表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
終わらない物語~白銀の始まり~(魔力事件……世界は終わりへと進むのか、又は歩み続けられるのか──ここから選択を始める僕の物語)  作者: 御伽ノRe:アル
≪ヒノモト≫高校編※【ギルドと恋とチョコレート戦争】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

361/371

黒い渦35

「シエル様──」

『うん、分かってる』

ナビと隣り合っては視線を向こう側……オールスローンへと向けている。


流石のナビも途中からは例の黒い力の気配──大元なのだろうか? からの視線を感じたようだった。

けれども、僕たちが気付いてるだけで周りのハクや、その他の龍たちですら、その気配は感じられていないようだった。


「シエル様──? 私、これが落ち着いたら美味しいスイーツを食べに行きたいです」

『えっ?』

突然、空気を変えるようにナビがこちらを見ては微笑んでそう告げて来ていた。


そして、同じくらいにナビから隠せない不安や心配の気持ちが伝播してくる。


「……隠せないみたいですね」

『ナビ──』

僕たちは魂から繋がって……いや、溶け合っていると言ってもいい。

ある程度は隠せても隠しきれない大きな感情は今みたいに流れてしまう。


けれども……最初の頃はナビは食べることすら、楽しみを見出だせていなくて、心と言うものにも時には振り回されていたのも実は知っていた。

精霊とは基本的には食事などは摂らないし、感情でさえ疎らだ。

けれども、ナビは食べることも感情も睡眠でさえも──そして、夢と言うものも見ては一喜一憂していた。


そして、今みたいに──。


『そうだね、落ち着いたら一緒に食べよう』

「はい──」

ギュッとお互いに抱きしめあう。


「あっ──けれども、分かっていると思いますが……二人っきりで、ですよ?」

幾分かナビの心が落ち着いて来たかと思った時は、ナビからチクりとする感情の揺さぶりとギュッと……多少の痛みが感じられる位に強めに抱きしめられる。


『わ、分かって──』

「それなら、いいのです……。シエル様? ありがとうございます──」

自分の言葉を聞いてはゆっくりと納得したのか開放される。

そして、ゆっくりと首を振ったナビは改めて自分を見てきては先と同じように見える微笑みを浮かべてはお礼の言葉を述べてきていたが、そこから伝わる感情は親愛の情がこちらまで溢れて来ているのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ