする。

 ふっくらとした丸いほっぺはパパの手のひらの半分よりも小さい。

 それでも、日々成長して大きくなっている。

 休日にだけ抱っこできる、大きくなったをより実感できるのはパパの特権かもしれない。


 君がママのお腹にいると知った時はすごく嬉しくて、でも実感がなくて。

 早く会いたい、早く会いたいと思っていたよ。

 君がママのお腹から出てくると、パパはやっとパパになれたんだ。

 小さな手、小さな足、小さなお顔、小さな体。

 それなのに声は大きくてたくましくて、命の重さを実感した。

 君を初めて抱っこして、パパが守っていかなきゃと思ったんだ。


 できることが増えたと、こんなことをしたんだと、毎日ママから教えてもらってるよ。

 もうそんなことができるようになったんだな。

 パパは毎日君と一緒にいられないから、初めてを見ることはできない。

 休日にやってくれるかなと期待するけど、君は披露してくれないね。

 少し残念だけど、笑顔で両手を広げられたらそんな気持ちも吹きとぶよ。

 ちゃんとパパだってわかってくれてるんだもんな。

 たくさん、たくさん抱っこしてあげるよ。


 1人で歩き始めれば遊べることも増える。

 抱っこは少なくなるけれど、手を繋いで歩くのは楽しみだね。

 お散歩して、いろんな発見をするんだ。

 君は指をさして喜ぶんだろうな。

 しゃべり始めたら、もっともっと楽しいよ。

「パパ」って呼んでくれるかな。

「好き」って言ってくれるかな。

 可愛らしいその声で、どんなおしゃべりをするんだろう。

 アンパンマンの話かな。

 ママに怒られた話かな。

 それとも、お友達の話かな。

 君の世界はどんどん広がっていく。

 全部、パパに話して教えてね。


 君の世界を、パパにも教えてね。




 今日も早くから仕事で、帰りも遅い。

 君の寝顔に行ってきますをして、君の寝顔にただいまをするんだろう。

 君を抱っこしたいけど、休日までパパは我慢するよ。

 寝ている君を起こさないように、そーっとそーっと玄関を開ける。

 きゃっきゃと聞こえるのは、寝室から。

「寝ないのよ」とママは言う。

 隣では、満面の笑みの君がパパに両手を広げた。



 君の笑顔に癒される。

 きゃっきゃと笑う声につられてパパも笑った。

 小さな体を抱き上げて、丸いほっぺに頬ずりしよう。

 ほんのり香る赤ちゃんの匂い。

 君はまたきゃっきゃと笑った。

 パパの大事なたからもの。






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― 新着の感想 ―
[良い点] 父親視点だとどう描くのが疑問に思っていたのですが、納得の内容でした。 仕事で朝と晩、赤ちゃんの寝顔しか見れない日々。 それがラストで崩れる、ステキなトラブルが起きる展開が、胸にきました。 …
[一言] お父さん目線のお話もありがとうございます。 帰宅されて偶然赤ちゃんが起きておられた時は、 お父さまへの「ごほうび」なのかもと思いました。 「ねぇ、ママ」シリーズ(?)は、 どの作品もほんわ…
[良い点] 銘尾友朗様の「笑顔でいこう企画」から拝読しました。 うん。うちの娘もこうだったんですよねえ。 今じゃ生意気言うけどwww。
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