『されど邂逅せし運命㉒』
そして、かの者と邂逅する
それも、また運命なのだろう
「開きましたね?」っと、マリ。
「えっと、これって開いたっていうのかな?」っと、疑問を呈するリン。
「とりあえず、進んで大丈夫なんじゃないか?」
っと、シュンの言葉を最後に、ブリッケンさんの工房へと足を踏み入れることにしたのだった。
ーーー
城門を進んで、工房の中に入り、中庭を進んでいると。
「止まれ・・」
っと声が、何処からか聞こえて来た。
ふと、周囲を見渡すと、工房の施設の方から”青白い”狼・・?いや、大きい犬?がこちらに向けて飛び出して来たのだった。
ーーー
「誰の許可を得て、侵入してきた?」
「えっと、待て声が聞こえるが、これは・・」っと、戸惑うシュンが居て。
「これはテレパシーですね」っと、ナビが指摘する。
「む・・お前は・・。いや、待て・・。ん・・?」
っと、ナビを見た”正体不明の狼”が思慮に入ったのか沈黙する。
「えーと、私たちどうしたらよいのかな・・?」っと、リンが。
周囲を包む沈黙に耐えられなくなって、言葉を零すと。
「おい!マザーよ!勝手に飛び出すとはなんだ・・ん・・?んん???」
っと、目の前に”いかにも”な職人です。っと、分かるようなお爺さんがやってきた。
ーーー
「む・・?」っと、そのお爺さんは”一瞬”ナビが気づけたから、自分も気づけたようなものだが。
マリをチラッと見て、”驚いたような”表情したが一瞬のうちに、元の思案顔に戻り、突如現れた”正体不明の狼”に近づく。
「おい、マザーよ。好き勝手にはある程度してはよいといったが、急に飛び出すのは俺の心臓に悪い!」
「すまない、ブリッケン。だが、門が、城門が開かれたのだ。我の力ではなく、人の手によって」
「あ?なに・・?何を言って・・」
そして、ブリッケンといわれた者が周囲の魔力層に対して”何か”をしているのが、感じ取れた。
「おい、マザー・・。お前も遂に冗談でも言えるようになったと思ったら、これは、冗談じゃないじゃないか」
「いや、だから我は言っただろう。”門が開けられた”と」
「”この時”が来たのか」
”いや、まずは確認だ”っと、ブリッケンと言われてる人が言い。
「おい!お前らついてこい!それにしても、お客様なんて、久しぶりじゃないか」っと、ブリッケンと言われてる人が工房に入っていく。
「我は客人ではないのか?」っと、”正体不明の狼”も言いながら中に入っていくが、”お前は別だ、別!言わせんな、わかるだろう!”っと、声が続けて聞こえてくるのだった。
「えーと・・?とりあえず、入ろうか?」っと、リンがおっかなびっくり言い。
それに合わせて、自分たちも工房の中へ足を踏み入れるのだった。
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