『されど邂逅せし運命⑫』
それはお互いを繋ぐ印
この世界で2人だけが持つ”特別な印”
”予測になりますが”そう、前置きして語ったナビの話は簡潔にまとめるとこうだ。
・全属性持ちだとは思う
・思うというのはナビ自身分からない”該当しない”属性があるということ
・基本の6属性の魔力紋、そして私の契約精霊紋、それが全て扱えることによって、生まれた紋
・その紋が”該当しない属性”なのではないか
っと、いうことらしかった。
曰く、私とシエル様が魔力を相互間で経由を繰り返すことで、膨れ上がる魔力の現象自体も”該当しない属性”の作用なのでは?との見解だった。
そして、この感覚の共有もこの魔力紋の回路なのかも知れないと。
”えっと、恥ずかしいですが・・”っと、前置きしてナビはおもむろにスカートをたくし上げた。
”ゴクリ・・”隣のシュンから音が聞こえた。
隣のシュンを見てみると”年相応”の反応をしている姿がそこに・・。
「シュンくんー?」っと、リン。
ニコニコ顔だが、うっすら怖いというか、おぉ・・シュンが”真顔”になった。
「す、すみませ・・」っと、ナビがやはり恥ずかしいのかピンク色に頬を染める。
「少しだけ見ていてください」
そう言って、スカートをもう一度、たくし上げ・・太ももを見せて”ほんわり”と周囲を暖かくする魔法を使うと、綺麗に6つの紋と契約精霊紋が重ねって1つになった魔力紋が浮かび上がった。
「綺麗・・」っと、マリ。
「・・・いや、待て。おかしくないか?」っと、見惚れていたシュンが疑問を持ったのか冷静に指摘をする。
”精霊が魔力紋を持ってると情報を聞いた事がない”
「あ!確かに!でも、ナビちゃんは”初めて”の現実化した存在だからじゃないの?」っと、リン。
「ううん、それだと、疑似精霊としても、ある意味”近い存在”で現実化しているマザーに無いとおかしい事になると思います」っと、マリ。
「えっと、すみません。シエル様も良ければ・・」
そう、ナビに促されて自分も周囲を暖かくする魔法を発現してみる。
「ふっしぎー!一緒だ・・。でも、そっかシエルくんが、”普通は”人に魔力紋があるんだものね?」っと、リン。
リンのいう通り、ちょっと苦しかったが、制服を太ももが見えるように捲り上げ、ナビと同じ場所に表れている魔力紋を見せた。
「それに、よく見たら”白銀”に輝いてるように見えます」っと、マリ。
確かに、それぞれ皆、魔法を発現させる際は適性のある属性に魔力紋が輝くのは周知されていた。
「シエルはあの事件・・、いや、思い出させるようでごめん。でも、あの際に周囲の全てを取り込んだとしたら・・、色々と不明確な部分があるのは分かる気がするんだ」っと、シュン。
「まぁ、ある程度は私は想像していたけれどもねー!」っと、リン。
「私も”あの時”すべて話してくれた時に思った部分はありましたが、改めて見ると・・不思議な感じがします」っと、マリ。
あの時、ヒューズさんの施設の部屋に再びお世話になって、学生寮エリアの自分の部屋に戻ってきて、ガイウスさんのアドバイス通り”信頼できる仲間”に全てを話していて良かったと思ったのだった。
視線を感じて、その方向に目を向けると”ニッコリ”っと微笑んでいるナビの姿があったのだった。
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