『されど邂逅せし運命⑯』
その恥じらいは、まるで花のようで
(すごく”良い、目覚め”だった)
(「・・・」)
う、うーん。
やはり、ちょっとだけ”むくれて”しまっている、ナビさんが居るのだった。
ーーー
「シエルくーん?入りますよー!」
っと、マリの声が聞こえてきて、部屋に入ってくる。
「どうどう似合う―?」
っと、リンも合わせて入ってきて、そのまま着ている私服を見せてくる。
『うん、とても似合ってると思うよ』
リンの服を見て、そう感想を述べる。
リンの余所行きの服は、ホットパンツの姿の、元気そうな印象だ。
”あ、あの!私は・・!”
合わせて、マリも聞いてきて、おしとやかな印象のあるワンピース姿の、似合っているマリの姿もあった。
『似合ってるよ』
と、シンプルだけれども、しっかりと褒めると、嬉しそうに反応するマリが居た。
ーーー
「シ、シエル―・・?は、入るぞー?」
”そぉ・・・”っと、こちらの様子を”窺う”ように最後に入って来たシュンが居た。
「シエル・・?お前・・、ナビちゃんに、何しちゃったの・・?」
っと、後ろで、”未だに”むくれているナビを、”おぉ!可愛いねぇ!”っと、構っているリンたちを横目に、シュンが尋ねてくる。
『いや、・・上手くは言えないのだけれども。寝ぼけていて”選択”をミスったと思うんだ』
「え・・?あ、うん。・・?」
っと、要領を得ないシュンが居る中。
「ほら!なに、そんなに”むくれてるの”ナビちゃん?」っと、マリ。
「シエルくーん!シエルくんも、ほら!こっちに来て、ナビちゃんの服装の感想を言ってよー!」っと、リン。
(・・・お、おう)
ちょっとだけ、おっかなびっくりで、ナビ、マリ、リンの所に向かう。
(「・・・ジー」)
『うーん・・・』
ナビを見る。
マリと同じくワンピース姿なのだが、その姿は、白銀の髪に、白い肌。
はっきり言って、とっても似合っていて、凄く・・。
(凄く、可愛い・・)
(「・・・!!!」)
『あはは・・・』
気恥じずかしくなって、目をそらすが、マリとリンは”顔をピンク色に染め上げている”ナビの、姿の移り変わりに興味津々なのか。
再び、ナビは”やっぱりナビちゃんは可愛いなぁ!”っと、2人に、揉みくちゃにされてしまっていた。
「ふぅ・・・」
そんな中、後ろからシュンの”安堵のため息”が聞こえて来たのは、印象的だった。
ーーー
その後は。
「そろそろ行こうか!」
っと、時間を確認していた、シュンの言葉を合図で、皆で商業区エリアへ向かうことになったのだった。
ナビさんの方も、先程までの”ツンっ”とした雰囲気から、どこか”テレっ”っとした、雰囲気に変わっていたのも印象的だった。
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