『結びつく運命②』
一緒ではない”似通っている”
それを意味することは
まだ、誰にも分からない
「そして、私は皇族の人間なの」っと、マリが語り聞かせてくれた。
”えっと、恥ずかしいけれども、これを”っと、前置きを入れて、マリはワンピースの胸元を少しはだけて、胸の部分を見せて来た。
”ゴクリ”っと、音が鳴っていた。
いや、自分のではない。
シュンのである。
すかさず、リンがそれを冷たい目で見て、シュンは瞬時に真顔になった。
(・・・思春期だものな)
(「・・・」)
心なしか、自分もポーカーフェイスだったが、胸の高鳴りがナビに伝わったのか、冷たい視線を感じた気がしたが、今はただ、マリの方へ視線を向けることに意識を傾けた。
”ほんわり”っと、周囲に”白銀の結界”が生まれる。
「えっと、これを」っと、マリが促した先を見たら、胸元に”6つの属性”と精霊紋が合わさった”まるで自分と似通っている”魔法紋が発動していた。
「シエルくんのと”似てる”ね・・」っと、リン。
「ほう、そこまで綺麗に”結界”が発現出来るのか」っと、ブリッケンは今や消え去った結界を見て呟いた。
『ん、でも、エリアを覆う結界は”薄い”ぞ?』
っと、自分が言うと。
「シエル様、きっと、それは”限定的”だからだと、思います」っと、ナビが言ってきた。
「きっと、すべてを守護する場合は”白銀”に近く、限定的だからこそ、その色が”薄く”なっているのだと推測されます」っと、重ねてナビ。
「ほう!やはり、ナビさんは分かってるな!その通りだ!!」っと、ブリッケンさんが言った。
「俺の予想だが、大型、中型、小型にしろ、全てを”守護”する結界は”白銀”そのものになると思ってる!」っと、力説していた。
「ブリッケンよ、我の聞き間違いではなければ、もっと”重要な事”を言っていたぞ?」っと、マザーが言う。
「あん?なんだと?俺は気づかなかったぞ」っと、ブリッケン。
「彼らは言っていたぞ、そこのマリ嬢の魔法紋にリン嬢が”似ている”と、”一緒”とは言ってなかったぞ」っと、マザーが言うと、ブリッケンさんは時が止まったように動かなくなった。
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