『結びつく運命⑪』
そして、1つの終幕に向けて、演目は練り上げられていく
『バルとリンに関しては、さっきも言ったけれども。学内対抗戦の最終日。3日目の昼頃が総量を耐えきれるピークになると思う』
っと、自分から改めて話を始める。
「こちらがエントリーされて、トーナメント分けされた表になりますね」
”失礼します”っと、ナビが一言断ってから、ブリッケンさんの工房の魔力掲示板を借りて、トーナメント表を映す。
「この表からすると」
「最終戦まで勝ち上がらないといけませんね」
シュンの言葉に続き、マリが言葉を紡ぐ。
「確かに、これは、ちょっと厳しいかもだけれども。接触するためには、勝ち上がらないといけないのか・・」っと、リン。
「ん、待て。我は聞いてるだけだったが、トーナメントということは、相手のその、バルとリンという者たちも勝ち上がらないといけないのではないか?」っと、話を聞いていたマザーが指摘する。
「あ・・、確かにそうだ」っと、シュン。
”バルとリンはどうなるんだ?”っと、続けて自分にシュンは質問を投げかけてくる。
『これは憶測というか、ナビと話していての想像になるのだけれども、多分、バルとリンは”勝ち上がると”思う』
「えっと、詳しく説明して欲しいです」っと、マリ。
『最終日のお昼は”決勝戦”の時間になる。きっと、人も”多く集まる”そこで、トリガーを引いて”何かを”が行使されるのだと思う』
「ですね。多分、バルとリンさんの勝利は既定路線に組み込まれてると思います」っと、ナビが補足する。
「そっか。そうなると、まずは私たちが勝ち上がって決勝戦に行かないとなんだね」っと、リン。
『そうなるな』っと、言葉を続けると。
「でも、シエル?どうやって、その開放するんだ?」っと、シュンが続けて質問を重ねてくる。
「普通は無理かも知れませんが。闇の属性を用いて深層世界までの侵入、そして、そこからの光属性を用いての解放になります」っと、ナビが説明する。
「ほう。我の情報だと、一度でも洗脳に近い状態になってしまった者は、解放はまず不可能だと聞くぞ。実質それは、必要属性を全て100%に近い数値で行わなければならないからな」っと、マザー。
「おい、マザー。ボケてるのか?まったく、情報や計算も出来るのに、記憶の引き出しからの想像性がまだまだだな!シエル坊は、俺たちの”あの城門”を、すべての属性を100%で注いで開錠したんだぞ?」っと、ブリッケンさん。
「・・・・」
おおう、マザーが黙ってしまった。
狼の姿だからか、表情は全ては読み切れないが、ちょっとだけショックを受けてそうな感じもするな。
『深く潜る為には”行使者と対象者”のどっちもが接触しているのが必要だと思う』
”だから、直接触れ合える事も可能な場所が必要なんだ”っと言葉を締めくくる。
coming soon




