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ゲームの悪役キャラに転生した俺が、裏でこっそり英雄ムーブで楽しんでたら、俺のことが大嫌いな許嫁にバレてしまった  作者: 木嶋隆太


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 まあ、今回探しているのは戦闘もいけるんだけど。

 今はどこかの孤児院にいるはずなのだが、なかなか見つからない状況だ。

 その子がいれば、今の俺が持っている装備品のスキルなどの管理が便利になる。


 というのも、今探しているキャラは鑑定魔法だけではなく、エンチャント魔法も使える。スキルの入れ替えや、強化もできるので武器の管理が楽になる。


 そういうわけで、孤児院で探してもらっているのだが……まだ見つかっていないんだよな。

 孤児院に引き取られる前は一体どこにいるのだろうか?

 ……改めて、そのキャラのストーリーを思い出してみる。


 何も手掛かりがないとなると、見つけるのは骨が折れるからな……。

 会話イベントの中に、孤児院に行く前のエピソードもあったような。


 なんだったかあれは……。

 一回目のときはちゃんと見たのだが、周回プレイしているときはすべてスキップしてしまったからな。


 確か、魔物に村が襲われたせい……だったよな。

 どこの村だったか。

 村の跡地に訪れるイベントもあったよな……。


 ただ、さすがに村の名前までは思い出せなかったので、俺は兵士に声をかける。


「この国の地図と、獣人の兵士を用意してくれないか?」

「え? わかりました」


 不思議そうに首をかしげる兵士に詳細な理由は告げず、俺は彼が用意してくれるのを待つ。

 しばらくして、獣人の兵士がやってきた。


「レイス様。お呼びでしょうか!」


 元気な子だ。耳をぴくぴくと動かし、敬礼する彼に問いかける。


「獣人たちが多く暮らしている村とかを知っていたら教えて欲しいと思ってな」


 獣人同士だとそういう話をすることもあるだろう。

 ゲーム本編が始まっていない今なら、まだ村にいる可能性もある。


「え? えーと……そうですね」


 俺が探しているキャラは、獣人の村の出身だったと聞いている。

 だから、すべての村を手当たり次第に探すよりは獣人が多い村を探していった方がいいだろう。


 俺がそんなことを考えていると、獣人の兵士がいくつかの村を指差そうとして、「あっ」と短い声をあげる。


「……この地図、少し古いですね」

「どういうことだ?」

「先日なのですが、獣人の村の一つが魔物に襲われてしまって……それで、もうそこは放棄されてしまったんです……」

「……なんだと? その場所について教えてくれないか?」


 俺が食い気味に声をかけると、兵士はびくっと犬耳を伸ばしながら地図のある場所を示した。

 ……思い出してきたぞ。




 早速俺は、新たな戦力を確保するため転移石と空間魔法を駆使して、目的の村へと向かった。


 ……獣人から聞いた村は、すでにもう破壊されてしまった後だ。

 なかなかに酷い状況で、まだ微かに残っている魔物もいる。

 俺に気づいた魔物たちが、こちらへ攻撃をしてきたが、第一層のゴブリン程度しかない奴らだ。

 あっさりと仕留めてやった。


 ヴァリドー領内なのだが、街からも遠いため、援軍が間に合わなかったのだろう。

 ……ゲームでもそうだが、魔物たちの襲撃イベントが起こると魔力が乱れてしまって転移石が起動できなくなるんだよな。

 ゲームのイベントによる都合なんだと言われればそうなのだが、これが中々問題なんだよな。

 今後も、この仕様に苦しめられるときはあるのかもしれない。


 とりあえず、ゲームのストーリーを知っている俺としては、目的のキャラが生存しているだろうことを信じて、村から北西へと向かう。


 そこには大きめの森があり、ダンジョンになっている。

 ただまあ、悪逆の森に比べれば難易度は高くない。

 出現する魔物たちを狩りながら、俺は森を歩いていく。


 魔力索敵を行うと、四つの魔力反応を理解する。

 ……たぶんだが、当たりだな。

 俺はスタスタとそちらへ向かってくと、四つのうちの一つの魔力反応が警戒するようにこちらに近づいてくる。


 場所は洞穴。そちらへ視線を向けると、背後から一体の魔物が飛びかかってきた。

 体の大きなウルフだ。鋭い目つきとともに、こちらへと飛びかかってきたウルフの攻撃を横に転がってかわす。


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[一言] >「この地図、少し古いですね」 >「どういうことだ?」 >「先日なのですが、獣人の村の一つが魔物に襲われてしまって……それで、もうそこは放棄されてしまったんです」 現代社会でもないので、そ…
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