『されど邂逅せし運命⑧』
魔法とは不思議なもの
想像力と発想力の幅だけ
その奇跡は願いを顕在させる
【学内対抗戦】
・不定期に開催される学内の対抗戦
・エントリー条件は学院の在籍者、及び、該当の中学に通う者
・最大5人1チーム制(5人に満たさなくても可
・使用武器は木剣のみ
・但し、武器への魔法紋の刻印は可
・開催時には、各軍・ギルドより視察に来る者が居る
(上手くお眼鏡に適えば、高校時から行われる”職業体験”の際に優先があり)
・致命傷に関しては、マザーによって威力、及び出力の制限がある
(但し、痛覚または大怪我は起こりえる。各自、自己責任になる)
「・・・と、そんなところだったかな?」
リンが最後に締めくくり、皆で知っている情報をまとめた。
「場所はこれから向かう訓練施設になりますね」
リンに続き、マリが補足をする。
『なるほど・・、そうなると早めにエントリー登録して、備えたほうが良さそうかな?』
「ナビもそう思います、それに木剣での魔法紋の刻印に関しては気になります。ここも大きなアドバンテージになると思います」
「皆、本当にありがとう」
改めて、シュンが頭を下げて感謝を述べたところ。
「そんな頭を下げるまででの事はないって~、もう仲間なんだから!」
リンが場を明るくさせるように、明るい声で返していた。
「そうなると、確かに早めに登録しちゃいましょう。4人ですが、ナビちゃんも居ますし、何とかなると思います!」
マリが言ったところで、皆で訓練施設に向かいながら、エントリー登録をする事になったのだった。
ーーー
「えっと、学院から通達があり、特殊なケースなのですが。ナビさんも”1名”として人数の基準に入りますので、5名としての登録になります」
「な、なるほど・・?」
受付の事務員さんの言葉に、リンが驚いたような表情をする。
「まぁ、初の現実化された妖精。それにこんなに肌も”もちもち”ですしね」
マリが言葉を重ねて、ナビの頬っぺたをツンツンとする。
「あっ・・、ちょっと、マリさん。あの・・あっ、あぅ」
ナビが悶えているのを横目に見ながら考える。
(戦闘か、生まれてこの方したことも無いし、果たして上手くやれるだろうか?いや、やるしか無いのか)
「エントリーの受付は無事に完了です。では、学院対抗戦は開催が1ヶ月後になりますので、準備頑張ってくださいね!追って、トーナメント表等の連絡を致します」
受付してくださった、教員の声を確認した後。
「それじゃ、訓練施設に向かうか」
続けてシュンの言葉で、訓練施設に向かうことになったのだった。
ナビの存在は1人とカウントされている。
その意味は大きいことは想像は難しいだろう。




