表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/39

密命

 悪趣味に豪華な部屋の隅に在る巨大なモニター・スクリーンに、WBCの報道特番が映し出され、レポーターがメタルボウルのスタジアムで起こった人権擁護局長襲撃事件の模様を伝えている。

 剣呑な眼でスクリーンを一瞥しながら、ロッザムは立体投影型TVフォンに向かって言った。

「失敗は有り得ないのではなかったか?我々にとって、ハインズは眼障り極まり無い奴だ。奴の提唱する市民保護法案が成立すれば、我々の市場は打撃を受ける。貴様等にとっても、奴の存在は障害となる筈だ。」

「判っている。失敗の原因は、予期せぬ闖入者が在った所為だ。ハインズ暗殺には別の人員を派遣する。・・今度は確実だ。邪魔に入った人物の件だが、ソージ・ミドリノと言う元メタルボウルのエース選手で、現在はフリージャーナリストとして公共報道機関のWBNが報道出来ない事件の類を好んで取材発表している。この人物の処遇はそちらに任せる。今後も関わってくるとなれば、厄介な存在だ。だが、殺すな。・・・利用価値の有る奴だ。」

「うむ。暗殺が成功する迄、身動きを取れなくしてやれば良いのだな。任せておけ。」

ペットの爬虫類に劣らぬ程の冷血さを感じさせる微笑を浮べて、ロッザムは言った。

「では、奴の件はそちらに一任する。ハインズはこちらに任せろ。」

TVフォンが切れた。ロッザムは、少しの間考え込むと、TVフォンをプライベート直通回線に繋いだ。

「私だ。御前に、任せたい仕事が有る。」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろうSNSシェアツール
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ