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第3話 博物館の耐久戦と、地理の混乱

目には滅を!歯には破を!渡神大学編 

第3話 博物館の耐久戦と、地理の混乱

2年生に進級し季節は春に。渡神大学のキャンパスは、桜の花びらが多く散っていた。藤野と西村を中心に、仲間たちはさらに結束を強めていた。芳田と伊志谷の解任は、大学内に小さな波紋を広げたが、学校側は「個人の問題」として処理。だが、藤野たちは知っていた。大学の闇は、まだ深い。新学期の始め、博物館の実習授業で異変が起きた。陸田善博――非常勤講師。大学内の博物館を仕切る初老の男。授業は博物館見学。陸田は淡々と説明するが、突然、能力発動。「皆さん、ここに長くいてください。耐久が大事です。」博物館内の時間が、異常に長く感じられる。耐久攻撃――精神と体力をじわじわ削る。学生たちは疲労で動けなくなり、授業が長時間化。初見では法則がわからず、皆が苦しむ。藤野は西村に囁く。「これ、能力だ。耐久戦を強いるタイプ。」西村が金属を触り、錬成で小さなナイフを作りながら。「遠隔じゃ対応できないらしいな。オンライン授業なら無効か。」河西会長が粉末茶で占う。「法則……繰り返し。一定間隔で攻撃波が来る。」初戦は苦戦。藤野たちのチームも疲労で撤退。再チャレンジ。河西が法則を見破る。「波は30分周期!」対策として、井上の運引き寄せで休憩タイミングを最適化。田中の確率操作で攻撃波を弱体化。陸田が遠隔攻撃を試みるが、西村の金属錬成で機器を壊す。「オンライン? 対応できないんだろ。」陸田はパニック。耐久攻撃が自分に返り、疲労で倒れる。博物館の管理ミスがばれ、非常勤契約解除。リタイア。息つく間もなく、次の闇へ。冨山可呑――地理学非常勤講師。イントネーションが平たい酒豪。理不尽な発言で生徒を苦しめる。「ここは北。いや、南か。まあ、どっちでもええわ。」違法ダウンロード動画で、右脳左脳を混乱させる能力。ノート至上主義で、能力をノートに書いて把握。授業中、冨山はノートを広げ。「君らの能力、全部書いてるで。対策完璧や。」藤野たちの能力を事前にノート化。対応攻撃を繰り出す。だが、弱点はノート外の能力。工藤の真相追求で、冨山の違法ダウンロードを暴く。中村の拡散で、ネットに証拠を広める。冨山が混乱攻撃を仕掛けるが、田中の確率操作(ノートに書かれていない進化版)で逆流。「ノートに……書いてない!?」冨山の脳が自ら混乱。酒豪の体がアルコールでさらに乱れ、理不尽発言が自分に返る。生徒たちの不満爆発で、冨山は孤立。違法行為が学校にばれ、解雇。リタイア。戦いの後、博物館のベンチで皆が集まる。西村が料亭の残りをシェア。「また勝ったな。ノート至上主義なんて、時代遅れだ。」藤野はカメラで、疲れた皆の顔を撮る。「2年生、波乱のスタートだな。」河西が茶を占う。「次は……西洋史。時間ずらし。」古いキャンパスの鐘が鳴る。耐久と混乱の講師は、自らの法則で滅んだ。大学の闇は、層を剥がされていく。だが、まだ深いところに、大きな影が潜む。3年生への道が、静かに近づいていた。

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