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粉雪の思い出  作者: 深架
5/6

ゆきあとあ5

 斗愛はった。


「飛び降りるくらいじゃ死なない」


「……足折れる」


「燃えて死ぬ?」


「……」


 慧衣は目を潤ませてた。


 斗愛は寝台に乗り、窓を開ける。ここは二階だった。地面の遠さに足がすくむ。火は見えず、風に乗って焦げくさい匂いがする。


 野次馬たちが、斗愛を見て声を上げた。彼らは相変わらず家を囲んでいるように見えた。臥玖斗の失踪から日がたち、実は、火事と聞いて改めて集まったひとがほとんどなのだが、斗愛にはそこまで考えられなかった。


 ただ、怒りが噴き出してきた。見せ物じゃないのに、斗愛たちの火事を見に大勢集まった。


 ーー跳べる。


「慧衣」


 斗愛は振り返り、妹を見た。右手を伸ばす。


「おいで」


「……」


「……」


「……」


「生きるときは一緒でしょ」


 斗愛は寝台を降り、慧衣の手をとった。慧衣は弱々しく抵抗し、斗愛はつよくその手を引いた。ふたりは寝台に上がった。

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