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第3話 潜入

第39話 透明のマント

「 スーパーライブラ!!」

私は魔法具、鑑定魔法レベル58の眼鏡をつけて、少し距離の離れた位置の建物から城を見た。

 鑑定魔法レベル58「 スーパーライブラ」は、モンスターのステータスだけではなく、城の内部構造も見ることができる。

そして、私は隠し通路を発見した。

私は眼鏡をはずすと、その隠し通路を使って城内に入る。

地下通路を抜けて、レンガ造りの床をどけると、城内のどこかの部屋にでた。

窓から外を眺めると、帝国軍と洗脳のとけたであろうリバンドンの兵士たちが戦っているのが見える。

都市のあちこちで大爆発が起きる。

私も、エレスたちに負けてはいられない。

私は透明になることのできるマント、魔法具、ステルスマントをつけると、姿を消して城内の奥へと突き進んだ。

ステルスマントは超激レアアイテムで、さすがの私も現在1つしか保有していない。

私はそのマントの魔法の力で、透明になり城内の警備兵たちの横をすり抜けていく。


しばらく進むと、目の前に狼の魔物フェンリルが現れる。

 禁忌の魔法で洗脳された魔物で、侵入者だけを襲うように命令されているらしい。

 

グオオオォォォオー

 フェンリルはこちらに気がついたらしく、私を睨みつけて吠えはじめた。

 まずい、どうやら匂いでわかるらしい。

フェンリルが飛びかかってきた。

 フェンリルの爪を剣ではじき、うしろにとびのく。

 私はアイテムボックスから香水の瓶を取り出し、フェンリルに投げつける。

 瓶が割れ、中から香水が飛び出した。

 匂いで私の位置がわからなくなったフェンリルは、誰もいない空気に向って爪を振り回す。

 だが、香水の効果がキレると、また私の位置がわかってしまう。

 フェンリルを仕留めるのに時間がかかり過ぎると、敵兵に見つかってしまう。

 また、倒す時にファイアボールの爆発のような大きな音をたてるとやはり敵兵に気づかれてしまう。

 なるべく最短時間で、なるべく音もたてずにフェンリルを仕留めたい。

 私はフェンリルの左側に回り込むと、ナイフで素早くフェンリルの喉をかっ切った。

 血しぶきが吹き出し、フェンリルは声も出さずに絶命する。


☆☆☆☆☆☆☆☆

  


 城の奥へと続く大きな通路をさらに進む。

 もうすぐ、最奥の大広間につく。

魔導力の波長は、左手に刻まれた魔法紋を通して感じる事ができる。

そしてその大広間からは、強力な魔導力の振動を感じる。

 そこに暗黒魔導士がいるに違いない。

 ならその前に敵を倒して少しでも戦力を減らしておいた方がいい。

 通路にはざっと見渡すだけでも20人の警備兵がいる。

 私が今装備している魔法具は、3つ。

1つ目が電撃の手袋、2つ目が水魔法の腕輪。そして、3つ目が透明のマントである。


私は、敵兵に近づく。

 私は今、魔法具で透明なので敵兵には姿が見えない。

 私は警備兵の1人に近づくと、背後から手刀を首すじに当てて気絶させる。

 急に隣の兵士が倒れたのに戸惑う隣の兵士の側面に回り込むと、電撃のパンチを放つ。

 電流が流れその兵士も倒れる。

 魔法具ー電撃の手袋は、両手から電流を流す事ができる。

 電撃のムチと違い、右手と左側、2つの攻撃ができる。

 射程距離は短いが、スピードが速く連続で攻撃できる。

 敵の数が多い状況で有効なので、ムチではなく手袋を選択した。

 「し、侵入者だ!! 」

「敵襲!! 」

 兵士の何人かが叫んだ。

 兵士の1人が闇雲に空気に向って槍を突く。

 私はその槍の刃の先の棒を掴むと電流を流す。

 兵士が感電して気を失う。

 私はその兵士から槍を奪う。

兵士たちには槍が空中に浮かんでるように見えるのだろう。

 刃の先を掴んだまま、穂先を前にして

 さらにこの槍の棒先で隣の兵士を突き、感電させる。

 「 敵は姿を消す魔法を使っているぞ!! 」

兵士の誰かが気がついた。

それならー

 私は槍の向きを反転させて、天井めがけて空中に放り投げる。

 敵は頭上を見上げて槍を見る。

 きっと敵には私がジャンプしたように見えるのだろう。

 その隙に、私は彼らの真ん中に割って入り、蹴りを放ち、パンチを放ち、敵の手首を掴んで合気道の関節技を決めて捻って空中を一回転させる。

 「あそこにいるぞ!! 」

10名を超える帝国兵がこちらへ駆けてきた。

 私は水魔法ウォーターボールを水鉄砲のごとく次々と発射した。

 兵士たちは吹き飛ばされ、背後の扉や壁に次々と叩きつけられる。

 炎や氷とかの魔法具ではなく、水魔法ウォーターボールを選択したのは、なるべく敵兵を傷つけないためだ。

 敵軍とはいえ、人間である事には変わりはないので、なるべく殺したくない。

 敵兵の最後の1人が、ウォーターボールをかいくぐり、接近して来た。

 剣を私に向って振り下ろす。

 私は水魔法の腕輪で剣を受け止める。

腕輪にはめ込まれている魔法石が砕け散り、水魔法の腕輪は砕け散った。

それと同時に、電撃の手袋で突きを放ち、最後の1人を感電させて気絶する。

 「ふうっ」と私は一息つく。

 その瞬間、左手首の魔法紋が強力な魔導力に反応して、光り輝く。

背後から、強大な魔力のエネルギーが飛んできた。

 私は後ろを振り向くと、透明のマントをはずしてはためかせた。

 炎の魔法、フレイムアローをマントが包み込み、魔力同士が反発して爆発する。

 

数ある作品の中から、この作品を選んで頂いてありがとうございます。

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