『されど邂逅せし運命①』
開かれた運命は進むことしかない
そして、運命というページは
今も捲られていく
「えっと、ここまで聞いてしまって俺はよいんだろうか?」
シュンが目の前で少し緊張した面持ちで言っていた。
「・・・」
マリはまだ熟考している様子だ。
「私は深くは考えるのは苦手だけれども、分かる事はあるよ。シエルくんを守りたいということ!」
リンはあっけからんとしてるというか、現状を理解している中で、努めて明るく言い放った。
「確かにそうだな、それは俺も同意だ」
「私もシュンくんと同じ、ただ、思った以上に話の規模が大きかったから、内容をしっかりと受け止めるのに考えちゃっただけ」
シュンとマリも、リンの言葉に頷きながら、お互いに意志を確認していた。
「えっと、良かったのでしょうか?シエル様、”すべて”お話なさってしまいましたが・・」
『よいんだよ。それに、これはガイウス大叔父さんのアドバイスでもあるのだから』
ナビの問い掛けに、自分はガイウスさんのアドバイスを思い出しながら言い、頷き返した。
『それにナビも、3人になら話してもいい。話したいと思っていただろう?』
「はい。それは確かに私も思っていました。やっぱりバレバレでしたか?」
ちょっぴり頬をピンク色に染めながら、ナビははにかみながら、答えていた。
ーーー
「さてと、そうなると。シエル?やっぱりナビは一緒にここで過ごすのか?」
シュンが意志を確認した後に、改めて聞いて来た。
『ぅ・・まぁ、うん。』
「私はシエル様とは離れたくないです・・・」
ちょっと、ナビさんや・・こう、”ギュッ”っとされては困るというか。
ん・・”少しだけ”ふっくら”とした感触も・・。
「・・・!」
”バッ!”っと、急に恥ずかしそうに離れたナビさんが居た。
感覚を共有してるからなぁ・・。
今は離れているとはいえ、薄っすらとは感情も分かるからねぇ。
それにしても、大胆なのだか、控えめなのだか判断に迷う行動や反応だと思う。
「・・・コホン、とりあえず仲が良いのは分かったけれども、明日からもう学校は始まっていて通学だけれども、シエルくん大丈夫?」
マリはそう問い掛けて来たけれども、視線を感じてリンの方を見てみると、どこか”ニヤニヤ”と、自分とナビを見ていた。
(何もやましいことは無いと言いたい・・)
(うん、言いたい)
口には出せないけれども。
「とりあえず、グルメ施設の方に行かないか?時間も遅いけれども、良い時間だと思うぞ?」
『ん、そんな時間か』
「あぁ。それにやっぱり、俺自身お腹減って来たわ」
シュンがそんな中、ご飯の提案をしてきたが、確かに遅い時間になってきており、自分もお腹が減ってきているのを感じられた。
「そうなると、明日からの話は食べながら確認しましょう!」
マリがそれに続いて言い。
「私もさんせーい!早く行こ行こっ!」
リンも続けて、同意しつつ、早速一番手で、グルメ施設の方へ歩みを始めたのだった。
シエルとナビは頼れる仲間に打ち明けて
そして、絆は深まったのだろう
そして、皆でグルメ施設へと向かうことになるのだった




