第22話 王国と警告の突破口 - Immured Kingdom
始動する、矯正。
動き出す、計画。
「矯正の目的はいくつかある。」
ケイロスは誰も話さないのを見て、話を進める。
「まず、職員たちの自由の権利の確保。」
民たちは深く頷く。
「そして、国王の安否確認、及び国運営の見直しの説得だ。」
「それじゃあ作戦について話しましょう。」
クローイが話し終わったのを確認してケイロスが手を縦にスライドさせる。
すると、空中に浮かぶ青白い文字が現れた。
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Route: Cog
国王の安否確認、生存している場合は王のご意思を伺う。
- ニコラ
- リディア
- メモール
- ロン
Route: Beh
職員たちの自由の権利の確保。
- クローイ
- エリオス
- デイナ
- プロスプ
Route: Env
城内及び周辺の安全確認。
- ケイロス
- ロエル
- ビル
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「3つのグループに別れてそれぞれの計画を実行します。」
文字を手で指しながらクローイは言い、続きの説明を求めるようにケイロスに目を遣る。
「・・・まあ、読んでもらってのとおりだ。」
そうじゃなくて・・・!と言いたげにクローイは顔をしかめる。
そちらに少し目を向け、ケイロスは咳払いをする。
「我々の国に関わる大切な任務だ。何が起こるかわからない。気を抜かずに全力で挑むように。」
声に出して返事をするものはいなかった。ただ、それぞれの心には確かな思いがあった。
・・・
-Discussion: Cog-
「今回は国王様に会いに行くという任務だけれど、私たちはまだ直接お会いはしていない。つまり、何が起こるか本当に何もわかっていないの。」
ニコラは他の三人に語りかけるように言う。
「そうだね。万が一に備えた方がいい。」
メモールもニコラに同意する。
その横でロンとリディアは相打ちをうつ。
「まずはバラけて行動しましょう。城内で合流するわよ。」
「じゃあ城の王室の前が良いかな?」
「そうね。」
だんだんと二人だけの流れに追いつけなくなったロンとリディアはただ頷くしかなかった。
-Discussion: Beh-
「さて。」
クローイは他の三人を集めて話を始める。
「この中に実際に社員らを見たものはいないわね。報告によると、国家社員らは城内で魔導スクリーンに向かって作業をしていること。それも社員ら自身には見えない首輪につながれて。」
反応はない。
「エリオスにはシステムの解除、デイナにはおよそ設置されているであろう監視塔に視覚細工を、プロスプには・・・全体的に援護をしてもらいたいと思っているの。任せていいかしら?」
残り三人は薄っすらと微笑んだ。
-Discussion: Env-
「まあ、何が起こるかわからん。つまり我々は全面的に他のグループのサポートに徹すると考えろ。」
ケイロスは気乗りしないのか頭を掻いて目をそらす。
「ほへー。まあロエルとビルちゃんは前のでちーむわーくできるようになったもんねー?」
ニヤけるロエルにビルは戸惑う。
「あ、あぁ。まあ・・・?」
振り回されていただけのような、そんな記憶をささっと払いながらビルは表情を引き締める。
「それでは、いざ。」
得体のしれぬ、我らが主のもとへ。
ぎりぎり滑り込みです・・・。
久しぶりの投稿ごめんなさい!
違った意味でエタナるのだけは避けたかったのです・・・。
次話の投稿日につきましては活動報告を御覧ください!
こんな筆者ですがよろしければコメント、評価おねがいします!




