ギルドに突撃だ!
ここは冒険者の街、略してボケシま。
きっと、俺が歩いていたらとてつもないほどの時間がかかったはずだ。でも、フィルのおかげで俺はそんな時間を1日で体験できた。動いていないはずなのに体中が痛い。
「よし、とりあえずギルドを探すか!」
そうだなっ、てやべぇ!フェイが消えた!というかすぐそばにあった!くっそ、とりあえず俺だけでも入っておくか。
ドアを開けたはいいが、どうしよう、帰ろうかな。もうありとあらゆる不幸をここに集めましたみたいな場所なんだが。
「おい兄ちゃん、見ねぇ顔だなぁ。新入りか。」
早速絡まれちゃったよ。全力で逃げるしか、
「ゆっくりしていけよ!困ったことがあったなら、まず、この俺コワモテに聞いてくれ、ギルドの入会はすぐそこだぜ。」
怪しいぐらいいい人だった。
コワモテ先輩の言う通り、俺はギルドの入会を済ませようとした。そしてギルド証明書にステータスを入れるため禍々しい水晶に手を当てた。すると、
ナイト
筋力 まあまあ雑魚じゃん
これコメントじゃねぇかよ!おかしいだろ!
魔力量 ワン!ワンワン!
せめて人語でかけよ!
素早さ 雑魚じゃん
器用さ 針の穴に糸を通せそう
賢さ ええやんええやん
運 うん、そ、そうだね・・・
なかなかのコメントだな。まあ別にいいよ!俺にはフェルがいるし!俺はカンガルーの子供みたいにフェルに助けてもらうもん!
はあ、何だよもう、俺の異世界無双はどこにいったんだよ。
「ヒャッハー!おいおい、お前らの有り金全部よこせやぁぁぁ!」
や、やべぇ!世紀末にいそうなモヒカン野郎が出てきやがった!
「おいおい、ギルド内の戦闘はナシだってのを知ら無ェみてぇだなぁ!」
コワモテ先輩!やっちゃってください!って、何で机を持ってきてるんだ?
「ギルド内のケンカは腕相撲で決める!これが常識だ!やるぞー!」
うおぉー!なんか始まった!
「コワモテーやったれー!コーワッモテ!コーワッモテ!」
おおーコワモテきた!コワモテきた!机ごとイッターー!
「はっはっはっ!俺の勝ちだ!とりあえず、お前の有り髪は全部もらうことにするぜ!」
コワモテ先輩に髪が生えた!
「兄ちゃん、わかったか?これがギルドのざっくりしたルールだ。」
はい!分かりましたコワモテ先輩!
「じゃあ、俺はそろそろ用事があるから、ここを出る。また会おうぜ、兄ちゃん。」
かっこいい人だったぜ、コワモテ先輩は。俺もあんな人になりたいぜ。
「あっ、ここだったか!ナイトもいるー!」
何やってんだフェイ!ドア開けた瞬間にコワモテ先輩が飛んでいったぞ!
「この水晶に触ればいいんだな。えいっ!」
フィル
筋力 101
魔力量 10
素早さ 80
器用さ 25
賢さ 21
運 50
普通に数字になってるじゃん!俺のやっぱおかしいだろ!
「ええ!姉ちゃんどうなってんだよ!ステータスは100が限界なんだぞ!」
フィルのもおかしかったわ!
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明日20時半投稿を予定しています。