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終わらない物語~白銀の始まり~(魔力事件……世界は終わりへと進むのか、又は歩み続けられるのか──ここから選択を始める僕の物語)  作者: 御伽ノRe:アル
≪ヒノモト≫中学編※その出会いは偶然?「もしくは必然?」

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『絡まる運命⑫』

えんとは不思議なもの。


複雑に絡み合い、時には守る力になる。


そして、出会いは助けを運んでくる。

「詳細はある程度分かった、ありがとう。それで伝えたいこともある。よいかな?」


”ヒューズ、外には誰も居ないな?”っと、ヒューズさんが外を確認して人払いが大丈夫なのを確認し、ガイウスさんは話を始めた。


「私の元帥げんすいという肩書かたがきもこうやって、使える機会があって良かったと思う。先程さきほど話したように、学院側、及び、関係各所には無闇むやみ情報漏洩じょうほうろうえいはしないようにと伝えてある」


”そして、私がシエルくん達の保証人ほしょうにんになることで自由を保障してある”っと、最後に伝えてきた。


どうやら、”現実化マテリアライズ”の他にも、色々と話が大きく膨らんでおり、一時いっときは自分たちを拘束こうそく、及び、軟禁なんきんするかの議論も、自分たちが倒れている間にあったようだ。


(倒れている?)


ヒューズさんに確認すると、安静になるまで、あの時から1日は経過していた模様もようだった。


『それにしても・・ガイウスさん。僕たちの”保証人ほしょうにん”なんて・・』


「いや、良いのだよ。これでやっと大叔父らしいことも出来るというやつだ」っと、どこか嬉しそうに微笑ほほえみながら、ガイウスさんは言葉を返してくれた。


「私からもありがとうございます。ですが、私たちはこれからどうしたら?」っと、ナビがそう問いかけると”少し”そう・・・、本当に”少しだけ”所在しょざいなさげにしていたヒューズさんが意識を取り戻したように、話をしてくれた。


「それは、もう大丈夫。だから、いくつか確認もしたくてね」っと、そう前置きして、ヒューズさんが確認した点は以下になった。


ーーー


・基本的に、2人で離れないように行動するように

・基本的に、部外者に変な接触せっしょくはしないように

・必要以上に、無闇むやみやたらと”強さ”や”能力”を誇示こじしないように


“基本的”に上記、3つの事を守って貰いたいとの事だった。


最後にヒューズさんが”部屋もそういうことだから、シエルくんと一緒になります”っと、言うと。


(「嬉しい・・」)っと、おもいが感覚リンクで伝わって来て、横を見ると、ちょっと恥ずかし気に、白いほほうすいピンク色にめ上げたナビが居たのだった。


「コホン・・」っと、また、少しだけ見つめあい過ぎていたのだろうか、ガイウスさんの咳払せきばらいによって、思考が現実に戻されるのを感じた。


「大丈夫かな?それで、私からアドバイスという訳ではないのだが、確かに箝口令かんこうれいいたが、シエルくんの信頼出来る”仲間”が居るのならば伝えてもよい。その程度ぐあいは任せるが、色々とかかえ込みすぎるというのも難儀なんぎだろう。助け合える”仲間”を作りなさい、そして困った事があれば、いつでも私やヒューズを頼ると言い」


”すみません・・”っと言うと、ガイウスさんは優しい顔をのぞかせながら、そう言ってくれた。


『ありがとうございます』


「私からも感謝を、ありがとうございます」


”いや、良いのだよ。これは老婆心ろうばしんみたいなものだよ”っと、ガイウスさんはほがらかに笑って言ってくれた。


「とりあえず、無事に起きてくれたのと。現状が分かったのは良かったよ。学院側には、僕の方から連絡を改めて入れておくから、とりあえずは風邪を治すことと、回復したら寮に、そして学院へ通学を始めるといいよ」


”無理は禁物だからね!”っと、最後に口にして自分たちがうなずくのを見届けると、足早あしばやに部屋をヒューズさんは離れていった。


「では、私も久々に元帥げんすいみたいな事をするかね。軍の本部の方へ行ってくるよ。シエルくん、ナビさん。ちゃんと休むように、分かったかな?」


そう言いながら、ガイウスさんもヒューズさんを追うように部屋から退出たいしゅつしていったのだった。


「シエル様、ご迷惑をお掛けしてしまって、ごめんなさい」


『いや、良いんだ。ナビは”ベストをくした”よ。自分のほうこそ、ごめん。熱で頭が、思考が回ってなかった程にも限度があるものな・・』


「いえ・・!そんなことは決して!・・私は”ナビ”ですから、もっとシエル様を、お支えしたかったです!」


(・・・まったく)


心がある程度、感覚の共有リンクで分かるからだろうか。


言葉通り、お互いに申し訳ないとは思いながらも。


どこか”気恥きはずかしさ”も感じてしまっていて、それをきっと”お互いに分かりながら”も、まだ熱に浮かされた頭から、意識が気持ちよく沈むまで、ナビと、その後もかたり合ったのだった。

そして、シエルの入学式は終えていく


色々と問題はあったが


でも、ナビとも無事に会え


彼の物語は歩みを始める

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