表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゲームの悪役キャラに転生した俺が、裏でこっそり英雄ムーブで楽しんでたら、俺のことが大嫌いな許嫁にバレてしまった  作者: 木嶋隆太


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

85/89

85




 晩餐会当日。

 衣服も整え、俺はリームとともに会場を歩いていた。

 立派な会場は、リームが考え、使用人たちとともに準備をしてくれたおかげだ。

 会場を歩いていると、様々な貴族たちに声をかけられる。

 ……皆、内心でどのようなことを考えているかは分からないが俺へのゴマスリの言葉をぶつけてくる。


 それと同時に、自分の娘なども紹介してくる。

 ……側室に、どうですか? というのを暗に匂わせてきてるんだよな。

 リームは笑顔であるが、いつ彼女が本性見せて怒るか分からないな。

 まだ俺とリームは正式に結婚しているわけではない。

 側室の話なんてそもそもが早すぎるのだが、まあリームが子爵家ということもあって、軽んじられている部分はあるのだろう。


 他の家だと、側室をとることもよくあることだ。家同士のつながりを強固なものにするには、婚姻関係を結ぶのが一番。

 だから、ヴァリドー家と親しくなりたい貴族たちが、俺に娘などを紹介してくるわけだ。


 ただ、ヴァリドー家はよほどのことがない限り側室をとらない。

 理由は簡単で、悪逆の森の対応で忙しいというのに、さらにドロドロとした家の問題を抱えたくないからだ。


 父も、そこだけは理解していたようだ。……まあ、父の場合お金を割かなければならない場所が増えるというのが一番嫌だったのかもしれない。

 元々、別に女遊びはそこまで趣味じゃなく、食欲のほうが勝っている人間だったし。


 それにしても、右見ても左見ても不健康そうな体型をしている貴族ばかりじゃねぇか。

 ……たぶんまあ、美味しいものをたくさん食べてるんだろうな。


 この場にいる貴族たちは、基本的に父の考えに賛同している家が多く、平民的にみればクズな家ばかりだ。

 さぞ、懐を肥やしていることだろう。


 すでにパソコンにて昨年度の税などの管理を始めているのだが、任せている領から上がっていた税などは、どれもかなり計算が大雑把でミスが多いのがデータとして見えてきた。


 まあ、電卓もないような世界なので、計算ミスは多少は仕方ない部分もあるのだが、それでもさすがに量が多すぎるので恐らくは適当にちょろまかしているのだろう。

 今日はまだそこまでは指摘しないが、今後はどんどん厳しくしていかなければならないが、それでおそらく反発も喰らうだろう。向こうが悪いのに。


 そうしたら、下手したら暗殺イベントも起こるのかもしれないねぇ。

 ああ、めんどくさ。

 上司が変わるとがらりと変わる職場というのもある。前の上司の色をなくすため、新しい上司が前の上司のやり方を否定するのだ。


 ……俺はそういう経験をすることが多く、上司というのは面倒な奴らが多いと思っていたが、いざその上司の立場になってみたところ、上司は上司で大変だな。

 そんなことを考えていると、また別の家から挨拶をされる。


「レイス様。私、ロンドリア家のクロン・ロンドリアと申します。この度は、就任おめでとうございます」

「おまえがクロンだったか。アスペルトの街をこれからも頼むな」

「ええ、お任せください」


 嫌味だからな? おまえのところはかなり計算ミスが多かったから名前を憶えていたんだからな?

 さすがにこの場で叱りつけるようなことはしない。

 リームとも、事前に話していたが、あくまで自主的に事態に気づかせたほうがいいだろうという結論になったからな。後日、各街の管理者には改めて一斉に連絡をしていくつもりだ。


 今日の晩餐会以降に、そちらの対応は行うつもりだが……ひとまず今日の目的は、エンディール家だ。


 目的の人物を探しながら、こちらからできる限り挨拶もしていく。

 まだ全員の顔を覚えたわけではないので、リームに教えてもらいつつだ。

 向こうから挨拶してくれればいいが、基本的には俺の方が立場は上になるので、なかなか声をかけづらいということもあるそうだ。

 一応、今日は顔合わせの意味もあるため、全員に挨拶をしておく必要があった。


 隣をあるくリームはいつもより上機嫌に見える。


「リームはこういう場所は好きなのか?」

「あんまり好きじゃないわよ」

「でも、今は楽しそうだな」

「こうして、一緒に参加するのって始めてでしょう? それが私には楽しみだったのよ。普段と違って、私が色々と教えていることもあるしね」


 嬉しそうにそう言って微笑むリーム。

 ……なるほどな。

 前から一緒に参加したい、という話はしていて、その希望が叶ったということか。


ここまで読んでいただきありがとうございます!

https://ncode.syosetu.com/n0326jo/

新連載です、よかったら読んでください!

エロゲー世界のただのモブに転生した俺に、ヒロインたちが押し寄せてきます 



「面白そう」「続きが気になる」と感じましたら、『ブックマーク』と広告下の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にしていただけますと嬉しいです!

皆様の応援が作者のモチベーションとなりますので、是非協力よろしくお願いいたします!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] やばい、話がぜんぜんわからなくなった。 また読み直しかぁ〜
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ