魔法を学ぼう!
神、いやロンリエッタがパーティーに入り再びトトンコ草を取りにいった。ロンリエッタがいると前よりも何百倍も回収速度が早くなった。いや、捕まえたというよりはペットになってる。もはや雛鳥が生まれた瞬間に初めて見た物を親と錯覚するのと同じぐらいロンリエッタになついてる。
「やったな!これでE級だぞ!これからもドンドンランクを上げていこうな!」
ロンリエッタがトトンコ草を大量に連れて来てくれたおかげで俺たちは簡単にE級になれた。このまま一番上のA級までいって・・・ムホホな生活でもしよっかな〜
「ナイト、A級になりたいのか?なら、諦めるべきだ。」
えっ、やってもないのにそんなこと言うのかよ!
「今の状態なら、の話だ。ナイト、魔法を学んでみてはどうだ?」
ま、魔法だって!そういえばステータスに魔力量の数値があったな、でも、何で俺が?別に新しくパーティーメンバーを増やせば良くないか?
「それもありだが、まず、ナイトには剣士の才能はない。」
そんなド直球に!流石の俺でも胸が傷むぜ。
「それに、だ。このナイトが前衛になると、前衛が3人になる。それはあまり良いパーティーの編成とは言えないだろう。」
それもそうかもな。仕方がない、魔法を覚えるか。
ちなみに、どうやって覚えるんだ?本とか?
「そうだな。でも、早く覚えたいなら人に教えてもらうのが一番だと思うぞ。」
よし、人に教えてもらおう!
とは言ったものの、知り合いに魔法が使えるやつなんて一人も、、
「おい兄ちゃん、俺を忘れてもらっちゃ困るぜ。」
こ、コワモテ先輩!誰かアテでもあるんですか!?
「ん、確かにアテならあるが、魔法を教えるのは俺だぞ。」
エェ〜!?どう見てもザ・ノウキンみたいなコワモテ先輩が魔法使えるのかよ!
「おいおい。魔法を教えてもらうってのにその言い方はないだろう!」
は、すみません!
「仕方がねぇな。お詫びに俺の教えをしっかり聞けよ〜!いいな!」
やっぱ先輩めっちゃいいやつだな。
「よし、とりあえず見せた方が早いな!兄ちゃん、俺の腕を触ってみろ!」
おお!硬ぇ!先輩の筋肉、すんごい硬いです!
「よし、『硬化』!もう一度触ってみろ!」
おお!硬ぇ!先輩の筋肉、すんごい硬いです!
「兄ちゃん真面目に話聞いてんのか?まあいいか、とりあえずこれが俺の教える魔法『硬化』だ。その名の通り、硬くなる魔法だ。よし、試してみろ!」
え?なんかアドバイスとかないんですか?
「えっ、アドバイスとかないぞ。やればいいんだ!ほれっ、やってみろ!」
何でだよっ!まあいいや、ヤケクソだ!って、あれ!で、できてる!
「なっ、言っただろやればいいんだ、ってな。魔法というのはほぼ感覚と才能だ。俺は兄ちゃんにできないなら諦めていたけどな!あっはっは!」
魔法クソじゃねぇか!まあ、よかったな。俺には魔法の才能があったらしい。もしなかったら、これからロンリエッタに一生筋トレさせられてたかもしれないしな。よし、ありがとうございました!コワモテ先輩!
「おう!これから前衛として、頑張れよ!」
おし!じゃあ、帰るか!
「も、もう一度聞いてもいいか。ナイト、何の魔法を学んできたんだ。」
どうしたんだよロンリエッタ。そんな頭を抱えて。だから、『硬化』だよ。この硬さならどんな相手でも殴れば一撃だぜ!
「よく考えてみるんだナイト。その魔法は前衛、中衛
、後衛のどこで使うと思う?」
そりゃあ殴るんだから前衛に決まって、、あぁぁ! コワモテ、あいつ騙しやがった!
「まったく。まあいい、これからまたゆっくり学んでいけばいい。とりあえずは、成果が出たと言ってもいいだろう。」
「何を言ってるんだ!ナイトは十分使えると思うぞ!ナイト、全身にさっきの魔法を使ってくれ!」
フェル、お前はいいやつだなぁぁ。でも、全身に使ったら俺動けなくなるけど、、、まあいいか、やってみよう。
「ふふっ、これぞ名刀ナイトだ!!」
おい待て振るな振るな!俺を野球バットみたいに振るなぁぁぁ!
「フェル、ナイトを乱暴にしてはダメだぞ。とりあえず、ナイトは筋トレでもおくんだ。」
へ、へい。くっそぉぉぉ!何でだよぉぉぉ!
「はっはっは、兄ちゃん今頃前衛として活躍してるだろうな、まさしく、俺のおかげだな!」
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