『結びつく運命⑥』
救えないなんてことはない
それは選択を放棄してしまった時だ
信じて進めば、その可能性を掴み取れる
リンも、マザーに今までの経緯を話し聞かせ。
マリも思うがまま、ナビの頭を撫でて、落ち着いたところで。
「・・で、シエル。ごめん、最後の1つの問題はなんなんだ?」っと、シュンが聞いて来たのだった。
ーーー
先程まで、頭で考えていた説明をすることにする。
『あまり焦らずに聞いて貰いたい』
・・・
ん、最後まで話して大丈夫なようだ。
それに、リンが今までの事を、かいつまんで話していた時には、ブリッケンさんもこちらの話を聞いていそうな気配があった。
ブリッケンさんも聞いていると判断して、出来る限り分かってる事を、詳細に話すことにする。
『学生寮エリアの糸の増加についてだが、1つ分かった事があるんだ。そして、ある予測と仮説が、ナビと相談して話していて立っている』
皆が頷くのを確認して、話を続ける。
『分かったことは、バルとレイの周囲から、それらの現象は拡大している。予測は、その経緯からバルとレイが、何かしらのトリガーになってるのではないかという事で。仮説は、少しずつ少しずつ、トリガーになってる負担が2人にかかってる事、ナビの演算によると、2人が抱えきれる総量になるタイミングが、学園対抗戦での3日目の最終日のタイミングってところだ』
「おい、シエル・・!それって。どういうことだ?」っと、シュン。
「ねぇ、シエルくん?レイちゃんの抱えきれる総量って、どういうこと?」っと、シュンと被るようにリンが問い返してくる。
「・・・」マリは、ただ深く考えているのか思案顔になっているが、その顔は物凄く暗いものになっていた。
「我は・・、何も言えん」っと、沈黙に耐えられなかったのかマザーが、そう言葉を零す。
ーーー
「おい!シエル!答えてくれ!」
「シエルくん!レイちゃん・・は助けられるんだよね・・?ね・・?」っと、涙声になるリン。
「・・・」マリは悲痛な顔になっている。
シュンが自分に掴みかかって来そうになった、タイミングで「おう!坊主ども!!待たせたな!!」っと、”無駄に”演出したような感じでブリッケンさんが戻って来たのだった。
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