『結びつく運命⑭』
大きな事に当たるにはまだ幼い
けれども、彼ら彼女らには頼れる存在も居る
それは運命が引き寄せた縁のように
「ふむ、そうなると。すぐには作ってやりたいが、色々と試してみたいことがある」っと、ひとしきり、あの後も自分の魔法紋を確認した後に、ブリッケンさんはそう言った。
「いや、本当にかかりそうなんだわ!刻印の深さを変えてみたりとか、とりあえず、色々とバリエーション含めて用意してやるから・・、そうだな、1週間後だ!1週間後にもう一度来てくれ!」
”すまねぇな”っと、ブリッケンさんは言いつつ、これで話は終わりかと思った時に、言葉を続けて来た。
「そういえば、これは”老婆心”になるのか?はっ、俺も歳を取ったものだな」っと、ブリッケン。
「我が言うのも、おかしいかも知れんがブリッケン、お主は十分に歳を取ってると思うぞ?」っと、シリウスのツッコミが入るや否や。
「はっ!うるさいぞ!シリウス!俺はまだ現役だわ!!これはあれだ!あー・・、”言葉のあや”ってやつだ!!」っと、シリウスからのツッコミに関して”嬉しそう”に反応していたブリッケンさんが居た。
「えっと・・、それで老婆心って・・?」っと、リンがひとしきり、ブリッケンとシリウスの戯れを見た後に再度、聞き返す。
「いや、俺がとやかく言えたことではないんだがな!坊主たちのしようとしてることは大きいのは俺にだって分かる。だからだ、しっかりと”大人にも頼る”ことだ」っと、ブリッケンさんは言うのだった。
大人か。
脳裏に浮かんだのは自分には、ヒューズさんは・・・、いや、ガイウスさんか。
シュンは多分、ムシュタル大将・・お父さんか。
リンは・・ギルドマスター、お爺ちゃんだろうか?
マリは・・
「私は、そうなると頼るのは難しいかもです。ごめんなさい」っと、マリが謝っていた。
「謝る事なんてないよ?!」っと、リンが驚いた様子でワタワタとしていたが、珍しい。
「こうやって、一緒に居る。そして、これから一緒に事に当たる。俺はそれだけでも充分なんだ!」っと、シュン。
「はっ!青春じゃないか!」”ハハハ!”っと、ブリッケンさんの笑い声は周囲を明るくする魔法でもあるのだろうか、マリの顔に笑顔が垣間見えたのだった。
とりあえず、その後も、もう少しだけ皆で話し合い、マリとリンが、シリウスをモフモフした後に、時間も差し迫っていたので、今日のところは学園寮エリアまで帰る事にするのだった。
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